マーリンの美味しい生活

ストレス解消は観劇と食べ歩き。

十二夜

2015年03月16日 | 舞台・映画
日生劇場にて「十二夜」。



グランドサークルのA列センターというとても見やすいいいお席でした。

「十二夜」は今まで色んなパターンで観たことがあるので大体の筋はわかっていたのですが、今日観たのが一番正統派の演出かな?と思いました。

野村萬斎さんの「間違いの喜劇」とか蜷川さん演出で菊之助さんが主演した「歌舞伎版十二夜」、大地真央さんと本田美奈子さん共演のミュージカル等など。

どれもとても面白かったのですが。

プロローグの舞台がまず美しいです。舞台背景などのビジュアルもそうですが、弦楽器が奏でるメロディーがとても美しく心に響きます。

小西遼生さんのオーシーノが恋焦がれるオリヴィアに中嶋朋子さん。  

船が遭難して兄と離れ離れになり、男に変装してオーシーノにお小姓として仕えるヴァイオラに音月桂さん。

今回は音月桂さんが双子の兄妹の二役を演じるのですが、腰に巻いたサッシュの色が違うだけで(黒は妹がお小姓に化けた姿、赤は兄セバスチャン)ビジュアルは全く一緒。声色や動き方の違いで見事に男と男になりすました女を演じ分けてました。これは宝塚の男役にピッタリの役ですね。

橋本さとしさんの執事が陥れられる場面が面白いです。西牟田恵さん、上手いですね。観客の心をギュッと掴んでいきます。
歌舞伎版では、亀治郎(今の猿之助)さんが麻阿をやってとても面白おかしくて拍手喝采だったのを思い出しました。

阿呆の役の成河さんの存在がいいです。歌声も美しくて心にしみます。

カテコでは、キャスト全員でのコーラスがあり凄く感動的でした。

この時の歌が懐かしい感じの歌で、ちょっと「ベガーズ・オペラ」に似てる!と思ったら、演出家が同じジョン・ケアードさんだったのですね。道理で。

歌える方が多いんだし劇中にもっと歌うシーンがあれば、シェイクスピアって難しそうと敬遠してる向きにも、取っ付き易くて楽しめるんじゃないかなぁと思いました。

欲を言えばラストの婚礼シーンで女性に戻ったヴァイオラのドレス姿が見たかったな。

音月さんは終始少年ぽかったので。

私の隣はずらっと空席、上から見ると1階席にも所々空席が目立ちました。

もったいないなぁ~良い舞台なのに。


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