10月最初の週末は、やはり山である。初雪の前にアルプスの紅葉と展望を楽しもうと北アルプスの蝶ヶ岳と常念岳を縦走するルートを夜立ち1泊2日で登ってきた。
豊科インターを下り、穂高駅の横を通って登山口の三股に向かう。時間は午前2時前であったが赤信号が点滅している交差点でお巡りさんを見かけた。ちゃんと一時停止をして先に向かう。だが、どこかで間違えて常念岳へのもう一つの登山口である一ノ沢の道に入ってしまっていた。すぐに間違えたと気づき引き返すことにした。例のお巡りさんがいた交差点まで戻った。すると、今度はしっかり止められて職務質問された。夜中に県外ナンバーの車だから怪しまれたようだ。ヤマシイことはないので免許証を提示し、三股への道を教えてもらった。曲がりくねった細い道を30分ほど走り無事三股の駐車場に到着した。ここで、3時間ほど車中泊をする。
三股の駐車場は、70台ほどの車が駐車可能で全面舗装されトイレも完備している。登山口の駐車場としては、かなり整備されている。5時半頃目覚めると、天気も上々で、これから先の山行が楽しみでワクワクしながら身支度を整えた。

駐車場の先は一般車通行禁止のゲートがある。鍵がしっかりかかっており歩いていくしかない。本当の登山口である三股は、ゲートから800m歩いた先にある。800mだけだから歩いても大した距離ではない。

登山口で入山届を提出し少し歩くと、蝶ヶ岳、常念岳、三股方面の看板がある分岐点に出る。ここが、まさしく三股であった。まずは、蝶ヶ岳方面へと進路をとった。このルートは蝶ヶ岳までガイドマップでは5時間10分ほどとなっている。

まずは、樹林帯の中から吊橋をわたる。

沢の流れも美しく、心地よい眺めである。このルートは、沢沿いを歩くことになるため大雨になると通行が出来なくなる。そのような時には、迂回ルートを利用できるが今回はそんな心配もなく、沢沿いを進んだ。

三股から20分ほどで、最後の水場となる「力水」に着く。10月とはいえ山道を歩いてきたので喉が渇いていた。冷たい湧き水を飲むと、力が湧くようだった。

樹林帯が途切れたところから、上を見上げると青い空の下に、目指す常念岳の山並みがくっきり浮かんでいた。

歩き始めて2時間ちょっとで標高1900mのまめうち平に着く。蝶ヶ岳までの2/5位の場所だ。ここでは樹の幹がベンチ代わりとなり休憩には丁度いい場所である。

標高が2000mを超えるあたりから樹木の紅葉が目立ってきた。ただし、赤は少なく黄色にそまった樹木が多い。やはりアルプスでは紅葉が始まってきていたのだ。


高い樹木がなくなってくるとススキや低木の茂る場所に出た。ここまで来れば、蝶ヶ岳山頂まではかなり近いようだ。

黄色に染まった樹木の下に赤い実をつけたナナカマドの樹もちらほら見かけるようになっていた。ふつうなら、ナナカマドの葉は真っ赤に染まっていなければならないが、どうも茶色に枯れた葉が目立っていた。これも暑い夏が長く続いたせいかも知れない。燃えるような赤色は望めない状況だった。

そして、歩き出してから5時間半ほどで蝶ヶ岳に到着した。今夜は、この蝶ヶ岳ヒュッテに泊まることになる。ソーラーパネルが屋根に何枚も設置されており、近代化が進んだ山小屋のようだ。まずは、3名の宿泊手続きを済ませ部屋の寝場所を確保した。この日は、たくさんの予約は入っていないようで、布団や毛布も一人で二人分使えるほどの余裕の宿泊状況である。

蝶ヶ岳山頂は、蝶ヶ岳ヒュッテのすぐ南側にある。山名は、安曇野市豊科付近から見える雪形がチョウに似ていることからつけられたといわれる。標高2677mの山頂には新しく標識が建てられていた。今年建てられたばかりのような真新しい標識である。

山頂はなだらかで、標識がなければ何処が一番のピークか分からない山である。それでも標識を目指して登山者たちが続々と歩いてきている。とはいえ蝶ヶ岳からの眺めは常念山脈では1,2を争うほどの見事な眺めである。槍ヶ岳から穂高連峰への3000m級の山々の連なりがもっとも間近で一望できるのはここなのである。


これは、屏風岩とその奥に連なる穂高連峰のアップだ。右から北穂高岳、涸沢岳、奥穂高岳、前穂高岳である。

古い蝶ヶ岳の標識の前で雄大な景色を背景に記念写真だ。

こちらは、大滝山である。まあるい山容は犬や猫の背中のような柔らかい感じがする。

山頂で休憩する登山者たち。みんな槍の展望を見ながら休んでいる。これも見飽きることのない展望だ。今日は、一日この大展望を見ていられるなんてとっても贅沢な日である。

蝶ヶ岳ヒュッテの北にある冥想ノ丘からの展望だ。雲の間から覗いた常念岳とその奥には大天井岳が見える。

冥想ノ丘のベンチでちょっと遅いランチをとり、景色を楽しんだ。その後、小屋に戻ると夕食前までの一眠りである。この一時の眠りが何と気持ちよいものか。短時間であるがぐっすり眠ってしまった。
そして、夕食と他の登山者たちとの楽しい語らいでこの日も一日が過ぎていった。
二日目に続く。
豊科インターを下り、穂高駅の横を通って登山口の三股に向かう。時間は午前2時前であったが赤信号が点滅している交差点でお巡りさんを見かけた。ちゃんと一時停止をして先に向かう。だが、どこかで間違えて常念岳へのもう一つの登山口である一ノ沢の道に入ってしまっていた。すぐに間違えたと気づき引き返すことにした。例のお巡りさんがいた交差点まで戻った。すると、今度はしっかり止められて職務質問された。夜中に県外ナンバーの車だから怪しまれたようだ。ヤマシイことはないので免許証を提示し、三股への道を教えてもらった。曲がりくねった細い道を30分ほど走り無事三股の駐車場に到着した。ここで、3時間ほど車中泊をする。
三股の駐車場は、70台ほどの車が駐車可能で全面舗装されトイレも完備している。登山口の駐車場としては、かなり整備されている。5時半頃目覚めると、天気も上々で、これから先の山行が楽しみでワクワクしながら身支度を整えた。

駐車場の先は一般車通行禁止のゲートがある。鍵がしっかりかかっており歩いていくしかない。本当の登山口である三股は、ゲートから800m歩いた先にある。800mだけだから歩いても大した距離ではない。

登山口で入山届を提出し少し歩くと、蝶ヶ岳、常念岳、三股方面の看板がある分岐点に出る。ここが、まさしく三股であった。まずは、蝶ヶ岳方面へと進路をとった。このルートは蝶ヶ岳までガイドマップでは5時間10分ほどとなっている。

まずは、樹林帯の中から吊橋をわたる。

沢の流れも美しく、心地よい眺めである。このルートは、沢沿いを歩くことになるため大雨になると通行が出来なくなる。そのような時には、迂回ルートを利用できるが今回はそんな心配もなく、沢沿いを進んだ。

三股から20分ほどで、最後の水場となる「力水」に着く。10月とはいえ山道を歩いてきたので喉が渇いていた。冷たい湧き水を飲むと、力が湧くようだった。

樹林帯が途切れたところから、上を見上げると青い空の下に、目指す常念岳の山並みがくっきり浮かんでいた。

歩き始めて2時間ちょっとで標高1900mのまめうち平に着く。蝶ヶ岳までの2/5位の場所だ。ここでは樹の幹がベンチ代わりとなり休憩には丁度いい場所である。

標高が2000mを超えるあたりから樹木の紅葉が目立ってきた。ただし、赤は少なく黄色にそまった樹木が多い。やはりアルプスでは紅葉が始まってきていたのだ。


高い樹木がなくなってくるとススキや低木の茂る場所に出た。ここまで来れば、蝶ヶ岳山頂まではかなり近いようだ。

黄色に染まった樹木の下に赤い実をつけたナナカマドの樹もちらほら見かけるようになっていた。ふつうなら、ナナカマドの葉は真っ赤に染まっていなければならないが、どうも茶色に枯れた葉が目立っていた。これも暑い夏が長く続いたせいかも知れない。燃えるような赤色は望めない状況だった。

そして、歩き出してから5時間半ほどで蝶ヶ岳に到着した。今夜は、この蝶ヶ岳ヒュッテに泊まることになる。ソーラーパネルが屋根に何枚も設置されており、近代化が進んだ山小屋のようだ。まずは、3名の宿泊手続きを済ませ部屋の寝場所を確保した。この日は、たくさんの予約は入っていないようで、布団や毛布も一人で二人分使えるほどの余裕の宿泊状況である。

蝶ヶ岳山頂は、蝶ヶ岳ヒュッテのすぐ南側にある。山名は、安曇野市豊科付近から見える雪形がチョウに似ていることからつけられたといわれる。標高2677mの山頂には新しく標識が建てられていた。今年建てられたばかりのような真新しい標識である。

山頂はなだらかで、標識がなければ何処が一番のピークか分からない山である。それでも標識を目指して登山者たちが続々と歩いてきている。とはいえ蝶ヶ岳からの眺めは常念山脈では1,2を争うほどの見事な眺めである。槍ヶ岳から穂高連峰への3000m級の山々の連なりがもっとも間近で一望できるのはここなのである。


これは、屏風岩とその奥に連なる穂高連峰のアップだ。右から北穂高岳、涸沢岳、奥穂高岳、前穂高岳である。

古い蝶ヶ岳の標識の前で雄大な景色を背景に記念写真だ。

こちらは、大滝山である。まあるい山容は犬や猫の背中のような柔らかい感じがする。

山頂で休憩する登山者たち。みんな槍の展望を見ながら休んでいる。これも見飽きることのない展望だ。今日は、一日この大展望を見ていられるなんてとっても贅沢な日である。

蝶ヶ岳ヒュッテの北にある冥想ノ丘からの展望だ。雲の間から覗いた常念岳とその奥には大天井岳が見える。

冥想ノ丘のベンチでちょっと遅いランチをとり、景色を楽しんだ。その後、小屋に戻ると夕食前までの一眠りである。この一時の眠りが何と気持ちよいものか。短時間であるがぐっすり眠ってしまった。
そして、夕食と他の登山者たちとの楽しい語らいでこの日も一日が過ぎていった。
二日目に続く。