とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

人の視線はウソがつけない

2013-06-17 21:52:29 | いろいろ
先日テレビで、回転寿司はほとんど右から流れてくるという話をやっていた。左から流れてくるという例外もあるが、ほとんどは右から流れてくるそうだ。これは、回転ずしを考案した人の考えによるもので、人間の視線の特性を考慮したからだという。外人の場合はどうかわからないが、日本人の利き目が右目であることや、右利きの人が多いことによるからだという。左回りだった回転寿司を右回りにしたことで、売り上げが3割くらいアップしたというから大したものだ。スーパーなどの商品の展示も、進路の右側に売れ筋商品を置いたりするともいう。

この人間の視線を解析する手法をアイトラッキングといい、人がどこをどのように見ているか、眼球の動きを追跡して測定・解析する技術である。これまでは主に、心理学や医学、工学といった学術研究分野で活用されてきたが、最近ではマーケティング分野にも浸透しつつあるという。

中でも、ある有名な自販機メーカーでは、このアイトラッキング技術で自販機の売り上げを伸ばしているという。これまでのマーケティング調査では、商品テストやインタビューで、人の行動を解きあかそうとしていたが、言葉でしゃべっていることが全て本音とはかぎらないという。無意識の行動は、本人も認知していない。しかし、気になるものがあるとジッと見てしまう。人の視線は、ウソがつけないのだという。

そこで、アイトラッキングの調査を行ったところ、自販機は下から見られることが多く、目線は左右に動いている、という結果がでたそうだ。自販機は、屋外の道路脇に設置されていることが多いので、路肩などの段差でつまずかないよう、人は足元を見ながら自販機に近寄っていく。そのため、下から上に視線を移動することが多く、通常の並びでは最初に見られる上左部が、自販機ではベストポジションではなかったのである。そこで、メーカーは自販機の左下に、主力商品を横一列に配置した結果、売り上げUPにつながったという。

物を売るっていうことでも、人間の特性をいろいろ研究してメーカーは日夜努力しているということがよくわかった話だ。いろんな場所で、我々消費者はメーカーにうまく乗せられて商品を買わされているのに違いない。