とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2017苗場山:後半

2017-07-11 22:05:23 | 山登り
雪解けが済んだばかりの湿原からはミズバショウが咲きだしていた。尾瀬に比べると可愛くて小さなミズバショウだ。




池塘の水面には、青い空と白い雲が映し出されている。そろそろ下山の時間となり、この風景も見納めだ。


元来た木道をたどって引き返す。


雪渓歩きも十分満喫できた。




山頂台地で咲き誇っていた高山植物たち。チングルマ。




ワタスゲ。




イワカガミ。


上りは3時間半ほどかかったが、下りは2時間半ほどで3合目駐車場に16時頃到着する。

みんな、下山し終わったところで写真を撮ろうと胸元を見ると、いつもぶら下げていたカメラが見当たらない。おかしい!何でないのだ!一瞬目の前が真っ暗になった。

思い起こせば、6合目と5合目の中間あたりで滑って転んで腕を擦り剝いていたことに気付いた。バンドエイドを傷口に張る為、カメラとザックを登山道の脇に下ろしていた。ザックは当然のごとく背負ったが、カメラをそのまま置き忘れてしまっていたのだ。命の次に大事なカメラだけに諦めることはできない。幸い、まだ明るい時間であり、空荷で行けば見つけることが出来るだろうと急いで山道を駆けあがった。転んで痛めた足の事もすっかり気にならないほど必死に駆けあがっていったが、やはり現場まで行くのは相当距離がある。まだまだ遠いなあと泣きたくなってきた頃、上から下山してきた登山者の手にカメラがぶら下がっているのが見えた。なんと、私のカメラをしっかりと握りしめ持ち帰ってきてくれていたのだ。まさに、持ってきてくれた人が神か仏に思えた。カメラを受け取って、再び下山し、登山口で待っていた仲間と無事合流することが出来た。通常の登山の後、しっかりトレランもやってしまい大いに体を酷使した一日となってしまった。その後、ゆっくり下山してきた親切な登山者の方には、気持ちばかりのものだが丁重にお礼をしたのは言うまでもない。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図(カメラを取りに引き返した分は含まない)


結局1時間ほどみんなを待たせてしまったので、登山口を出たのは17時近くになっていた。その後、この日の宿である「牧之の宿 のよさの里」に向かった。

「牧之の宿 のよさの里」は数ある秋山郷の宿泊施設の中では、一番ユニークな宿である。秋山郷を世に初めて紹介した江戸の文人「鈴木牧之」にちなんで、その当時の秋山郷の暮らしと文化を再現した宿泊施設であり、内風呂と食事ができる本家をメインに400mの廊下で結ばれている7戸の分家で構成され、秘密の隠れ家的な宿だ。


分家に行く為には、屋根付きの廊下を歩いて移動するのだが、本家から遠いほどかなり歩かなければならない。




一番奥の分家に行く廊下の先は、はるか先となり良く見えない。


我々が泊まった分家は、「三左衛門」という名前で、4畳半、8畳、10畳の部屋がある。中には、囲炉裏や流し、冷蔵庫、洗面所、トイレ、テレビが付いており自炊もできる。


露天風呂は24時間営業で、鳥甲山が良く見える絶景ポイントだ。


夕食は、地元産の食材をふんだんに使っており素朴な味わいがある。






早朝の鳥甲山。ポスターの写真と比較して山を確認できる。




帰りがけには、宿の前から見える鳥甲山をバックに記念撮影。


宿の入り口前でも記念撮影。


帰りは、秋山郷マラニックのコースを逆走して飯山まで戻り、ついでに善光寺参りをしていく。


善光寺といえば、内陣のお戒壇巡りだ。善光寺本堂の内陣の奥に、地下へと誘う階段があり、ここから暗闇の奥へと身を投じていく。真っ暗闇の中を右回りに壁をつたっていくと巨大な錠前があり、その先がゴールだ。この錠前は、「極楽の錠前」と呼ばれており、暗闇で探しあてて触れることで、来世の極楽浄土が約束されるというわけだ。暗闇の中をワーワー言いながら無事錠前に触れることが出来た。これで、みんな来世の極楽浄土が約束されたという訳だ。

その後は、順調に帰路につき帰宅することが出来た。当初の予定から大分変更になってしまったが、いい山旅であったことは間違いない。