ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

キャロウェイ Rogue ローグ使用評価

2018年04月16日 | ゴルフ
当地中国の通信販売でローグのヘッド単体が約40000円で出品されていたので購入した。
中国の通販は常に偽物の危険がつきまとうが、偽物が存在する場合は多くのサイトで不当に安い価格で販売されているから大体察しがつくものだ。これは中国通販を5年もやってると嗅覚ができてくる。

ローグは「ローグ」(ニュートラル)「ローグサブゼロ」(左に行かない)「ローグスター」(右に行かない)の3種があり、日本市場ではスター以外は限定販売。今回私が購入したのは「ローグ」。スターにはカチャカチャがつかないが、ローグはカチャカチャ付き。スペックは10.5、カチャカチャはスタンダード位置。

とりあえず手元に余っていたアルディラのSシャフト(北米Sなので私には硬すぎる)を44インチで挿してみた。

いきなりコースで使ったが今まで45インチだったのでタイミングが合わず散々。なので翌日レンジでじっくり打ってみたのでその感触を書いてみる。

比較したのはテーラーメイド初代M2の45インチ。シャフトはADのMT、S。アルディラのSよりは柔らかい。それとカタナのVOLTIO(高反発)。シャフトはADのSR。先調子でかなり柔らかい。

1.顔
クラウンは後方に長く伸びていて、伝統的な洋ナシ型が好きな方は違和感があると思う。
2.打感
打音は小さく柔らかい。打感も比較的柔らかく、カキンと球離れしていくというイメージはまったくない。とくに芯を捉えたときほど音が小さい。クラウンがカーボンだからか、音質は多少違うがM2と似ている。
3.飛距離
打った瞬間の勢いがあまり感じられないが、落ちてからランが出る。ボールの上がりも適度で低スピンなのだと思う。M2やVOLTIOより1インチ短いが、ほぼ同じ、もしくはやや飛んでる感じ。行きつけのレンジはかなり古いレンジボールなのでボールによる差が結構有ると思うが、レンジボールナイスショットでラン入れて220程度か。シャフトを適正なものにすればもう少し距離が出るかもしれない。(ヘッドスピードは42前後です)
4.方向性
Voltioは曲がらない超オートマチッククラブなのでそれと比較すると曲がるが、M2よりは直進性が高い感じ。アウトサイドから振ると普通にスライスがかかる。左のミスは打った瞬間「チーピンか」と思っても意外と曲がりは小さく収まる感じがした。

追記 本日4月22日、本格的にコースで使用。飛距離的にはぶっ飛びとはいえないが、平均的にまずまずの飛距離。ふけ上がりがでないことは間違いない。HSのある人ならかなり良いのではないか。直進性はよかった。一番驚いたのは、フェアウェイが狭く200ヤード程度に置きに行くつもりで軽く打った球が220ヤード飛んでいたこと。

さらに追記
アルディラのNVS Rシャフト45インチに交換しコース使用。米国仕様のRなので結構しっかりしている。
GPS測定で240ヤードがいくつかでた。私はいままで最高のショットで240なのでまあ飛ぶクラブだと思う。打った瞬間は普通のショットに感じても行ってみると飛んでいる。低スピンでランが出ているのだろう。

トヨタがMaaSに取り組む理由

2018年04月04日 | ITS
最近MaaSという言葉が業界では一種のBUZZワードになっている。Mobility as a Serviceの頭文字で、非常に簡単にいえば移動手段として車という所有するハードウエアを提供することから、移動手段自体を提供することへの変化と言って良いと思う。
広義で言えば従来からあるタクシーもその範疇に入るが、MaaSはそこにITプラットフォームを介在させて利便性を向上させたものと理解すればいいだろう。

そうした中、トヨタは東京地区の販売会社統合の発表(乗りものニュース記事)に際して、今後所有から利活用に消費者ニーズは変化することが考えられ、そのための新たなモビリティサービス提供によるビジネスモデル変革の一環である、と説明した。

販売会社統合に関しては、チャンネル政策がテリトリー制訪問販売時代にできたものだからこれは時代の流れだろう。一つのテリトリーに複数の販売会社が入り、複数の販売員が同一地区を担当することでシャアを拡大する事を狙ったものだが、すでに他社は殆どチャンネル制を廃止している。

本題の「新たなモビリティーサービス」だが、これはこのMonoistのインタビュー記事が詳しい。

要約すれば、日本で最大のシェアを持つトヨタが車両走行データというビッグデータを握るとともに、モビリティーサービスに関する各種アプリケーションのAPI(簡単にいえばアプリのプラットフォーム)を公開しサービス事業者に販売するという。勿論、自らもモビリティサービス事業には参入し、この分野のマーケットをくまなく手に入れるということだろう。

トヨタはアフターマーケットの重要性に着目し、ディーラーサービスの強化と同時にタクティーやジェームスというアフターマーケット市場も押さえに行った。それと似たようなことだ。

しかしアフターマーケットとは根本的に異なるのは、シェアリングビジネスが主流になると車種の選択がユーザーから事業者に移ってしまうということに有る。カーシェアの車が何であるか、あまり消費者は気にしない。またこうしたフリート販売は極めて薄利でカーメーカーにとってはあまりありがたいものではない。(沖縄のレンタカーは売れない車種ばかり、というのもそのあたりが理由)
このさき本格的に所有から利活用にニーズがシフトするなら、カーメーカーとしてはその根本を握っておく必要がある。当面カーシェアはタクシーや公共交通機関からのシフトが主流で所有を脅かすものではないだろうが、自動運転やフリーフローシステム等が導入されカーシェアの使い勝手が良くなれば所有は一気に衰退する可能性がある。

このトヨタの動きは進んでいるように見えるが、グローバルにいえばやっと、という感じだ。特にドイツのカーメーカーはかなり先を走っている。また、カーシェアのプラットフォームに関しては日本企業は出遅れていて、うっかりするとすでにかなりの規模でEVカーシェアが実運用されている中国のIT企業にも遅れを取る可能性がある。

言うまでもなく自動車は我が国の主要産業だ。ここはぜひトヨタに頑張ってもらいたい。

ETC2.0 道の駅 高速道路の一時退出実験を批判する

2018年04月02日 | ITS
前にも散々かいていてくどいけど、どうにも腹の虫が収まらないので再度書く。

現在、ETC2.0限定で高速道路の一時退出実験が行われてる。PA.SAがない区間で一旦高速を降り、道の駅に寄ってから再入場した場合は連続走行とみなす、というものだ。
一番新しい乗りものニュースの記事「高速道路の一時退出実験、本格開始 「道の駅」利用でETC2.0普及へ、その実際は?

この中で気になる記載が2つある。
「とはいえ、この新サービスは誰にでも利用できるものではありません。クルマにETC2.0を搭載していることが必要となります。ETC2.0はクルマの位置がわかりますので、一時退出したときに道の駅へ立ち寄ったことが確認できるのです。」

この文章からはだれもがETC2.0でなければ技術的にできないことだと思うだろう。
確かにETC2.0はGPSによる経路情報が記録される。しかし、プライバシー保護のためにエンジンを切るとその前後の情報は消去される仕様になってる。つまり、道の駅で駐車したら道の駅に立ち寄ったという記録は残らないのだ。

ではどうやって道の駅に立ち寄ったかを判定しているかと言えば、入り口に設けられた通信スポットを使っている。
これはETC料金所等と同じ技術なので当然通常のETCにも使える。単にあえて対象から除外しているのだ。
その証拠に、阪神高速ではすでに路外パーキングサービスという名前で通常ETCも対象としたサービスが提供されている。(ツイッターで情報提供いただきました)

国交省の報道発表資料にはなぜETC2.0に限定したかということはどこにも書かれていない。ETC2.0は経路履歴情報がわかることが特徴であるから、意図的にメディアが「2.0でなくてはできないのだ」と勘違いするのに任せているとしか思えない。

そこで出てくるもう一つの気になる記載。
「ETC2.0普及が主眼ですから、国土交通省は旧来のETCでの利用は、「現在は考えていない」といいます。古いETCを使っている人には、ちょっと残念なところですね。」

これを読んで唖然とした。
この国交省発表のPDFを見て欲しい。
ここにはその目的として明確に「休憩施設などの不足を解消し良好な運転環境を実現するとともに地域の活性化を図る」と書かれている。
良好な運転環境とは単に利便性だけではなく、過労運転防止という重要な安全性向上の意味もある。

ユーザーの利便や、安全向上と地域の活性は積極的に進めるべきものだから、すべてのETCを対象にするべきだろう。しかし、それをETC2.0普及策だと言い切る。

国交省は安全よりETC2.0の普及の方を優先している。しかもそれは通常ETCより1万円以上高額な負担をユーザーに押し付けるものなのだ。だから1万円の補助を出しているというかもしれないが、財源を考えれば本末転倒な話。
そこまでして普及させたいのであれば、国交省はその理由をきちんと明確にするべきだ。