ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

維新の会西村氏の発言の稚拙さ

2013年05月19日 | 雑記
ちょっとタッチーな話になるかもしれませんが。

維新の会西村議員の暴言が大問題になっている。
たしかに、あれは稚拙だと思う。

だが私は売春を否定したり、韓国人に対する偏見を言っているのではない。

相当宗教的戒律が厳しい地域を除けば売春というビジネスは世界中どこにでもある。需要があれば供給がある。簡単なことだ。
西村氏は大阪には韓国人売春婦がウヤウヤ(これって大阪弁?)いるといったが、言いたかったことは多分
「外国に行っても売春をするような民族が慰安婦のことでガタガタいうな」ということなのだと推測する。

でも、日本人売春婦だってウヤウヤいる。風俗店の中にいるか、路上で客引きしているかの違いでしかない。
たしかにソウルや釜山には日本人売春婦はいない。それは単純に日本でやるよりも儲けが少ないからだ。
これは非常に簡単な経済の話であって、決して民度の話じゃない。
もうひとつ言えば、日本にウヤウヤいる理由は「そこに需要がある」からであって、これは日本人として誇れる話じゃないだろう。

知らない男と寝ることでお金をもらう商売が楽しいわけがない。だったら一回あたりの儲けが一番いい所で商売をするのは当然のこと。
ソウルが一番儲かるのなら、日本人だってソウルに行く。
まあ、実際はこれは裏社会のシステムが出来上がらないと簡単にそうはならないが、アベノミクスで円安が進めばあながちありえないことでは無いかもしれない。

で、それ以上に問題なのは、この現在の「単なる経済の話」と戦時下の慰安婦の話には何の関係もないということ。
そのくらい頭に脳みそが入っているならわかるだろうに。

慰安婦問題はアメリカまで巻き込んだ感情論が先行している。
おそらく多くのアメリカ人は「旧日本軍は組織的に朝鮮半島の若い女性を強制連行し、日本兵の慰安をさせた」と思っているだろう。
実際に個別のケースでは仲介業者のやり口等が原因で本人の意志に反して慰安婦となった人は少なからずいるだろうし、それは悲惨なことだが、軍による組織的な拉致があったかどうかは議論する余地が十分にある。

これについては日本も適切なロビー活動をしていくべきなのだが、この人の稚拙で感情的な発言は慰安婦問題に先鋭的なグループを利すことになった。
しばらくは日本の政治家は理性的な議論はできないだろう。

上海 光一百貨の顛末

2013年05月19日 | 上海生活
上海市中山公園地区に昨年オープンした日系ショッピングモール「光一百貨」は、ほとんど廃墟となってしまった。
検索すると未だに「中山公園に渋谷が再現される」というような上海情報系サイトの古い記事が沢山出てくるのがなんとも虚しい。

ここは地上4階のそこそこ面積のある建物で、多媒体産業園発展有限公司という上海市長寧区を母体とした第三セクターの持ち物。それを香港系の光一百貨に貸出し、さらに1階の日系アパレルモール「JYUJYU」の部分が日本のマグネット社という会社に貸し出され、マグネット社が国内アパレルのテナントを募集し20店舗程度が入居した。

しかし、光一百貨は施設の完成期限を守らず、さらに2階以上のテナントも入居せず、そのため人も集まらないから「JYUJYU」は流行らず。マグネット社は違約金相当として光一百貨にテナント料を払わず、結局光一百貨はJYUJYUをロックアウトした。
光一百貨も多媒体への支払いが滞っているため多媒体としては光一百貨とのビジネスは打ち切りたいらしい。

現在、地下一階のフードモールは辛うじて営業しているが、それもどんどん閉店している。個人的にはフジオフードシステムの「中山公園食堂」は残って欲しい。

この背景には島の問題とオープンが重なったとか、光一百貨の対応の問題とか色々あるだろうが、一番の原因はもはや上海の商業施設は完全に飽和していてこれ以上作っても無理、ということと、日本ブランドの神通力が衰えてきている、ということ。

上海のユニクロは好調と言われるが、それでも来店客数はH&MやZARAの方が多い。日本ブランドから欧州ブランドに中国人の嗜好はシフトしている様にみえる。

前にも書いたが、中山公園は若い人が多く人出も多い好立地なのだ。それでもこの有様となっている。

繰り返しになるが、上海の商業施設は完全に飽和している。
日本人が多い古北では、水城路の旧和平広場の再開発が終わり大きなビルがほぼ完成した。それと同時にその隣の洛城広場が現在解体され再開発が始まった。この2つの商業施設でかなりの売り場面積になるが、私はこれも相当苦戦すると見ている。

上海進出をお考えの小売業、飲食業の方が私のブログをご覧になるかどうかわからないが、何の工夫もなく「日本ブランドでござい」といって出てきても絶対にうまくいかないことを覚悟されたほうがいい。

地デジ空きスペースにも有効活用例があった!

2013年05月12日 | ITS
朝日新聞デジタル5月12日付け

名古屋テレビ塔から文化を発信 地デジ化で空きスペース

「電波」から「文化」の発信拠点に――。テレビの電波塔としての役割を終えた名古屋テレビ塔(名古屋市中区)で、寄席や演劇などのイベント開催が増えている。
会場はテレビ局の機材が撤退した空きスペース。元々、イベント用ではなく使い勝手の悪さもあるが、そこを逆手に取った演出もみられる。
4月中旬の夜、塔2階のガラス張りの約40平方メートルの部屋に、大きな笑い声が響いた。名古屋で活動する落語家らの「東海地方に演芸を広め隊(海演隊)」の寄席だ。昼と夜の部で計約70人が集まった。

以下略

民主党大反省会 高速道路無料化は自民の妨害?

2013年05月11日 | 高速道路
民主党大反省会で枝野氏は
「高速道路無料化などの公約が不履行に終わった理由を『自民が反対、民主が賛成のものが目玉だから、国会で野党の抵抗に遭う』と釈明した。」
と時事通信は言っている。
ちょっとこの文章の意味もわかりづらいし、大反省会のニコ動も見てないので断定はできないが、高速道路無料化を含めたマニュフェストを実行できなかったのは自民の妨害、というようなニュアンスのことを言ったのだろう。

しかし、少なくとも高速道路無料化に関しては、ふざけるのもいい加減にしろと言いたい。

民主党の「高速道路無料化」は科学的な検証を全く行わず、山崎養世氏の「日本列島快走論」に乗っかって派手にぶちあげただけのものだ。
結果、渋滞や財源の問題からそれは現実的ではなく、国民から募った政策コンテストでも最下位となり、結局震災の復興財源確保を言い訳にやめたというのが経緯じゃないか。

このブログで以前指摘したとおり山崎氏の快走論はETCが普及していない2003年に書かれたもので、「無料化で料金所がなくなれば渋滞がなくなる」なんていう既に解決済みの案件も効果として謳われていた。
民主党はその中身をちゃんと見ないで採用したことは間違いなく、それに乗っかったのは馬淵氏。この人、最近はバリバリのリフレ派になったようで、どうもあまり物事を深く考えない人のように私には思える。

上海高島屋の続報

2013年05月10日 | 上海生活
今日の上海時事に上海高島屋の気になる記事が出ていた。
曰く、7階のレストランと地下の惣菜屋の一部が当局に対する営業許可を取らずに営業をしており、そのため正式な領収書(当地では発票といいます)が発行できないという。
どう、高島屋開店までに店を出さないと多額の違約金を払わされるということから、テナント側が営業許可認可前に出店したということらしい。
このことと、「設備点検中」の張り紙で閉店してしまっている地下の数軒の惣菜屋の関係は分からないが、とても日系企業とは思えない状況だ。

このデパートの異常なまでのお客の少なさは当地の邦人の間ではかなり話題になっている。
そもそも中国では新しい商業施設が軌道に乗るまでに2年位かかると言われているが、こと高島屋に関しては、あの立地と品揃えでは何年たっても改善は望めないだろう。

フジTV、ガリレオで復活とかいってるけど。

2013年05月06日 | 雑記
日本で買ってきた村上春樹の「多崎つくる」はすぐに読み終わった。池田信夫がツイッターで言っている通り、私も村上は小説としては羊三部作が最高でその後はゆっくりと下降し続けてると思う。この小説、村上でなければほとんど話題にもならないだろう。
主人公が鉄道駅が好きということで発売日には鉄オタクの皆さんが随分興奮したらしいが、毎朝プールで1500m泳いだり会って3回めで女の人と寝てしまったりとちょっと一般的なオタクとは違う生活をしていることがわかったからか、その後はすっかりそんな話も聞かなくなった。

さて、ガリレオ。

フジはガリレオの視聴率が好調に滑りだしたことから随分気を良くしているようだが、先週、今週とみてこれはダメだろうと思った。
東野圭吾ミステリーズでも随分がっかりしたけど、どうも東野の原作はもう限界があるのではないか?

ストーブの発火とその後の話にまるで関係がない、そもそも誕生日に置き時計なんか贈るか、それが中国語では不吉だからといって断る奴がいるか、ホテルの駐車場スプリンクラーの部分で相手が中国系とはっきりわかった後、どうやってあの台湾人を見つけたのか? 「奥さんは実は」というクダリの安っぽさ。

前作はそれなりに面白かったし、福山雅治のキャラクターもあるからなんとか立ち上がりは数字をとっているんだろうけど、この先どうなるかね。
吉高由里子もキャラと役がずれているような気もするし。

日本車に未来はあるのか

2013年05月05日 | 雑記
ここ上海で、日本製品を扱う日系ショッピングセンターが軒並み不調であることを書いた。
中国人にとって日本製品は「高性能、高品質」ではあっても「プレミアム」ではない。バブル状態が続く中国は急速に貧富の2極化が進んでいて、その消費も富裕層は欧州ブランドに、庶民層は性能が上がってきている韓国製、中国製品へと2極化しているように感じる。日本製品はその狭間で苦戦している、もしくは今後更に苦戦するのではないか。

携帯電話で日本製品が全く海外で売れない理由はガラバゴス規格に縛られていたからグローバル対応ができなかったというのが定説だが、それに加えてアップルとサムソン、HTCの狭間で存在感がないということのように思える。
中国で日本ブランドの携帯はソニエリしかないが、HTCやギャラクシーに比べて特段のプレミアム感は無い。

家電にしても同様。日本製がプレミアムブランドを確立しているのは象印とタイガーの炊飯器だけだ。

私が危惧しているのは、車もそうなってしまう可能性が十分にあるということ。
実際ここ最近、尖閣問題のせいだけでは説明の付かない日本車不振が見え始めている。

中国では欧州ブランドが日本車量販価格帯に商品を投入し始めている。
価格が同じであればよりプレミアム感の高い欧州、とくにドイツブランドのほうが売れる。
日本車を選ぶ理由である「品質と技術」についても、現代、KIAはかなり日本車に追いついていて、それていて日本車よりやすい。
さらに、日本との合弁で技術を学んだ東風、一汽、広汽や、VWから技術を学んだ上海汽車の独自ブランド車もそれなりに実力をつけ始めている。

このままでは日本車を買う理由がどんどん希薄になる。
性能が良くて品質が良くて、かつコストを徹底的に削減した「味のない」「画一的な」車を日本メーカーがこの先も作り続けるとしたら、プレミアム感では欧州車に、価格では中韓車に負ける。(さらに付け加えるなら、最近の韓国車はかなりかっこいい。ソナタは買ってもいいと思うレベルだ。)
これは中国だけの話ではない。多分、世界中でそうなる。

まだ携帯電話や液晶テレビのようにその傾向は顕在化していないが、このままでは日本車に未来はない。
iPhoneのようなヒット商品となるブレイクスルーをしない限り負けてしまうが、日本のカーメーカーにその危機感はなく、未だに品質とコストだけを追いかけているように思えて仕方がない。

上海 光一百貨の現状

2013年05月04日 | 上海生活
ちょっと前のエントリーで上海中山公園に新しくできた光一百貨地下の美食街がかなりシャッター化しているということを書いたが、1階のアパレル店舗街は3月末に閉鎖されていた。ここは日系アパレルが20店舗ほど入っていたのだが、開店後わずか6ヶ月での撤退となる。そもそも光一百貨自体、この1階のアパレルと地下の日本食美食街しかオープンできてなく、2階以上は空家になっていた。

香港系の光一百貨側がアパレル店舗街サイドに対し契約違反を理由に閉鎖をしたという。
噂では光一は日系の大型アパレル、(多分ユニクロか無印良品)と話をすすめており、より集客力あるテナントへの鞍替えをしたいらしい。
ユニクロが入れば少しはSCとしての集客力は上がるだろうが、それでも3階4階を店舗で埋める事ができるとは考えにくい。

中山公園エリアはそれなりに活気があるエリアで、若い人も多い。龍之夢という人気SCがありそっちに顧客が流れているとも言えるが、人出は多く立地自体は悪くない。
しかし、それにしても商業施設はもう飽和している。

それ以上に悲惨なのは上海高島屋。前にも書いたけど、お客より店員の方が多いような状況。今すぐにでも撤退したほうが出血が少ないのではないか、と心配になってしまう。
高島屋は高級住宅街にある唯一のSCということで、玉川高島屋のイメージをもって開発したのかもしれないが、コンセプトがどうにも不明確。
日系ブランド中心でなぜか欧州有名ブランドは入っていないが、中国人にとって日系ブランドが意味するものは「高品質・高性能」であり、「プレミアム」ではない。
あの品揃えで中国人富裕層を集客することはできないだろう。

高島屋は当初の初年度年商目標を130億円から80億円に下方修正したが、売り場を見る限りその達成も現実的ではないと思う。

マクドナルドのノベルティ「ポテトホルダー」に疑問

2013年05月04日 | 雑記
マクドナルドが車用のポテトホルダーをプレセント中!!
この手の物の企画開発を生業としている私としてはちょっと気になるのでコメントします。

まず、マクドナルドのプレスリリースでもTVCFでも、「車内でポテトを食べる」といっていて、決して「運転中に食べる」とは言ってませんね。
これは至極当然で、運転中にポテトを食べて事故を起こしたらPL訴訟の大問題になっちゃう。
でも、止まってポテトを食べる時にはべつに膝の上にでも置けばいいし、ホルダーなんていらない。運転中に使うだろうことは想定済みでしょう。
実際朝日新聞デジタルは見出しに「マクドナルト、運転中にポテトを食べることができるホルダーを配布」と書いていたけど、記者の安全に対する感覚を疑うね。

大体、運転中にポテトを食べると確実に指がベトベトになって、指を拭くまでの間は片手運転になります。
事実上ドライビングディストラクション(運転注意をそらすこと)を容認するようなノベルティを配布するなんて、私がCEOだったら許可しないね。

あと、TVCFではエアコン吹き出し口の前にポテトが置いてあったけど、あれじゃすぐ冷めちゃうしそれ以上に車内が絶望的にポテト臭くなるよ。

消費税と愛国心の関係?

2013年05月03日 | 雑記
ちょっと古いけど、東洋経済オンラインに民主党元衆議議議員 北神圭朗氏の連載が掲載されている。
http://toyokeizai.net/articles/-/13302
「尖閣問題で感じた、我ら日本人のビビリ根性」という扇動的なタイトルが気になって読んでみたが、正直この人の主張がいまひとつよくわからなかった。

その前の連載記事  『日本には「国家の物語」が欠落している』
http://toyokeizai.net/articles/-/13108
では「消費税導入が難航するのは日本人に自己犠牲の精神がないからであり、その精神は愛国心に拠る」といっていると思われる。
その上で日本人の愛国心の欠落を問題視しているように思われるが、結びの一文「私が言う愛国心は、外国に旅行してみそ汁が懐かしくなるような次元の話ではありません。小さな小さな島のために、命を要求する、峻烈な愛情なのです。」から推察するに、領土をかけて戦争をも辞さないという国民感情が愛国心であり、それがビビリの日本人には欠落している、ということなのだろうか?

そもそも自分が属する集団に対する帰属心及びそれを守ろうとする気持ちは、自ら(及び家族=自分の種)を守るための動物的本能に起因している。
それは国に限らず、都道府県単位でも学校や会社に対しても存在する。
こんなことは多分、人類文化学とかで散々語られていることだろう。

私も動物だから、自らが帰属する組織に加担するという感情が存在する。また、日本に生まれ、日本人であることに誇りを持っている。
でも、見たこともない島のために命を捨てようとは夢にも思わない。誰だってそうだろう。
それを確保することが経済的に日本の利益になるのなら、国民はそれを応援するだろう。
でも、武力行使をも辞さない愛国心をもって守れ、といわれてもねえ。

また、消費税にしてみても、私はさっさと増税してほしいと思っているが、それはこのままでは国家財政が破綻し自分や家族が困るからであって、決して愛国心による自己犠牲ではない。もう少し理性的な判断だ。

消費税導入が難航するのは日本人に自己犠牲を伴う愛国心がないからだ、という理屈には全く与することができない。難航する理由は国民に理性的な判断が欠落しているからであり、その根幹はマスコミが受けのいい感情的な報道を繰り返すことと、増税を言うと選挙に負けちゃう、という「次の選挙に勝つ」ことだけを目的にしているかのような政治にある。
というか、事業仕分けをすれば増税なんてしなくていいのだ、といって政権をとった民主党の人間がよくこんな事いえるよね。

そもそも過剰な愛国心くらい迷惑なものはない。
愛国心を、自らが属さない組織への過剰な敵愾心へ転換してしまう人間が面倒を起こすからだ。
会社生活をしていても、こうした輩は会社の全体最適よりも自分の部や課を守る行動にでることが多い。

感情論と感情論がぶつかるとたいていの場合、悲惨な結末が待っている。
理性的に対処するべき消費税や領土問題に愛国心論を持ち出すなんて、私には危険な発想だとしか思えない。

中国の生活は危険なのか

2013年05月03日 | 上海生活
危険な食品添加物、pm2.5、鳥インフルエンザなど、日本では中国の安全性に対する過剰な報道がなされている。
実際、先日こちらへくる予定の本社の人間からpm2.5の状況について執拗に質問があり、結局彼女は訪中をやめてしまった。3日間の滞在予定だったが。
3日で危ないなら、私はもう死んでいる。

鳥インフルにしても大騒ぎになったが、亡くなった方は100人くらい。
人口1/10の日本で普通のインフルエンザで直接的に1000人くらいの方がなくなり、インフルンザが原因となった方を入れれば1万人くらいが年間になくなっている。
正体がわからないリスクを人は過剰に恐れる。

こんなに危険な場所にずっと住んでいる中国人はさぞかし短命かと思うと、そんなこともない。
内陸部が平均を下げているが、医療機関が発達している沿岸部だけで比較すれば日欧米とほとんど変わらない。

中国が危ない、という報道は大衆に受けがいい。ダンボール肉まんみたいな話、みんな大好きでしょう?
だからマスコミも過剰な伝え方をする。
さらに海外で起きたリスクは正体がわからないから過剰なバイアスがかかる。

逆に中国はいまだに日本の食品の輸入を制限している。放射能に汚染されているかららしい。

ただし。横断歩道を渡っていて車にはねられるリスクは日本の100倍位高い。これだけは気をつけたほうがいいです。

首相の車列 ETCで事故は起こるべくしておきた事故

2013年05月03日 | ITS
ちょっと前(4月28日)の話だが、安倍首相の車列が首都高速代々木入路でETCが開かず、追突事故を起こした。
その後の報道では先頭車両がETCカードを入れ忘れていたということだが、これは前から指摘しているように基本的な考え方が間違っていることに起因している。
首相の車列だから報道されているが、この手の事故は頻繁に発生しているのだ。

そもそもETCカードの入れ忘れというミスはきわめて普通に発生する。それを想定して安全な通行ゲートを設計するべきだろう。

ノンストップにするなら、ゲートを閉めてはいけないのだ。
逆にゲートを閉めるなら一時停止にするか、もしくは2箇所ゲートを作り前のゲートが空かない限り後ろの車が進入できなくするべきだ。

ETCが料金所の大きな目的のひとつが渋滞緩和である以上、前者を採るべきだろう。
ゲートを閉めず、過失、故意にかかわらず不正通行はカメラで撮影し請求書を送付する。
すぐに納入すれば過失ということで罰則なし、(もしくは事務手数料程度の割り増し)、滞納は重課金とすればいい。
或いは不正通行であることがはっきりわかるサインを提示し、期間内に自主的に納付すれば追徴金なしにするという方法もあるだろう。

首相の車列というくらいだから、運転者は相当の熟練者のはずだ。それでも事故が起きるというのは仕組みに問題がある。
カメラコントロールで請求手続きをするというのは工数、費用がかかることかもしれないが、安全には替えられない。

新疆ウイグルへ行って感じたこと

2013年05月03日 | 上海生活
中国労働節は日本のゴールデンウィークのミニ版にようなもの。それを利用して新疆ウイグル自治区(シルクロード)3泊4日の旅行に行ってきた。
ここで旅行記を書くつもりはないので、感じたことを2つばかり。

ウルムチからカシュガルへ飛ぶ国内線のセキュリティチェックは異常に厳しい。この地区はチベットなどから比べればそれほど深刻ではないものの民族問題を抱えているからだ。
実際、4月24日にはカシュガルの郊外で20人が死亡する衝突があった。
新疆地区ではいたるところに「民族の団結で発展しよう」「国家の安定はひとりひとりの自覚」みたいな中華人民共和国のプロバガンダが掲示されている。

金余りの中国では、その経済的恩恵を新疆ウイグル自治区も受けているためか、大多数のウイグル人はそれはそれでよしとしている様に感じる。
しかし、たとえば住民の80%が中東系の顔つきをしたウイグル人であるカシュガルで中国語がウイグル語と並んで公用語となっているのことには相当な違和感を感じる。

もう一つは再生エネルギー。
中国は石炭をガンガン燃やして環境を破壊しているというイメージがある(確かに事実ではある)。
しかし、ウルムチからトルファンにいく高速道路沿いに千基を超える発電風車が設置されている。また、トルファンでは新築アパートの屋根にはソーラパネルが設置されている。
再生エネルギーへの取り組みが、我々が想像している以上に中国では進んでいるのだ。

しかし、再生エネルギーはそれなりの地理、気象条件が整わないと無理だ。灼熱の盆地トルファンへは周りから冷たい風が恒常的に吹き付ける。常時20mの風が吹いている広大な砂漠地帯、という条件があって、初めて商業規模に乗る風力発電ができる。日本ではそんな場所は殆どない。
ソーラは設置場所にはさほど制約はないかもしれないが、年間降水量10mmとかのシルクロードでは成立するが雨の多い日本では安定した電力供給は望めない。

原発を止めて再生エネルギーへ転換する、というお題目をよく聞くが、本当にフィージビリティがあるのだろうか?
民主党政権が「雇用拡大を最重点課題とする」といって、その受け皿はときかれ「福祉とか。。」と答えたのと同じで、脱原発だ、その受け皿は「再生エネ」というのは非常に情緒的な考え方だと思う。

脱原発の受け皿は現実的には化石燃料しかなく、それは国富の産油国への流出と温室ガスの増大を意味している。なんか「そのうち再生エネが拡大するから」みたいな情緒的な認識が広く流布しているように感じるが、実際に再生エネの現場を見てきて、これはそんなに簡単なことじゃないと実感した。
原発を推進しようとは全く思わないが、現在止めている原発は再稼働するべきだ。