ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

鋸山

2008年04月29日 | 高速道路
アクアラインが通勤割引で1500円ということなので、家内と千葉へ日帰りのドライブに出かけた。

小学生の頃に行って、その後まったく縁のなかった鋸山へ。
そもそもこの山は古くからの採石場だったのだが、今の売りは磨崖仏。バーミアンで爆破されちゃったような立像と、結構大きい坐像の大仏がある。
特に立像のある場所へのアプローチは両側がつる植物やシダに覆われた崖で、かなり雰囲気がある。しかし、なにやら史跡のように見えるこの立像も大仏も、私が前にきたときにはまだ出来ていなかったという事実は結構ショック。

はっきりいってここはB級観光スポットなんだけど、アジアンモダンなレストランやホテルを作ったら外人に受けるかもしれない。
もうあと100年くらいたってつるやシダに囲まれたらアンコールトムのような名所になるかもね。
高低差が大きく、園内を歩いて回るのはかなりきつい。年よりにはムリ。じゃあ誰が仏様を拝みに来るんだろう、というのがここの悩みかもしれない。

内房の漁港をめぐり、地魚やサザエなどを堪能したあと木更津に戻り、ホテル三日月竜宮城で日帰り温泉。初の砂風呂を体験。
ネーミングや黄金風呂なんかから危ないキッチュな感じを想像していたけど、予想外に満足度高かった。
ということで、結構充実した一日。

アクアラインの料金だけど、半額とはいえ往復で3000円を通勤で使えるのは相当リッチ。月額7万円。
実際に通勤で使う人ってどのくらいいるのだろうか。新幹線通勤でいえば東京-小田原の定期代程度だから、まあ、ありなのかな。

そもそも通勤割引ってのは、通勤時間に高速道路料金を安くして並走する一般道利用車を取り込もうというものだと思っていたけど、アクアラインにはそれがない。

通行している車両を見てるとドイツ車とか高級セダンが多くで、ゴルファー割引って感じだけどね。

クラリオンの08夏モデル

2008年04月27日 | ITS
クラリオンはナビゲーションの08夏モデルを発表した。
メモリーを記憶媒体につかった「SMOONAVI」と、HDDモデルの「CRASVIA」のブランド。
同社は長年カーオーディオで使ってきたADDESTブランドをやめて、新たにブランドを、それも2つも立ち上げる。
通常はあまり見られないやり方だ。ブランドの浸透には金と時間がかかる。正直、疑問。
今後、新ブランドをどこまで浸透させることができるかがポイントとなるだろう。

SMOONAVIはHDDの代わりにSSD(ソリッドステートディスク)を搭載する。
余談だが、クラリオンはリリースの中ではSDD(シリコンディスクドライブ)と呼んでいる。いずれはどちらかの言い方がスタンダードになるのだろうけど、なんかわかりにくいね。

同社の資料によれば、カーナビの記憶媒体が将来HDDからSDDに変わるのは規定路線だというが、これはコンポのコスト推移を見ればそのとおりになるだろう。

昨年来、いくつかの会社でローエンドモデルでメモリータイプナビが市場投入されている。軽自動車や女性ユーザーにむけての商品という位置づけだと思うが、なぜかあまりぱっとしない。
まあ、女性向けというコンセプトで作られた自動車用品が成功したことは、この業界ではいまだかつて一度もないのだが、軽自動車向けなどには十分市場があるように思う。

もうひとつ言えば、容量が増せばメモリーナビがこの先もローエンド商品である理由はない。
メカレスであることによる信頼性向上のほかにも、反応速度の速さなどHDDに対する優位性もある。実際、SMOONAVIという名称もスムースに由来している。

ということで、メモリーベースのカーナビ(PNDではなくてAVNタイプ)は、各社からいろいろな商品が出てくるだろう。
本格普及は来年以降になるだろうが、これらメモリーAVNの売れ筋がどんな商品に集約されていくのか、今年の市場から見えてきそうだ。

パイオニアとソフトバンクがテレマティクスで提携

2008年04月26日 | ITS
ちょっと古い話で恐縮だが、去る3月にパイオニアとソフトバンクはテレマティクスで提携し、今夏から本格サービスを行うことを発表した。

この報道発表を見るとわかるとおり、具体的なサービス内容についてはあまりかかれていない。そろそろどんなことをするのか聞こえてくるかと思っていたのだが、まだ特に発表はないようだ。

考えるに、パイオニアのナビ技術(とくにスマートループのプローブ情報資産)と、ソフトバンクの回線を結びつけることでのビジネスチャンスを探る、ということは間違いないだろう。
テレマといっているので通信型ナビなんだろうが、このブログでその可能性を一貫して否定し、且つ実際の市場でも誰がやっても成功例のない分野で、どんなブレイクスルーを見せてくれるのかが楽しみである。(もちろん反語的表現です)

そもそも明確なユーザーニーズのないサービス市場に対して、シェア20%のソフトバンク携帯保有者だけを対象に商品を投入するのでは、ほとんど勝算はないように感じる。

唯一、可能性として考えられるのはソフトバンクが思い切った料金設定をするということだろう。自社シェア拡大のためのコストモデルと割り切ったようなビジネスモデルを構築すれば、大きな展開があるかもしれない。

でも、正直な話、私は利用料や通信料が無料だったとしてもテレマなんて普及しないと思っている。
テレマがもたらすというベネフィットがどんなシーンでどれだけ便利で、それがVICSやローカルで持っている情報や、携帯で簡単にわかる情報に対してどれだけアドバンテージがあるか、冷静に考えればおのずと答えは出る。
人は車の中で生活しているわけではない。

いずれにしても、今後に注目したい。

ETC割引対応のNAVIサービス

2008年04月24日 | ITS
久しぶりに平日ゴルフに行ってきた。
今、アクアラインは朝夕の通勤割引でETCなら1500円。
アクアラインETC割引というのがあって、3000円が2300円くらいになっているのはなんとなく知っていたが、通勤割引対象とな知らなかった。

いずれにしても、ETCの料金ってのは通行してみなけりゃわからないというのが正直なところだ。
ETC割引一覧というORSEのサイトがあるが、果たしてこれのどこが一覧なのかと思うほど複雑でよくわからない。

一方、NAVITIMEに対抗しようという野村総研系の携帯NAVIサービス「全力案内!」では、時間によるETC割引まで含めた最短、最安ルート検索を提供するという。
ETC割引は社会実験なんかで期間限定で変動することもあるので、確かに通信で頻繁にアップデートする必要がある。

ここの売りは提携タクシーによるプローブ渋滞情報だが、私はそれよりもこのETC料金情報のほうが重宝しそうだと思う。

電子マネーだと客単価が上がるのだろうか?

2008年04月22日 | 雑記
電子マネーが今後爆発的に普及するという論調には一貫して懐疑的な見方をしてきたが、実は最近すっかり電子マネー利用者になっている。
前にも書いたとおり、PASMOがオートチャージになったからと、EDYのチャージがPCのフェリカリーダーでできるようになったから。
で、会社の隣のコンビニでEDYが使えるということで条件がすっかり整った、ということだ。

世間一般でも条件が整えば、電子マネーは急速に普及するだろう。
でも、単なる「小銭が要らない」ぐらいのベネフィットでは消費者は動かない。

ところで、今朝の日経に電子マネーは現金決済よりも客単価が高い、とあった。
現金でないので、ついついついで買いをしてしまう、という分析がされていたが、すっかり電子マネー使いになった私の実感としては、電子マネーだからといって余計な買い物をしようとは思わない

マイルやポイントがたまる電子マネーが多く、その場合はついで買いという行動は十分に考えられる。
またその店のポイントカードをかねているカードのケースでは、カード保有客は飛び込みの一元客じゃないので、平均をとれば確実に客単価は高くなるだろう。
電子マネーのほうが客単価が高い理由なんて、そんなところだろう。

電子マネーを導入すると客単価が上がるぞ、なんてはやしている連中がいるけど、よく中身を確認したほうがいい。

携帯とナビと軽自動車

2008年04月21日 | ITS
今日の日経朝刊に携帯とナビを例にとった「日本仕様」商品の終焉にまつわる記事が出ていた。

いわく、そもそも日本の製造業は商品性や品質に厳しい国内の市場で揉まれた商品を海外へ輸出し利益を稼いできた、しかし日本の携帯は国内専用モデルとなってしまい,まったく国際競争力がない。
カーナビも同様で国内向け商品は全然国際競争力がない、その理由は、海外ではPNDが大流行しているが、日本の企業は精度がわるいGPS単体ナビの開発が許されなかったからだ、云々。

実際には、携帯は販売奨励金があったので、コストダウンよりも機能付加が優先されたため。
ナビは市街が密集している日本ではGPS単独機は最初の頃は使いものにならず、またディーラーやカーショップでの装着がごく普通に行われるという、車載タイプに有利な土壌があった、ということが日本独自商品を生み出した理由だろう。

日本ではノキアの携帯もガーミンのPNDもそんなに売れてないわけで、日本の携帯にしてもナビにしても国内市場の条件の元で進化した結果なのだ。

PNDを作れなかったのは日本メーカーの柔軟性の欠如だ、というような書き方がされているが、これはおかしい。シーメンスもフィリップスもブラウプンクトもPNDにはついていけなかった。ガーミンやTOMTOMといった新興企業だからこそできたんだとおもう。

しかし。

日本市場がもはや右肩上がりではなく、逆にシュリンクしていくというのは、紛れもない事実であり、国内にのみフォーカスした商品を作って競争していたら、自滅しかないというのは多分そのとおりだろう。
いい例が軽自動車で、これは日本独自商品だ。スバルは撤退をきめた。

そもそも軽自動車規格がグローバル化を阻んでいる。
この手のスモールカーの需要はグローバルに見て、かなりあるのだが、660ccという排気量は却って燃費を悪化させる。
しかし、最初から1リッターエンジンを乗せる設計にすると、コストが高くなって国内競争に勝てない。
サイズに関しては、もう少し大きくないと国際競争には勝てない。
結局、軽はすんなりとは輸出ができない。

日本国の経営を考えるなら、軽自動車産業の国際競争力を上げるという観点から軽規格を見直したほうか賢いと思うのだが。

BS-i ゴルフ総研 第2回目でいきなり再放送?

2008年04月20日 | ゴルフ
時流に乗り遅れないように液晶テレビに買い換えて、BSデジタル放送を見ることができるようになった。
私としてはバラエティやドラマに比べれば海外紀行やドキュメンタリーが多いBSデジタルのほうが好ましい。

でも民放のBSデジタルはビジネスモデル的にはかなり厳しい。ここへきて受信可能なテレビの普及台数が2000万台を突破したこともあり単年度での黒字化が見えてきているようだが、各社累積赤字を抱え、魅力あるコンテンツを作り続けるような収益構造はまだ確立していないように見える。
実際、2週間も見ていると再放送の多さにびっくりしてしまう。

赤字解消のために人員削減などを徹底して行っていると思われ、どうも運営がルーズなのでは?と思うこともある。

たとえば、今日(4月20日)のBS-i、12時から「ゴルフ総研」という番組をやった。
先週第一回を放送した新番組なのだが、なんと今日の放送は第一回の再放送なのだ。
確か先週の番組の最後で、第二回の内容(高いボールと安いボールの飛距離の差)を予告していたはずなんだけど。

実はこれがBS放送で多い「隔週新作」というやつで、新作は二週間に一度しかリリースされないのだ。
でもこの番組のWEBサイトにはそんなことまったく書かれていない。
もしかしたらBSの世界では、隔週新作がデフォなのだろうか?

それにしても、このWEBサイトだって番組では「HPからご意見を募集中」といってたくせにそんなリンクはないし、Vol1がいまだにComing soonだし、写真にだってダミーとか書いてある有様で、どうみても未完成、ってのはいかがなものなのか。
(4月26日追記 今日みたらアップデートが完了していました。)

デートで音楽を聴く人は1割未満??

2008年04月19日 | 雑記
レスポンスは中古車情報サイト「オークネット.jp」のアンケート調査結果について報じている。
デートで音楽を聞く人は1割未満…ドライブミュージック調査
車でデートするときに9割以上の人は音楽を聴かないなんて、どう考えてもおかしいと思ったら案の定内容はまったく違っていた。

リンク先からアンケート結果を見ればすぐわかるが、設問は
「車の運転時に音楽を聴くときはどんなシーンが多いですか」(ひとつを選ぶ)
ということで、通常は通勤など、一番車を使うシチュエーションが選ばれるに決まっている。
どうも最近統計結果の分析で基本的なミスをしているケースが目立つ。
まあ、この設問であれば結果は概ね「車を使うシチュエーション別の頻度」とイコールになる訳で、調査項目の設計自体があまりよくないともいえる。

だけど、それにしても5%という数字は小さい。
これは近年の若者の車離れを如実に表しているように感じる。

われわれの世代ではデートの定番だった「恋人とドライブ」それ自体がまるで流行らないのだ。

日本の自動車販売減少に歯止めがかかる気配は、まるでない。

アクトビラ

2008年04月14日 | 雑記
「Sonet Sonet Sonet 光でアクトビラ」というCMソングが呪文の様に頭にこびりついてしまった。
かなりの費用をかけたキャンペーンだが、私にはしかし、このTVをネットにつなぐというビジネスが成功するとは到底思えないのだ。

お茶の間メディアである大画面TVと、パーソナルメディアであるインターネットは極めて親和性が低い。
(これは私が家財と個財という造語で何回か記事を書いているので、興味があれば左の検索窓から探してみてください)

気になった事柄のネット検索なんて極めてプライベートな行為であって、家族でわいわい、と言うものではないと思うのは私だけだろうか。
実際、アクトビラはお茶の間に危ない画像が飛び込まないように、i-modeのようなクローズドのコンテンツで運営される。でも、そんな「消毒済み」の情報なんてすぐに飽きてしまうだろう。

むしろキラーコンテンツはオンデマンド番組だ、という人もいるかもしれない。
でも有料コンテンツでどこまで市場を獲得できるのだろうか。しかも、動画コンテンツを楽しむ場合は「アクトビラビデオ」専用対応テレビが必要。

確かに、家庭のTV画面から映画が検索できて、ワンクリックで再生が始まり、レンタル並の価格で見ることができて、クレジットか何かで簡単に決済できる、というシステムが構築されれば間違いなくレンタルビデオ店舗は消滅する。

でも、大前提としてどの家庭でもスムースにそれができる状況を整備するのが、大仕事だ。

アクトビラビデオ対応のテレビがこの先どんどん普及し、光接続がまだまだ右肩上がりで拡大するという絵が実現しないといけないわけで、これは大変だ。

ITS推進協議会 お台場で官民合同ITS実証実験

2008年04月13日 | ITS
このブログをやっている以上は、この記事をはずすわけにはいかないだろう。
ITS推進協議会、2008年度からお台場で合同実証実験を実施(Design News Japan)

この記事で内閣官房IT担当室の高橋文昭内閣参事官が述べているとおり、狙いは「日米欧ともITSに関する取り組みを進めているが、今回の大規模実証実験によりITS技術で日本が一歩先じんることができるようになる」というのが本当のところだと思う。

実際には首都高や各自動車会社が各地で昨年まで行ってきた実証実験で、有用性についての決定的な結果は出ていない。

こうした施策に官民折半で10数億円というのは、まあ道路・交通関連の予算に慣れている人たちにとっては控えめなものなんだろうが、どうも民間側がそんなに熱が入っているように見えないのが気になるところだ。

たとえば車載器はパナが作るらしいが、「商売に結びつかないことは明白だから最大手が責任とって作る」という感じに見える。
カーメーカーにしても、なんかお付き合いという雰囲気がただよっている。

まあ、本当に安全が向上し交通事故死者減に結びつくのならいくら予算を使ってもいいとは思うけど、これはどうなのかな。

交通事故死者減を本当にすすめるのなら、自転車、歩行者と車の分離や事故多発交差点の構造、規制、信号の改善などもっとプライオリティが高い事がたくさんある。

「ITS技術で日本が一歩先じんる」なんてどうでもいいんじゃないの?

電子マネー1億枚

2008年04月12日 | 雑記
今日の日経新聞によれば、各種電子マネーの合計発行数が今年の前半にも1億枚を超えるそうだ。

個人で複数枚持っているケースも多いから一概には言えないけど、単純な言い方をすれば国民一人に一枚ということになる。
ところが日経記事では、「普及が進めば異業種の提携などが活発化し、顧客に利便性の高いビジネスが生まれる素地となる」というきわめて微妙な表現をしている。

実は関係者の期待ほどには利用が伸びてこないのだ。

1億枚の内訳をみると、利用率がダントツに低いEDYが過半を占めている。
EDYは社員証や学生証に付属したりするケースが多いからだろう。
さらに、その他も改札口通行カードである交通系がほとんどで、まともに利用を拡大しているのはセブンアイのNANACOだけ。これも、社内でかなりのプロモーションをかけてこの成果を出している、という話だ。

だから、単純に枚数と利用は比例しないのだが、多くの人が財布や定期入れに「使える」カードが入っていても「使っていない」ということになる。

何故、期待ほど利用が拡大しないのか?
この先電子マネーはどうなるのだろうか?

ETC(DSRC)の商業決済利用に比べれば、ビジネス拡大の目は十分にある。
適切な展開がなされれば、急激な利用拡大の可能性もあると思っている。

私の場合は、PASMOをオートチャージにしてから使うようになった。
わざわざ機械やレジでチャージしてまで電子マネーを使いたいとは思わないが、その手間がないなら、確かに便利だ。
しかし、前にも書いたけどオートチャージカードを作るのって結構ハードルが高い。
SuicaはVIEWカードを作らなければオートチャージにならない。

その辺が普及の阻害になっているのは間違いない。
こうしたユーザーに不便を強要する囲い込み策は絶対に成功しない。

キャッシュレス決済がもたらす効用に消費者は対価を払ってくれない。
だから囲い込むことでビジネスケースを成立させようとしているのだろうが、こうしたやり方はなかなかうまくいかない。

安全運転支援

2008年04月07日 | ITS
昨日のエントリーで、路車間、車車間通信による安全運転支援には誤報、欠報に対する信頼性という本質的な問題がある、と書いた。

誤解しないで欲しいのは、だからだめだ、といっているのではない。
そもそもこうした懸念はなんにでもある。踏み切りの警報機だって100%信頼できないから、一時停止が義務付けられている。
まあ、法律がなくても、見通しの悪い踏切にそのまま突っ込むのはあまり賢いことではない。

だから、安全運転支援はあくまで支援であって、基本は自分の目で確かめる、ということなのだろう。
そこで問題となるのは、様々な警報や目視確認といった複数の情報が、どこからどうやって脳に伝達されるのが最も自然なのか、ということだ。

私は、普通に前方視界に入る情報から判断するのが自然だと思う。

踏み切りの例で言えば、果たして列車の接近情報を「通信で車載器に警報として表示する」のと、「視界にある警報機が点滅する」のとどちらが情報伝達として優れているか、ということだ。

(当然、現時点では車載器の普及の問題や、歩行者・自転車のことを考えれば警報機をなくすことは出来ないが)すべての車に車載器が付いていると仮定しても、どちらか一方を取るなら視界から直感的に情報を受け取ることができる警報機だろう。

車載器情報が路側の警報機の補助として存在するならいいのかもしれないが、すくなくとも視覚情報に関しては一元した方が混乱が少ないように感じる。

首都高実験

2008年04月06日 | ITS
スマートウェイの実験は、昨年(2007年)の5月から9月の間、首都高で行われ、10月の「スマートウェイ2007」(有楽町東京フォーラム)でその報告を兼ねた体験乗車などが行われたことは、このブログでも紹介したとおり。

で、これを受けて表示内容などに改善を加え、2007年12月からは首都高の実験も「試用運行」のフェーズに入っている。まあ、表示内容のチューニングといったレベルの改善であるが、いずれにしても実験はまだ継続して行われている。

それに関連して、国交省国土技術政策総合研究所高度道路交通システム研究所からITS車載器のヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)に関する論文が発表されている。

まあ、私が憂えていたとおり、この論文でも「参宮橋で事故が8割減ったのはVICSサービスによるもの」とあっさり断定している。結局、実証実験なんてのは都合の良いようにしか使われないのだ。

それはそれとして、気になったのは「合流支援」に関する次の下り。

引用
「本線側車両への情報提供としたのは、優先権のある本線側に付加的に注意喚起する内容に留めることで、センサ検知漏れや車両検知器検出誤差等による欠報時の過信を最小に抑えるためである。」

つまり、合流の注意喚起は優先通行である本線側だけに行った。なぜなら、本線側は優先権があり回避責任がないので警報に漏れや誤報があってもそれを過信して事故になる可能性が低いためである、ということだ。

実験段階なのでリスクが低い方向で進めるというのは十分理解するが、実はこれは路車間や車車間通信による安全運転支援の持つ本質的な問題なんじゃないかと思う。

暫定税率

2008年04月03日 | 雑記
結局ガソリンの価格は下がった。

給油所は大迷惑、という新聞記事が多いけど、昨日給油した価格は125円。そのスタンドは先週141円だったから、16円しか下げていない。

ということは、今回の騒ぎで安くなってから仕入れた油については、利益率の高い商売ができて一息ついているのかもしれない。

でも、今日はもう表示は123円だったけどね。

まあ、週末ドライバーとしては25円/リッターの差といっても、月に千円程度。
でも、4月末で重量税の暫定税率が下がったら、車検費用が20000円以上変わってくる。(2年車検、1.5トン)
4月に車検が切れる人は、切らしておいて取り直したほうが賢い、という話が広まると5月連休明けの修理工場・車検場は地獄となるだろう。

追記:減税額を修正。
さらに、5月末に元に戻すなんて事になると6月車検到来車が全部5月に車検を取ろうとするだろう。(一月前から車検はとれる)
大混乱になる。