2017年レジャー白書によれば日本のゴルフ人口は550万人。ピーク時から比べると実に1/3になっているという。しかも現在のコア人口は60代~70代なので、この先も減少は避けられないだろう。
ゴルフに限らず、スキー等お金のかかるスポーツの人口は減少している。主たる理由は若い世代の可処分所得減少によるものであることは間違いない。
若い世代がゴルフに参入しないのは、その金銭負担が高い障害になっている。道具だけでも10万円以上、プレイ費、交通代、練習台等を考えたら簡単に始めることができないのは明白だ。
それ以上に障害となっていることにゴルフはすぐに上手くならない、というのがあると思う。
最初のうちはコースを走り回り150も叩いてちっとも面白くない。むしろ苦行だと思う。迷惑がかからない程度まで上達しても、100を切るまでにはまだかなり時間がかかる。
ゴルフはスキーや団体スポーツと違い、個人の成績がスコアで厳然と示される。友人や同行者より10打も悪ければやっぱり面白くない。
ということでやめてしまう人はかなり多い。中古でもお下がりでも自分のクラブをもって始めた人全員を分母にすると、一度でも100を切る人は3割、90を切る人は更にそのうちの3割、とも言われている。
我々昭和サラリーマンは、そんな状況でも会社のコンペとか、接待ゴルフとか、上司との付き合いとか、頑張ってゴルフを続けなければならない環境にあった。だから恥をかかないように練習もしたし、結果たまに100を切れるくらいから面白くなってくる。
今はそうした圧力はないので、仮に経済的な制約がないとしても多くの人は面白くなる前にやめてしまうのではないか。
また、ゴルフのプレイ代はかなりリーズナブルになってきているが、それでも家族をないがしろにして実質休日をほぼ一日費やす、というのも今の時代にはマッチしていない。
どう見ても、この先ゴルフがまた勢いを取り戻すとは考えられないし、ゴルフ場が絶望的に供給過多になるのも間違いない。
しかし、日本のゴルフ場はそもそも会員システムだったので、簡単には廃業できない。独立系ではかなりのゴルフ場が赤字経営となっているはずだ。これからもっと厳しくなる。
個人的には、サービスは簡素化しスループレイで拘束時間を短くし、服装やらなんかやらも難しいことは言わない、カジュアルな方向にしていかないと将来はないと思う。