ITSを疑う

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コロナウイルス マスクは有効か?

2020年01月30日 | 中国生活

中国在住者(現在一時帰国中)としてはコロナウイルスは大事件。

これから中国に戻るに当たり、自衛、他衛の感染を広げない策を講じる必要があります。
まずすぐに思いつくのはマスクなので調べてみました。
(既存情報コピペの「調べてみましたサイト」ではございませんので最後までお付き合いください)

1.マスクの目の粗さ
マスクはフィルターです。ということは目の粗さがポイントになります。
マスクで防ぎたいものは主に3つ。花粉、PM2.5、ウイルスでしょう。これらはそれぞれ大きさが違います。

1)花粉 一番大きく、直径40㎛(マイクロメートル、ミクロンと同じだ)
2)PM2.5  PMは空気中を漂う粒子状物質。2.5はその中で健康被害が大きい直径2.5㎛のもの
3)ウイルス 最も小さい。0.1㎛前後

つまり、花粉とウイルスでは400倍の違いがあります。花粉がバスケットボールなら、ウイルスは仁丹くらい。PM2.5はゴルフボールくらいかな?イメージとしてはそんなもんでしょう。

花粉専用マスクではウイルスは全くザルです。PM2.5対応マスクでもウイルスはらくらく通過します。
少なくともウイルス対応(0.1㎛補足99%などの表記)がないと意味がありません。

2.飛沫感染
ただし、ウイルスはそれ自体で空中に浮遊するものと、咳くしゃみで唾液の粒(飛沫)の中に入って浮遊するものがあります。
ウイルスは裸で空気中に漂ってると割と短時間で死んでしまいます。種類によるけど数時間。
今回のコロナウイルスは水がないと死んでしまうようです。
むしろ警戒が必要なのは濃厚接触(面談など)での飛沫です。
飛沫の大きさはいろいろ。大きいので5㎛程度、小さい(エアロゾル状態)でも0.5㎛程度あるので、普通に売られているウイルス対応不織布マスクで防げます。
また、飛沫は大きさにもよりますがそんなに遠くまで飛びません。2-10m程度。
人の少ない屋外でマスクをする意味はないでしょう。

3.マスクの種類
1)N95
N95はアメリカの規格で、0.3㎛を95%遮断するものです。この試験はフィルター性能だけでなく横漏れまで含めて95%遮断なので、縁が完全に顔に密着するようにできています。
このマスクがウイルス対策としては最適です。

2)N95相当
N95はアメリカ認証を取る必要があるので、そこまでしていないけどN95並みの性能を有したマスクが市販されています。N95相当と表記はできないので性能で判断するしかありません。たいてい0.1㎛補足99%などの表記があります。ただし通常はフィルターの性能であり、横漏れは考慮されていません。
すべての縁が顔に密着していない限り必ず横漏れします。

3)サージカルマスク
これは医師が自分の唾液飛沫を患者にかけないためのマスクで、医療従事者がしているものです。
飛沫は5㎛なので、通常はPM2.5対応程度のフィルターです。
サージカルマスクには基準がないので製品の性能表示を見ないとわかりませんが、いずれにしても浮遊状態のウイルス吸入を防止するものではありません。
(ただし前述のとおり、コロナウイルスはウイルス単体での空気感染はないといわれています。)

3.では何を買えばいいのか?
N95相当品といっても横漏れがあるので空中浮遊のウイルスを完全に防ぐことはできません。ほぼ完全に防ぐためにはN95ですが、これはかなり息苦しく長時間つけ続けるのは苦痛です。

サージカルマスクは自分を防御するというよりは自分からの発散を防ぐものです。
当然それも伝染病拡散防止には非常に有益なことです。面談や会議などの濃厚接触時は自分を含めその場にいる全員が装着することでリスクが軽減します。

N95以外は完全に自分を防御することはできませんが、N95相当のフィルターのマスクであればある程度の効果はあるでしょう。

なので、ここでの結論は人がいる場所では0.1㎛補足99%の「ウイルス対応」を謳うマスクをし、特にリスクの高い人混みや閉鎖空間ではできる限り鼻やあごを密着させること、としておきます。

4.消毒
実効という意味ではマスクより消毒です。
空気中を浮遊するウイルスは短時間で死滅しますが、物に付着していると寿命が延びます。
これらを触り、手から口、鼻、目に入ることのリスクの方が高いのです。
携帯消毒液でのこまめな手洗いと、口、鼻、目に触らないことが重要です。
またマスクは口、鼻に手が触れないという効果もあります。

5.目からの感染
マスクをしても防げないのが目からの感染です。ゴーグルをすれば完璧ですが、眼鏡でもしてないよりはマシでしょう。顔に密着するスポーツタイプの眼鏡やサングラスなど気休めかもしれませんがしないよりはした方がいいのではないでしょうか。あとは、目をこする前に手先の消毒です。

以上、特に専門家ではないので間違いがあるかもしれません。コメント欄でご指摘いただけると幸いです。


オートウェイ、アルミホイールJWL偽装の顛末(不起訴)

2020年01月02日 | 雑記

11月14日にオートウェイのアルミホイール、JWLマーク偽造品販売の件を書いた。

https://blog.goo.ne.jp/maikawa/e/a9723dc2f902c3f9ae9f3efe86f76bb6

このエントリーで、オートウェイが意図的に粗悪品にJWLマークを付けて偽装し販売したということではないだろうと書いたが、実際に12月になりいったん逮捕された3名は不起訴処分(=無罪)になっている。

本題からそれるが、あれだけ「中国製粗悪品を偽装販売」と報道したメディアが不起訴についてはなんら報道しないというのはどうしたものなのか?オートウェイがこれにより被った風評被害は相当なものだろう。

本題に戻る。
私の推測は結論から言えば間違っていた。私の推測は実際にJWL試験で不合格となったホイールにJWL刻印がされていた、しかしそれはメーカー試験なので販売者が意図的にやったことではないだろう、ということだった。

しかし、オートウェイの報道発表をみるに、実際はさらに些細な問題だったようだ。

簡単に言えば、JWLマーク表記には二種類あり、荷重条件が厳しい試験はJWLだけの表示、適応タイヤに制限がある試験はJWLマーク+適応条件を表記しなければならないが、オートウェイのホイールは後者であったがJWL表記しかなかった、ということ。現実的に装着されるタイヤサイズはだいたい決まっているから後者の条件の試験でもクリアされているなら強度的には全く問題がない。
むしろ事務的なミスというレベルの話であった。

ただ、一つ見落としてはいけないのは、かつて販売されていた輸入ホイールに無届でVIAマーク表記がされていた、という点。こちらの問題はあっさりと書かれているが、むしろこちらは偽装と言われても反論できない内容だ。

VIAはそのホイールがJWL適合であることを日本の機関が承認した、というマーク。JWL試験はメーカー自己認証であり第三者が確認していない。それを日本の機関で確認する認証がVIA。これを無届で表記していたということははっきり言って偽装にあたる。

この問題はオートウェイが過去のホイールについて調査し出てきた問題のようだ。これは過失ではなく明らかな故意の偽装であるから突っ込まれたくないのか、報道発表資料にはそこにあまり焦点が当たらないような書き方になってる。

いずれにしてもオートウェイの発表によれば問題のホイールはJWL試験に合格していることを確認しており安全面での問題はない。なおかつ既販売品の交換にも応じるということであり、決して「粗悪品を偽装販売」というような悪質な問題ではないことは明らかだ。