ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

電子マネー読み取り機、統一の方向

2006年09月29日 | 雑記
まだ強烈に忙しい。
今週は名古屋2泊、東京に戻ってから広島日帰り、来週は月曜からヨーロッパ。アムステルダムとスエーデン2泊づつ。
でも、これで出張地獄はひと段落しそうだ。

さて、電子マネーが読み取り機の統合に向かっているらしい。
ID、スイカ、Edyなどが共通化をすすめるとのこと。

そもそも電子マネーは陣取り・囲い込み合戦のような状況だったから、本来は読み取り機の統合というのは戦略上は矛盾する。事実、セブンが計画している電子マネーナナコは独自路線を貫くらしい。

この背景には、やはり利用が思ったように伸びない、その一番の阻害要因は汎用性のなさと利用可能店舗の伸び悩み、というあたりがあると私はにらんでいる。
その報道をみても電子マネーにはばら色の未来が待っているかのようなことが書かれているが、もしそれが本当なら各社独自路線を崩す必要は無い。

多分、背に腹は替えられない、ということじゃないのか。

前にも書いたが、私には電子マネーという市場が多少疑わしいのだ。(ITSほどじゃないけどね)

多分、自動チャージ機能が完備され、かつどこの店舗でも普通に使えるようになれば私も使うと思う。しかし、そこまでいくのが大変だ。
そして、導入する店舗にさほどメリットが無いので、普及にドライブがかからない、というのが最大のネックなのだ。

(メリットがたくさんあるように喧伝されているが、実際に客単価が上がるとか、レジ待ちが短くなるので客数が増えるとか、レジ処理能力が向上して人件費を節減できるとか言うメリットは、実はたいしたことは無いのではないかと私はみている)

交通事故をなくすためにすぐやるべきこと

2006年09月25日 | ITS
昨日までITSがらみの安全運転支援について批判を書いてきた。
そこに、川口の園児死傷事故だ。

最初このニュースを見た時に、携帯メールじゃないか、と疑ったが、容疑者は助手席においたカセットステレオのテープを裏返そうとしていた、という。
なんか30年前のような話だが、業務用ライトバンにはラジオしか付いていなかったのだろう。

それ以前に、この男は人車が混交する裏通りを40-50キロで走行していたという。
これが問題なのだ。
ほとんどの先進国で、人車が混交する道路には「バンプ」がある。正式名称は知らないが、高速では通過できない路面の凸である。

実は最近はタイにもある。しかし日本には、少なくとも公道には、ない。

私の家の前の道は、徐行しなければすれ違いが出来ない4m道路だが、そこをフルスロットルで加速する2t車なんて輩が存在するのだ。玄関でつまずいたら即死だ。

はっきり言いたい。センサーで歩行者を関知し、ビーコンやらDSRCやらで車載器に通信で送信し、車内の機器で危険を感知する、なんてのは百年早いのだ。
いますぐにやるべきことは、人/自転車/車の混流を整理することだ。

J.D.Powerのレポートから垣間見るテレマティクスの運命

2006年09月24日 | ITS
J.D.Powerアジアパシフィック(顧客満足度調査などで有名な調査会社)が日本の自動車先進技術調査の結果を発表した。

ナビゲーションについてはDVDからHDDに移行中だという。これはその通りだろう。
ただしこれはナビというよりは、ミュージックサーバーに対する魅力だ。

テレマティクスサービスについては、見出しでは「拡大途上の段階にある」としているが、中身を見るとかなり厳しい状況が浮き彫りにされる。

現在ナビゲーションを利用しているユーザーのうち、テレマティクスを利用しているユーザーは13%。テレマティクス未利用ユーザーの今後の利用意向は肯定、否定がともに25%程度、どちらともいえないが50%と、お世辞にも今後拡大する市場とは思えない結果が出ている。

しかも、現利用ユーザーが満足している理由は1位が「ルート案内全般」、2位が「現在の渋滞情報」。おそらくはホンダのインターナビにおける渋滞情報がVICSよりも優れている、ということだろう。

また、未装着ユーザーが関心を示しているのは圧倒的に地図のダウンロードによる最新化。これは、現状の地図アップデートの手間や金額に対する不満だろう。

注目するべきは、当初テレマティクスがさかんに喧伝していた電子メール機能、リアルタイム情報や緊急通報などという内容が出てこないことだ。

結局のところ、ユーザーが期待しているのは単にナビの高機能化であって、テレマティクスという概念=「車+通信」ではないのだ。

そして、おそらくこれらも敢えて言えば不満、ということで、わざわざ年会費や通信料を支払ってでも入手したいということでもなさそうだ。

トヨタ日産があれだけ頑張って普及させようとして、未だにこの程度ということは、拡大途上にあるというよりも「どうやら存在しないマーケットなのだ」と理解するほうが自然だろう。

安全走行支援サービスの苦悩

2006年09月24日 | ITS
国交省のITSホームページによれば、9月26日に第3回目の参宮橋実験の検討会が実施される。

リンク先文書には
「この社会実験において、交通事故の削減効果が継続していることや、実験モニターへのアンケート調査から本サービスが長期的に有効と考えられていること等の結果が得られました。」
とあり、どうしても実現したいという意思が現れている。

以前からこの実験については書いているが、もっとも実現を難しくしている点は「路側機と車載器のアンマッチ」なのだ。

ETCは普及が進み、今後車載装着率が60%以上になることは間違いないと思う。
しかし、ETCに対応したDSRC路側機の設置はするとしてもゼロスタートで、莫大な費用がかかる。

一方、車と通信する路側機としてはVICSビーコンがすでに4万5千箇所設置されている。
これらの状況から、すでに路側インフラとして存在するVICSビーコンを活用するという方向が打ち出されたのだ。

しかし、VICSビーコンの受信機はカーナビ装着車の10%程度であり、この装着率は決して右肩上がりではない。3メディアナビキャンペーンなどという施策を打ったようだが、まるでインパクトがなかった。

既存のインフラを活用しようという考えはまったく正しい。
しかし、ここできちんと評価しなくてはならないことは、
「4万5千箇所も路側機があるのに、なぜ車載VICSビーコンが普及しないのか」
ということだ。

結局、路側電光掲示板にも掲示される内容が車載モニターに表示される程度のことで数万円の出費をする消費者はいない、ということなのだ。

そしてまさにこれが参宮橋実験のあやうさなのだ。


安全走行支援システムの実証実験 続き

2006年09月22日 | ITS
昨日、安全走行支援の実証実験について否定的な意見を書いたが、もう少し。

そもそも、何故実証実験をする必要があるのか。
見通しの悪いトラフィックの情報を事前に提供するということ自体、実証実験で確認なんかするまでもなく安全に寄与することはわかりきっている。

その理由は、ポジティブなパブリックコメントを集めて政策を実行しやすくするために他ならない。
そして、わざわざそうしたエビデンスが必要な理由は、それが途方も無く金がかかる政策だからだ。

実験に対しては、パブリックコメントを収集することになる。
参宮橋実証実験でも意見募集をしていた。

しかし、その結果はポジティブなものになるようにはじめから決まっている。
安全性が向上する装置なのだから、ネガティブなコメントなんて出るわけが無い。

しかし、これらのコメントを集めるときに
・電光板による路側表示など、レガシーな手段に対して大きなアドバンテージがあるか?
・この機能を手に入れるために、いくらなら払ってもいいか?
・この機能を実現するために許容される公共投資額はどの程度が妥当か?

という、現実的な意見を集約する質問はなされないのが普通だ。
上記リンクから「意見募集」のページに飛んで、内容を確認して欲しい。
どう考えても、肯定的な集計結果しかでないような設問であることに気づかれるだろう。

つまり、どうしてもこの政策を実施したい、ということだ。
政策に思い入れがあるのか、もしくはこれに関連する機器を製造するメーカーとお友達なのか、その理由は知る由もないが。

警視庁が安全走行支援システムの実証実験

2006年09月20日 | ITS
警視庁交通管制課は都内4カ所で安全走行支援の実証実験をする

これは、首都高速参宮橋カーブで行われている実証実験と同じように、VICSの光ビーコンを利用して見通しの悪い前方の状況などをナビゲーション画面に表示する、というやつだ。

参宮橋実験についても以前から否定的な意見を述べてきた。簡単に言えば、わざわざそんなことしなくても、単純に路側の電光表示をつかえばすべてのドライバーに注意喚起できるはずだ、というのが私の論旨だ。

さて、今回の警視庁の実験でどうしても理解が出来ないのは、国会前の横断歩道である。(写真の左側にある二ヶ所の横断歩道のどちらかだろう)
カーブ先の危険な横断歩道で実験する、ということらしいが、いったいなにを馬鹿なことを言っているのだろうか。危険だと認識しているなら、今すぐ信号をつけるべきではないのか!

実験中に、VICSの付いていない車が歩行者をはねて死亡させたらどうなるのか。警視庁は「支援システムの有効性が見事に確認された」とでも発表するのだろうか?

ETC運用に関する疑問

2006年09月19日 | ITS
さて、昨日ETCの不正利用について書いたが、ひとつ腑に落ちないことは、なぜこの犯人は半年以上にわたって通行が出来たのか、ということだ。
毎回毎回、合計200回以上もゲートを跳ね飛ばしていたのだろうか?

私は夏休みに東関道でゲートを突破した。何かの不具合で通過時に車載器が反応しなかったのだ。しかしゲートは下がらなかった。
突破してしまったことは間違いない。ETC車載器の履歴に支払い履歴は残っていない。

昨日のエントリーにあるように、ETCゲートの不正通行は(故意か過失かはわからないが)年間20万件を超えている。
ETCゲートでゲートが閉じて直前車が急停止した場合の後続車追突リスクはかなり高い。そんな状況が年間20万件発生している。仮に1%のリスクでも事故発生2000件だ。

私がゲートの管理者なら、不正通行でもゲートを下ろすな、と指示するだろう。
人命は最優先だ。事故はなんとしてでも避けなければならない。

ここからは私の推測だ。
カード差し忘れなどによるETCゲートの追突事故などが多発したことから、高速道路会社はゲートを下ろさないようにしているのではないか?
あるいは、ある一定速度を超えている場合は危険なのでおろさない、などの制御をしているのかもしれない。
そもそも有人ゲートでも、支払い拒否に対しては「無抵抗」を指示しているのが道路会社だ。

それはそれで良い。そもそもゲートをおろすから事故がおきる。
しかし、今の仕組みはゲートを前提にしているため、不正通行の事後取り締まり規定が欠如している。課金や簡易的な罰金という制度がないのだ。
その結果が、半年も野放しにされ、結局は「逮捕」という最終手段をとるしかない。

私も8月に突破した。私は逮捕されるのだろうか?それとも、この先請求書も送られてこないままうやむやになるのだろうか? どちらも納得しがたい。
1回ならうやむやで、200回なら逮捕だとすると、その境目はどこにあるのだろうか?100回まではOKとか?

昨日の逮捕記事は間違いなく氷山の一角だろう。
不正通行に対する行政処分のような制度がないので、とりあえずは「目に余るやつは逮捕だぞ」という抑止を狙っているのかもしれないが、本当にこんなやり方でいいのだろうか?

そもそも、ゲート方式を採用した時点で追突事故のリスクはわかっているはずだ。
さらに、カードの差し忘れ、期限切れなどによる問題の発生も、わかっていたはずだ。
以上の前提条件からは「完全ノンストップ通過は無理」という結論しかないように思える。事前ゲートで一旦停止させるか、路面バンプで徐行させるなどの対策が必要だ。

はたしてこうした事柄はきちんと検討されていたのだろうか。どうも疑わしい。

ETC不正通行で逮捕

2006年09月18日 | ITS
お久しぶりです。
昨日シドニーから帰国。ネット環境はあったけど忙しくて更新できずでした。
春先のオーストラリアは快晴で、まあ何というか、仕事での滞在はもったいですね。
さて。

本日の日経に驚きの記事がのっていた。
ETC不正通行で初の逮捕

要は、普通車でセットアップしたETCでトレーラーを運行した、ということのようだが、記事にある通り今年の1月から200回も通行していたらしい。

こんな輩がでてくるのは当然で、全く驚くに値しないが、驚くべきことは1月から200回も通行していて、今やっと逮捕された、ということだ。

そもそもわが国のETCがセキュリティにこだわっている理由はこうした不正通行を防ぐ為だろう。
それが、半年以上、200回も不正を繰り返してやっと逮捕、というのはどういうことなのだろう。

実は、高速道路会社は不正通行に対してなんら手を打っていないのだ。

以下はWikipediaのETCの項からの引用だが
「本道路公団管轄の料金所不正通行車は、2000年度91,349台、2001年度99,276台、2002年度153,577台、2003年度156,685台、2004年度204,207台と、5年で2倍以上に激増している。これは、ETC専用ゲートの設置により、心理的に料金所の突破がし易くなったためではないか、と言われている。」

私は「心理的に突破がし易くなった」というのは間違っていると思う。不正通行車が毎年増加しているが、この1-2年では無人ゲートはそれほどには増加していない。増加しているのはETC装着車だ。増加しているのは明らかに、カード指し忘れなどのトラブルで発生した過失による不正通行だと思う。

まあ、それはさておき、故意か過失かを問わず20万台以上のクルマが不正通行をしている。それに対して、ナンバープレート照合による請求書送付などの手続きは、まるでされていないようなのだ。

高い車載器、面倒な手続きを利用者に押し付けて、肝心の取り締まりはまるで行わない、というのはどう考えてもおかしい。

アメリカの場合は、不正通行に対してはすぐに請求書が送られ、すぐに払えば過失としてみとめられペナルティなし、遅延すると毎週金額が倍増するような仕組みになっている。極めてリーズナブルな方法だと思う。
各道路会社はこうした処置をすぐに実施するべきだ。不正通行は正規利用車の料金を押し上げているのだ。

NEC、ETCサービス用小型路側装置を開発

2006年09月09日 | ITS
国交省がETCの民間開放を発表したのが3月。その後どこからもまったく動きがないな、やっぱり市場はないのだろう、と思っていた矢先、
NECがETC車載器を用いた新サービスを容易に構築可能な小型路側装置を製品化する。

というニュースが入ってきた。
この製品、日刊工業新聞によれば100万円を切る見込みで、設置を検討する事業者にとってみれば価格的には現実的だ。

一方で、果たしてこのサービスが事業者側にとって有効なビジネスモデル構築に到るのか、ということが大きな疑問だ。
想定される事業者は駐車場と給油所だけだろう。(ドライブスルーは顧客ベネフィットが小さすぎて、最初からありえないと思っている。)

これらの業種にとっての導入メリットやその障害については過去のエントリー(今年の3月から5月にかけて)を参照いただきたいが、そもそも最大の難関は、今使っているETCカードでは決済できない、ということだ。
車載機がもっている固有の機器番号とETCカード以外のクレジットカードなどとを改めて紐付けし、決済しなければならない。それも事業者毎にだ。ふらっと立ち寄った給油所や駐車場では使えない、という事になる。
(ただし、石油元売がこれを逆手にとって顧客囲い込みに使う可能性はあるが)

そして、もうひとつ厄介なことは、車自体が認証不要のクレジットカードになってしまう、ということだ。
たとえば、解約手続きをせずにETC付きで車を譲渡すると、利用料金は旧オーナーに課金される。

NECはこれから営業活動を行い、年末には出荷するとのこと。
ある程度は確実な需要見込みがあっての商品化だと思うので、来年にはどこかの事業者が採用することになるのだろう。

まあ、毎度書いていることだが、これが広く普及するとは思っていない。

ロス出張で思ったこと-アメリカ人と肥満

2006年09月09日 | 雑記
ロス出張から戻って3週間たつけど、なかなか記事をアップできません。
そうこうしているうちに、明後日からはシドニーへ出張です。
ITS関係の大きなニュースもないので、しばし雑談を。

以下は8月19日の朝、オレンジカウンティのモーテルで書いたものです。
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ロスは昼は暑いが朝は涼しく気持ちが良い。一泊100ドル程度のモーテルでもキングサイズのベッドルームと十分なリビングのある部屋、中庭にはプールがあり、椰子の木が植えられている。豊かな国だ。

昨日は昼、夜ともに米人とアメリカ飯を食べたが、こりゃ太って当たり前だと思う。
昼は会議の途中で出前のサンドイッチを食べたが、それにポテトチップ小一袋、コーラ500ml、大判クッキーがつく。全部食べたら夕食はいらない量だ。
夜はいわゆるテックスメックス(アメリカ式メキシコ料理)。これも尋常の量じゃない。
さらにデザートで頼んだチーズケーキは、まあこれだけで夕食でもいいかな、という大きさ。さすがに食べきれずに残したら、ウエイトレスに「おいしくなかったのか?」といわれた。

私がはじめてアメリカに来たのは30年前だが、そのときすでにコーラなどのソーダ類はダイエットタイプがたくさん出回っていた。その後、アメリカ人は何かにとりつかれるいるかのようにジョギングをし、エアロビクスをし、ローファット食料にこだわってきているが、それなのにどうしてだ、というくらい肥満が多い。
唯一、一番肝心な食べる量を減らさないからだろう。

ここはディズニーランドやナッツベリーファームに近く、土曜の朝ということもあり子供連れの家族が多いが、特にこうした手ごろなモーテルに泊まっている中流の人たちは夫婦のどちらか、もしくは両方がもれなく肥満だ。

私の仕事相手の米人の場合でも3人に1人肥満だが、まあ全米でもそんな感じだろう。
私自身、日本人としては決してやせていない、むしろ何とか計算やら体脂肪計では肥満に区分されるが、米人からはみるとスリムな体形らしい。

アメリカは(自分自身が最大の生産国であるにもかかわらず)世界で最初にタバコの害を問題にした国で、ローファットや健康サプリメントなんかにも非常に関心が高い国民性のように感じるが、未だに肥満は減らないし、ご承知のように狂牛病には誰一人関心をしめさない。
アメリカに来ると、日本における米国産牛肉の問題って何なんだろう?と思う。
ここでは2億人の人たちが、なんの疑問も持たずに自国の牛肉を大量に消費している。

この辺がちょっと面白い。

ロス出張で思ったこと

2006年09月02日 | 雑記
もうとっくにロスからは帰ってきているのだが、かなり忙しくてなかなかエントリーができない。
それに加えて最近はめっきりITSがらみの話題そのものがなくなってしまった。

先日LOVEさんからコメントをいただいた、テロによる液状物質持込禁止について、確かにLAXでは免税品の購入が可能だった。
搭乗口渡しなのだが、本当にチケットをチェックした後の橋のところで渡していた。

聞いたところ、ロンドン事件のあと数日は販売禁止だったが、受け渡しを搭乗ゲートの中に設置することでOKとなったらしい。

別にアメリカを賞賛するわけではないが、こうした合理的かつ現実的な対応の早さは見習うべきだと思う。多分、日本ではこうはならない。

関係部署のトップまでの決済をとったり合意を取ったり、責任の所在を明確にしたりということにあきれるほど時間がかかるのだ。

そして、最後にはすべてに漏れなく配慮した、過剰でかつ使い勝手の悪いソリューションが採用させることになる。
それはETCとEG-Passの違いなどにも端的に現れていると思う。