ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ETCXはどこにいくべきか?

2022年05月22日 | ITS

CarviewにETCXの記事がでた。2022年5月22日

ついに「おサイフカー」の時代へ。ETCXへの期待と不安【いまどき・これからの車学】

「おサイフカー」の時代は来ないと思う。

実際、ETCを高速道路以外の決済で使うという話は20年以上前のETC構想当初からあった。
その後、三菱商事系のITS事業企画という会社がIBAサービスという事業で駐車場、ドライブスルー等に展開したが、消滅している。
ETCの商業利用では最も親和性が高いということで駐車場のプロであるタイムズが事業継承したけど、それでもうまくいかなかった。

このETCXにしても、すでに事業開始後1年経過するが商業施設は一か所のみ。一年やってほぼ進展なし、という状況なのだ。

筆者は「ETCのように素通りできないのが問題点」というがそもそもドライブスルーもガソリンスタンドも素通りするもんじゃない。
素通りしないのなら、別にスマホキャッシュレスでも大した手間ではない。「素通りできないから需要がない」というのが正しい。

あと、クラウド化でETCXは運用側も大幅に費用を下げることができるとしているけど、クラウド化してもDSRC受信アンテナ設備はいるよね?
それが高いから普及の足かせになっているんじゃないの?設備費用をいったらスマホ決済には当然かなわない。

スマホキャッシュレスがなかった時代でもIBAはとん挫したわけで、今の状況を考えたらもっと難しいだろう。

前から何回も言ってるけど、ETCは有料道路料金支払い機に特化するべきでその他の商業利用なんて考えるのはすぐやめたほうが良い。
ETCXは非NEXCO・公社有料道路のETC化に特化してやっていくのが正解だとおもう。