たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

秋の焼岳(3) 10/5

2011年10月12日 | 登山
                       焼岳登山後、私達は栃尾温泉「富久の湯(一泊6500円)」に山靴を脱ぎました
                       翌5日、今日も安房トンネルは使用せず旧安房峠へと車を走らせます
                       曇天(午後から雨)にもかかわらず登る人がいるんですね。焼岳登山口では5台の車を見ました


                              旧安房峠の紅葉は10月半ば、新緑の様な緑が目に沁みます





                              上高地への道と合流した辺りで二本の滝をみました
                              滝好きの私としては、このまま通過するわけにはいきません





                                  今日は風も無く堀に城が美しく投影されていました
                                  おや?3層外壁に忍者?
 


                              差に有らず国宝のヘルメットを被った漆の塗装職人さんでした


 
                            20年以上前に訪れた松本城ですが同じ場所でも年齢で見方も違うはず
                            当時は見えなかった何かがきっと見えてくる事を期待して


         天守閣内部、ここからは北アルプスや美ヶ原が見えるはずですが3日間、何故か良く当たった天気予報、生憎の雨で山の影すら見えませんでした


                                            松本城正面


                        折角です。城から徒歩5分の所に有る日本で最古の旧開智学校(重文)に足を延ばしてみましょう





                    昭和38年3月まで使用した校舎内は和と洋が混然とし日本の夜明けを彷彿とさせる空気が流れていました
                    使用されている木材も重厚でとても学校とは思えない造りです


                    貧困に苦しんだ農家の子供たちは子守奉公に出され多くは教育など受けられない境遇の中、さすが教育県
                    午後の1時~3時までの2時間 奉公先の赤ちゃんを背負い雇主の配慮で教育を受ける事が出来ました


                                      懐かしいと思われる方も多いでしょう


                                         大正7年の教科書

        
                                         昭和8年・昭和29年の教科書

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国道254をひた走り立科町の丁字路で芦田宿の標識に目が止まり寄り道をする事に








                                        皇女和宮様も立ち寄られたという本陣

     
                                 脇本陣と味噌や醤油を作っていた酢屋茂の屋号が立つ家


                             我家ももう直ぐです、雨に煙る山々は一服の日本画を見ている様でした


                   





                    
                                       

秋の焼岳(2) 10/4

2011年10月09日 | 登山
5時半、目覚めると昨夜3台だった車が皆、今日の天気を待っていたのでしょう駐車場は満杯状態でした。
予報通り天気上々最高の登山日和です。
鍋焼きうどんで体を温め6時45分、登山道に一歩を踏み入れました。



ブナ林を抜けコメツガやシラビソの樹林帯に入ると前日が晴れたにもかかわらず、この通りのぬかるみが数か所、雨が降ったら最悪です。
約1時間程も登ると登山道は斜度を増しますが急登・フラットと繰り返されるので息がつげ非常に助かりました。



                       体感温度はさほどでは有りませんでしたが今日、飛騨地方は今秋一番の冷え込みとの事で
                       面白い造形の霜柱があちこちで登山道を飾っていました。






                       そして更に1時間、りんどう平らで景色が一変します。
                       目に眩い紺碧の空、色づいたナナカマド、噴煙を上げる焼岳・・このまま絵になる様な場所でした。
                       でも・・・私にこの色が出せるかなァ




                                        (雪を被った様な六百山?の頂)

りんどう平から僅かに進んだ下堀沢の崩壊地に着くと景色は益々雄大さを見せ、これから目指す焼岳から右に西穂・明神・蝶ヶ岳・六百山の峰々が視野を埋めます。
その奥の連なりは大天井方面でしょうか。
時間はたっぷり有ります。最終章のクライマックスを迎える前に心を落ち着かせる事にしましょう。
お互い既にあうんの呼吸で休憩体勢をとっていました。


                                        (体全体が赤く染まってしまいそう)

                            (白谷山と焼岳を結ぶ稜線は焼岳の荒々しさとは対照的に心和む景観を見せています)






ナナカマドのトンネルを抜ければもう一息・・・と思ったのは大間違い
ここからの登りは非常に辛く焼岳は手を伸ばせば届きそうな所に有るのに行けども行けども少しも近づいてくれないんです。
擦れ違った登山者が「一番辛い所ですよね、でも稜線まで辛抱すれば後は楽です」と励ましてくれますが奮起の気持ちが湧いてきません。
(もしも今、誰かに追われている状態だったらガンガン登ってしまうのだろうか)なんて馬鹿な事を考えながらコルを目指してただひたすら黙々と・・・



                       下堀沢から1時間余り稜線に到着です。
                      「お疲れ様」と言うようにトルコ石色をした小さな火口湖の出迎えに大満足、一気に疲れが吹き飛びました。




 


 
                                        (岩越しに明神岳が見えてきました)

さて、いよいよ最終章です。
火口の縁を巻き周囲に硫黄臭を撒き散らし不気味な音を立てて噴煙を吹き出す火口の直ぐ脇をよじ登って・・・着きました(10時10分)
ワオー何て素晴らしい、360度の大パノラマです。
総ての峰々が青空に映えて威風堂々とそそり立っているでは有りませんか。ヤッター\(^o^)/


                                        (焼岳山頂と遠く乗鞍岳)


                          (蛇行し流れる梓川を挟んで左に西穂と明神岳、右に蝶ヶ岳から続く大滝山
                           西穂の左には小指を立てた様な槍ヶ岳が
                           さてお弁当を何処で食べましょうかとウロウロする人影は?)


                          (更に目を左に転じて行けば、これまたドッシリとした笠ヶ岳の雄姿)






滞頂50分、今日の好天に感謝し腰を上げます。
苦しかった登りも下りは快調・・しかしそれでは余りにも勿体ない
もう少しばかりアルプスの空気を感じていたいじゃないですか。季節の移ろいの変化を楽しみたいではありませんか。
私達は登りとほぼ同じペースでノンビリ下り行きに休憩した下堀沢でもう一度、雄大な景観を心行くまで眺めコメツガの林へと入って行ったのです。


                                               (霞沢岳もナカナカの貫録)


                                               (美しい山並みに足をとめます)


            (このまま着物の絵柄になる様な笹を敷き詰めた斜面。銀色に輝く笹とナナカマドのハーモニーに思わず息を飲みました)

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下りで行きあったヤマンジと山ガール





この方は72歳で屋久島の宮之浦岳を皮切りに日本の名山を登り続ける足腰達者な現在82歳。
そしてこちら、爽やかな笑顔が印象的だった山ガール。ウ~ン、中々決まってます。
              *笑顔の陰にもしかして「キャッ、ヤマンバとヤマンジだ」なんて・・・思いませんでしたよね*
  

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この山で見つけた宝石たち


                                                  ナナカマドの実


                                                  オオカメノ木の実


                                                  マユミ



                            




秋の焼岳(Ⅰ) 旧安房峠へ 10/3

2011年10月06日 | 登山




安定しない天気の中、最良の4日焼岳登山を決行する事にしました
偶然続いた「火」に関係する登山の締めくくりに相応しい山です
今日は旧安房峠の登山口まで行くだけなので高速は使わず道々の景色を楽しみながらノンビリ行きましょうと10時45分出発

         










安中に差し掛かった辺りで早くも秋の風情色濃い山里に思わず車を停めました
黄金色に実った稲穂、すでに刈り入れを済ませて日干しされている稲、地中から炎を噴き上げて居る様な曼珠沙華の群生
     (この花は墓地に多く見られる事から忌み嫌われていますが昔、土葬だったころ球根に強い毒性が有る為モグラを寄せ付けない様にと植えられたのだそうです
      畔のあちこちに見られるのも同じくモグラから畑を守る先人の知恵なのでしょう)
人間は歳を重ねる毎に旅の楽しみ方や物の見方が変わってくると申します
私もこうした何気ない風景に深く感動を覚えるそんな年齢にいよいよ達したかと一人苦笑しながらシャッターを切るのでした







                    群馬を代表する山の一つ妙義山が今日は殊の外 雄々しく青空を背に輝いておりました




トラック街道と言われるR254も昼時のせいか殆ど見かけず快適なドライブです
荒船山のデンと構える姿を至近距離から眺めるのも久し振りの事、この山が紅葉の時期を迎えるのは後一ヶ月先。そのころ久し振りに登ってみようかなとふと思いながら通過しました。




旧安房峠に4時少し前に到着
この辺りツタウルシの薄く色づいた紅葉が数本見られるものの未だ緑が主体で精彩に欠けますが下山してきた人の話によると上部のナナカマドの紅葉が素晴らしいとの事です ウ~ン、楽しみ




                                  ふと見上げると中空に穂高の雄姿が・・・
                                  なんという神々しさでしょう。ゾクゾクするのは外気の冷たさだけでは有りません




                            そして1時間後、穂高は夕日を浴びて紅い衣を纏い時間の経過と共にその紅さを増していきます



辺りが漆黒の闇に包まれると見上げる空は満点の星
窓越しにその宝石を眺めながら明日の登山に思いを巡らしている内いつしか眠りについたのでした


                                                 ・・・続く・・・








もう、すっかり秋

2011年10月01日 | 日記
夏はハイそこ迄とまるで線引きしたかの様に移ろいを楽しむ間もなく秋へと移行してしまった今年
こうなると、あれ程ウンザリした夏の暑さが恋しく感じられるのですから不思議です。










今を盛りに庭を彩るシュウメイギクと白と紫のホトトギス





オット季節を間違えたか源氏すみれ





傍らには今年の多雨で成長し続けて直径30㎝にもなったキノコング





そろそろ餌が無くなりましたか、エナガ君?





今年も一年ご苦労様でした、ゆっくりお休みなさい





何といっても元気なのは赤とんぼ、よーく観察するとトンボはこの姿勢で眠りにつきます









空も千変万化、東西 表情が異なります。でも、どちらも秋の空です




最後に兄夫婦の第2回写俳展の案内状を