たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

小幡歴史探訪 そのニ

2013年11月20日 | 日記
小幡と言えば城下を流れる雄川堰 (日本名水百選)

此処には当時、武家屋敷や陣屋に水を取り入れる為の「取水口」が3か所ある

現代でも生活用水として利用されているチョロチョロと耳触りの良い水音を響かせて流れる澄んだ水だ

ふと郡上を旅した遠い日が思い出される川辺の散策

何だかとっても平和な気分だ

きっと水の綺麗な所に住んでいる人って芯の強さを持ちながらも誰をも恨まない心根の優しい人なんだろうなと思えてくる


そして、この雄川堰も取水口から引かれた一つ

里芋の収穫期である今、水の流れを利用した小型の皮取り水車がゴトゴト回る素朴な風景には出会えなかったが

散策している中で多目的に使われているであろう様子は所々に垣間見る事は出来た


ブラブラしている内に二時になってしまった

流石、お腹の虫も唸り始めている

雄川の畔に建つ信州屋さんの看板の「お弁当あります」に飛びつき最後の二つと言うお弁当を注文する事にした

残り物に福と言うが名水で育てられたお米は流石に美味しく値段も500円という安さ

店の人が「庭や二階も見て行って下さい」と言うので遠慮なく上がらせていただいた

「この信州屋さん、薬・呉服・自転車・質や・煙草・雑貨・二階では養蚕など万商売で財を成した店だったのですが

跡取りもなくなって数年前に町に寄付されたんです

店内は一部、修復されていますが当時のままなんですよ etc・・・」

店の人の丁寧な説明を聞いている内、遠い記憶の生活が蘇って来た

養蚕こそしていなかったが私の実家に余りにもよく似ているのだ

笑ってしまったのは現代っ子だったら“こばた→(たばこ)”って何だろうと首を捻るだろうなと思ってしまった文字の配列






(呉服を扱っていた当時の豪華な看板)


桜が咲く頃、織田家出陣の様子を伝える華やかな戦国絵巻が繰り広げられるのがこの下の通りだ

「ここから見たら最高でしょうね」と言うと危険なのでその日、二階は封鎖するとの事


そうそう、これこれ 景色が歪んで見えるガラス

何もかもが懐かしさを伝えている、それがとても嬉しかった


外まで見送って下さった店の女性にお礼を言い次に目指したのは織田家七代の墓

織田信長の次男である信雄(のぶかつ)は夏の陣後、上州小幡2万石と大和国宇陀郡3万石が与えられ小幡に根拠地を構えた

以降152年間、七代に渡ってこの地を統治し城下町としての体裁を整えた

その信雄から信富までの五輪塔がまるで楽山園を見下ろすかの様に並んでいる

ここは初めて小幡を訪れた時に来ているのだが、あの日は雨で役所の人が

「傘をどうぞ」と貸して下さったその優しさが身に染みた事しか覚えていない




(信雄の墓)

磨崖仏ももう一度、見たくなり長厳寺の駐車場に車を停めた

ここへの道順もスッカリ忘れ野良仕事をしている農夫に聞いてやっと辿り着いたのだが・・・私ってそんなに忘れっぽかったかしら




“山門を入る前に木魚を三つ鳴らし正面本尊に合掌してください”

と言う事で「失礼します」とポクポクポク

やだ、雄さん 上着のボタン 掛け違えてる

ところで、その磨崖仏は何処に有ったかしら?とウロウロしていると寺の住職が出て来て教えて下さったが

住職いうに「天狗石の方が見応え有りますけどね」

磨崖仏は作者と寺?町?と どんな確執が有ったのか知らないが町指定にはなっておらずパンフでも紹介されていない

住職が「磨崖仏より天狗石の方が見応え有りますけどね」と強調して言う言葉の裏にも何か意味が有りそう

何があったのだろう???

ただ、お奨めの天狗石、私にはどう見ても只の“大きな石”にしか見えませんでしたけど


寺の右手より急な階段を適度な息切れを感じながら登ると先ず鬼の様に厳めしい顔の石仏が足元で睨みをきかせていた

「山を汚すでないぞ」とでも言っている様だ




更に階段を上っていくと、いきなり垂直な岩壁に掘られた顔だけの高さ10mの仏様が




二度目の対面であるが新鮮な感が有るのはどうしてだろう

久しぶりに会えた事の嬉しさなのか、作者が込めた仏の慈愛が感じられたからなのか

磨崖仏の前にはその他の石仏が散乱(彫ってはみたものの重くて動かす事が出来なかったのだろう)していた





中にはこんなものも有る

ネバーエンディングストーリーに、これに似た架空の動物が登場していなかったっけ??


感心するのは、この作者が彫刻家でも仏師でもない一般人と言う事だ

何処にも作者名が無いので家へ帰りネットで探すと福島の旅館を経営する吉田文吉氏で

昭和54年から6年の歳月をかけ彫り上げたと言う事が判明した


未だ私達が確認していない史跡は幾つか残されたが、それは次の機会にユックリ探訪する事にしよう

寺の天然の生け花に見送られて私達のプチ旅行は、こうして終わった



                                           
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小幡 歴史探訪

2013年11月18日 | 旅行
今日は風も無くとっても暖か

こんな日は紅葉を求めてドライヴと洒落たい

行先は完成した楽山園

小幡は3度目だが10年ほど前、山の帰りに寄った時は

ようやく着工にこぎ着けたばかりで広い敷地は閑散としていたものだった

大名庭園は後の楽しみにして先ずはモミジ山へと足を向けてみよう




(モミジ山登山口より楽山園“梅の茶屋”を望む)

登り始めは記念の植樹ばかりで本当にモミジ山なの?と半信半疑で登った小高い丘だったが

登り詰めた先に待っていたのは老木とも言えるモミジの林

ここは温度差が余り無いのか紅葉する前に枯れてしまっているものも有ったがガッカリさせる事はなかった








あれれ、何処かで聞き覚えの有るお名前が

まさかね


帰りは福厳寺に下りる北斜面を下った

真上に来た陽の光が赤、橙、緑の葉に惜しげも無く降り注ぎ透き通る様な軟らかい色を地上に反射させている

道は少々荒れてはいるが むしろ、こちらの方がずっと風情が有って好ましい






展望も悪くない

見慣れた妙義山も小幡から眺めるとあの険しさが無く何処となく優しい気がする

よくよく見れば妙義の後ろに浅間山も顔を出している

「城下町から一歩でれば長閑だねぇ」と言いながら村の中の道を雄川に下りた

街を囲むようにウネウネと連なる山並みを眺めながら河の畔を散策していると一瞬、全く知らない所へ来た様な錯覚さえ覚える

先ずは今日の日和に感謝だろう




矢来垣が続く楽山園の横を通り此処でも園に入るのを後回しにして武家屋敷を先に回る事にした

左のお屋敷(高橋家)は門が閉ざされ残念ながら中の様子を伺う事は出来ないが

武家屋敷の中で最も昔の様子を残している建物という事だ

塀越しに見えるムクロジの大木は歴史の変遷をどのように見つめて来たであろうか










こちらは高橋家の隣に建つ松平家のお屋敷




その直ぐ先に有る喰い違い郭は戦時の防衛の為に造られたものであり

又、上級武士の姿を見た下級武士は この石垣に身を隠しやり過ごしたとも言われている


では23400㎡小幡氏の居城跡と大名庭園“楽山園”の門を潜る事にしよう










十九間長屋、当時の格調の高さが偲ばれる回遊式の庭園と見てまわり当時のお殿様もそうしたであろう茶屋の縁に腰かけ

見飽きる事のない昆明池を眺めていると時が止まったかの様な静けさに何時しか惰気を催してきそうだった

この木は「楽山園の梅」樹高10m、名張り東西10m、南北12mという大木




ー続くー



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ムクドリの群れ

2013年11月15日 | 日記
膝に少々違和感が有り休んでいたウオーキングを9日振りに再開した

主人は今日体重を測ったら8ヶ月で 7・5キロの減量に成功したと喜んでいる

私はまだポッコリお腹を抱えたまんま 

マッ、気長にやるわさ

ウオーキングを終え家に帰ると直ぐ前の電線にムクドリのおびただしいほどの群れ

その内の数羽が我が家の柿を狙ってやってくる

冗談じゃないと追い払うが暫くするとマタマタ目を盗んでやって来る

ただ一寸間抜けなのだ

鳴かずに静かに啄んでいれば追われる事も無いのにグギャーグギャーと・・・なんて間抜けなやつだろう








陽が大分西に傾いてやがて木々の中に沈むとムクドリも一斉に飛び立ち裏の藪に姿を消した

柿に有りつけたもの、惜しくも匂いだけに終わったもの

人間界もそうなのだが鳥の世界にもスバシッコイものとノロマっているんだね

さて、鳥たちが塒に帰って夜長をどんな風に過ごしているか知らないが

こちらは風呂に温まってやりましょうかね


  

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紅葉の隠れた穴場

2013年11月12日 | 登山



冬の様な寒さが続いています

昨日のニュースで北海道、東北の降雪を聞きビックリしましたが朝、赤城を見て二度ビックリ

まさかの雪が黒檜山をスッポリ包んでいたのです


ズームアップしてみますと山肌の樹氷が・・・登っていたらなぁと一寸悔やまれました


昼食後、船尾の滝の紅葉が気になり早速 主人と行って見る事に

家から車で10分足らずの駐車場に車を置き徒歩30分を滝まで歩きます

舗装路を10分も緩登すると道の両側はもうモミジ通り

右を向いても左を向いても見上げても赤赤赤何だか我が身までも赤く染まってしまいそうなゾーンでした




滝の登り口付近で吉岡村の職員が道に散った落ち葉の除去作業をしている横を

「ご苦労様です」といって通り過ぎいよいよ滝への階段を上ります







何度も何度も見にきている滝ですが船尾滝には赤が一番似合いそう

随分前には滝下でバーベキューをする家族連れで混みあったものですが

崩落の危険性有りと言う事で直下まで行く道は閉鎖されてしまいました

昔を知る者にとっては寂しい限りですが事故が起きてからではどうにもなりませんものね




大々的な宣伝も無く訪れる人も稀でただただ静寂に満ちた隠れ紅葉スポット

「こんな素晴らしい世界が有るのに勿体ないねぇ」主人とそんな会話を交わしながら

持参の暖かいコーヒーを手に赤い海に落ちる滝に目を向けるのでした






これは家に帰る途中に有る時代屋です

唯一撮影を許される吊るし雛、今回は中央に女雛男雛が飾って有りました

今日はお金も持たずに来ましたので見るだけ・・・ごめんなさい





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雨の一日

2013年11月10日 | 日記

晴れていたら山登りだったのに・・・

今日は朝から雨模様、そしてとっても寒いです

窓越しに庭を見ると主人は庭でサンシュユの種を植木鉢に植えていました

私も何かしなくてはいけないと

次に教える曲を少しばかりさらう事に・・・

嘘、この曲こんなに難しかったかしら

余り気乗りのしない曲だったので もう、?十年仕舞いっ放しだった教本

指が…動かない・・・どうしよう


疲れたので昨日図書館で借りてきた本を捲ってみました

かまわず借りてきてしまうので当たり外れはチョイチョイ

最後まで面白く読める本だといいのだけれど



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