本屋に立ち寄り、少し読んでいこうと備え付けのテーブルに近付くと、クマが寝ていた。
もとい、クマのような娘がテーブルに突っ伏して寝ていた。
真っ黒に焼けた肌に金髪、ノースリーブからのぞく盛り上がった二の腕を持つ娘が爆睡していた。
うわ、なんかすごい。
学生時代の教室ならいざ知らず、社会に出ると
電車やバス以外で眠る他人を見る機会はほとんどない。
しかも、うたた寝といった程度ではなく本格的に寝ている。
なんだか見たくないものを見てしまった気がしたが、仕方なく本を読み始めた。
しばらくしてクマ、いや娘の所に男の子がやってきて「もう行こうか」と声をかけた。
顔が見えないのが残念だが、背格好は普通で、多分このクマより華奢である。
話し方も優しい感じだ。
声をかけられたクマは、いや娘は「んがっ」と起きて
「めっちゃ寝ちゃったぁ」と甘えた声を出した。
クマのくせに。
「これ、ゴミ?」
男の子がたずねる。
その場所は飲食禁止なのだが、どうやらクマがお菓子を食べ散らかしたらしい。
彼はそれをきちんと片付け、荷物を持ってやり
クマが座っていた椅子を、きちんとテーブルに戻してクマと一緒に去って行った。
野生動物には愛情を持って接さなきゃいけないんだな、とわたしは思った。
もとい、クマのような娘がテーブルに突っ伏して寝ていた。
真っ黒に焼けた肌に金髪、ノースリーブからのぞく盛り上がった二の腕を持つ娘が爆睡していた。
うわ、なんかすごい。
学生時代の教室ならいざ知らず、社会に出ると
電車やバス以外で眠る他人を見る機会はほとんどない。
しかも、うたた寝といった程度ではなく本格的に寝ている。
なんだか見たくないものを見てしまった気がしたが、仕方なく本を読み始めた。
しばらくしてクマ、いや娘の所に男の子がやってきて「もう行こうか」と声をかけた。
顔が見えないのが残念だが、背格好は普通で、多分このクマより華奢である。
話し方も優しい感じだ。
声をかけられたクマは、いや娘は「んがっ」と起きて
「めっちゃ寝ちゃったぁ」と甘えた声を出した。
クマのくせに。
「これ、ゴミ?」
男の子がたずねる。
その場所は飲食禁止なのだが、どうやらクマがお菓子を食べ散らかしたらしい。
彼はそれをきちんと片付け、荷物を持ってやり
クマが座っていた椅子を、きちんとテーブルに戻してクマと一緒に去って行った。
野生動物には愛情を持って接さなきゃいけないんだな、とわたしは思った。