まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

なんだか哀しい

2010年05月04日 17時48分50秒 | 日々雑感
少し前、新聞に窃盗で捕まった男の話が載っていた。

夜間、病院に忍び込んだところを捕まったのだが供述によれば

以前は覚醒剤の売人をしていたという。

しかし「薬で壊れていく人間を見るのが嫌」で、窃盗に転向。

初めは、日中空き巣をしていたのだが、一昨年からフレンチブルドッグを飼い始め

「昼間は犬の世話をするため」に、夜間の窃盗に変更したという。

なんだかわたしは、この男があまり悪い人間には思えないのだ。

もちろん、やってきたことは悪事である。

ただ「薬で壊れる人間を見るのが嫌になった」というのはまともな感覚である。

売人をやりながらも、そういうことに非情になりきれなかったのだろう。

そして、犬の世話のために窃盗時間を変えたというのは

まあ、いろんな意味で間違ってるよと言ってやりたい行動だが

犬好きで、優しいところがある男なのだろう。

悪いやつではないのに、いろんなことが少しずつずれている。

もしかしたらこの男は、そういうずれが重なって悪事に手を染めてしまったのだろうか。

43歳・・・

男がどういう境遇に育ち、どういう人生を歩んできたのか気になる。

そして一番気になるのは、男の愛犬のことだ。

男が逮捕されてどうなったのだろう。

誰か親しい人に預かってもらっているのだろうか。

男が戻ったときに、尻尾を振って迎えてあげられるといいのだけれど。

なんだか哀しい事件。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする