まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

大事な音

2012年06月15日 22時37分12秒 | 日々雑感
通り魔とか、暴走事故車のニュースを見るたびに思う。

イヤホンを付けながら歩くのは危ない。

背後で悲鳴が上がっていても、車が突っ込んできても気づかないのではないか。

わたしは冬場、イヤーマフをして自転車に乗るのだが

ほんの少し音がさえぎられるのも本当は嫌だ。

視覚というのは確かに一番情報を得られるけれど

聴覚は、時として目で見るよりも早く何かを察知させることがある。

遠くの風の音が急に強くなる。

鳥の鳴き声がぴたりと止む。

ゴーッという地鳴りの音。

目で見るよりも早く異常に気付くことができれば、危険から逃れられるかもしれない。

自分が被害を逃れるばかりではない。

曲がり角の向こうから子供の声が聞こえれば、自転車のスピードを緩めることができる。

五感をフルに活用することは、加害者にならないためでもあるのだ。

老いも若きも携帯に夢中だけど、今じゃなきゃダメですか。

外を歩きながら、うつむき続けなきゃならないほどの用事ですか。

イヤホンをしていなければ、携帯を見ていなければ全ての災難から逃れられるわけではないけれど。

虜になりすぎじゃないですか。

小さな機械の。
コメント
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