まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

達観できない

2016年05月26日 23時14分21秒 | 日々雑感
20代の頃、同じ職場の40~50代の人たちから

「いいわね、若い人は」というようなことを言われた。

若さの真っただ中にいた当時のわたしにとって、若さは当たり前のものだし

周りの若い子がみんな持っているものなので、

(若いだけじゃダメなんだけどな)と思っていた。

美人とか可愛いとか特別なものに恵まれていないわたしには

若さしか褒めるポイントがなかったのかもしれない。

今、その人たちと同年代になって分かるのは

若いというだけでみんな可愛く見える、ということだ。

もちろんそんなこと、今だから思うのであって

20代の頃に思えるわけがない。

だがわたしは、20代の子に向かって「いいわね」と言わないことにしている。

昔、そう言われたときに微かな優越感を覚えたことを思い出すと言いたくないし

(狭量なのだ、わたしは)

あなたたちにだって若いときはあったでしょ、と心の中で思ったりしていたから。

そう、若いときは誰にでもあったのだ。

いきなり年をとって生まれる人はいない。

(そういう映画あったけど)

今の自分のことだって、あと20年もすれば

ああ、あのときは若かったなあと思うだろう。

誰もが若いときを過ごしながら、それでももっと若い人を羨んでしまう。

もっとも、10代や20代に戻りたいかと言えばちょっと考え込む。

色々しんどい。

やっと通り過ぎてきたあれこれを、また繰り返すのはちょっとなあ。

そう思うと「若い人はいいわね~」と言って、優越感を持たせるのも

通り過ぎし者の役目か?と思うものの

まだそこまで老け込まなくてもいいでしょ、と思ったり。

大したあれこれ通り過ぎてない気もするし。

どっちやねん。

ま、とりあえず「いいわね」は封印しよう。