雨が冷たい本日でしたねー。
花冷え、ってヤツかな?
で、昨日観てきました。
初日!
アカデミー賞長編アニメ部門受賞作品です。
日本アニメに多大な影響を受けた、というラトビアの監督の作品で、デビュー作のAwayは、確かほぼ1人でパソコンで作った作品だったような。
まー、とにかく水の表現が素晴らしいですねぇ。
既に人類は消え去っているらしい世界に洪水が押し寄せてきて、黒猫は流れてきた古びたボートで脱出するが、そのボートには先客がいまして、それがなんと!カピバラ!なんですねー、カピバラ。
なんでも監督はカピバラの観察をするために、伊豆シャボン動物公園に来たそうなんですよ!
さすが、カピバラの聖地・・
監督は元祖!カピバラの露天風呂とか見たのであろうか?
カピバラは常にマイペースでよく寝てます。
ただ、気になったのは鳴き声がキュルルじゃなくてウシとかウマみたいな大型草食獣っぽい、バフっとした感じの声なんだよねー。
まあ、リアルカピバラ知らない人がカピバラ見てイメージする声はあんなんかもしれんが。
主役はネコ、同行する旅の仲間はカピバラ、ワオキツネザル、ヘビクイワシ、ラブラドールレトリバー?
それぞれ、意思疎通があるよーな無いような、つうかこの映画、人語のセリフが無いんだよね。
鳴き声だけで。
だもんで、人間が見てその登場動物の意思や感情が全て理解できてるか?つうと怪しい。
喋らないわけだからねー。
そのあたり、主役にネコを持ってきた点は上手いなー、と思う。
ネコは人間にとって『身近な動物』であり、ある程度は感情読めるし感情移入もしやすいから、といってもネコには野生要素もあり、人には理解できないとこもある。
野生と人間の中間くらいの位置、って感じで。
犬だと人間に近すぎる、んだろうなあ。
だから、もっとネコより野生に近いカピバラやワオやヘビクイワシとも付かず離れず、マイペースで接しられる、ってとこで。
互いにわかるとこもあるが、生態・種族の壁でわからない、わかる必要もないとこもあるわけで。
その辺りの距離感を描くのにはネコがちょうど良いのかな?
しかし、結構ネコが危ないシーンもあってハラハラしましたよー。
かなり泳ぐシーン、というか半分溺れてるシーンが多くてさ。
で、面白かったのが、動物だからもふもふ路線のはずなんだが、この作品はあまり毛並みっぽくないんだよねー。
なんか、木彫りの動物の、木彫りで毛並みを表現している、みたいなイメージ。
でも動きはリアルだし、ネコあるある!なシーンも多かったですねぇ。
建造物はほぼ廃墟だし、どのシーン切り取ってもその一枚で何か物語が作られそうな、アート感と神秘性がある作品でしたねー。
日本アニメから影響を受けた、言ってみたら日本アニメから生まれた作品、ってわけで、アニメと言えば日本、という時代から次のフェーズに移行した、という変わりゆく時代を体現した、という作品となるのかもしれません。