УРАЧКА!!

雑文・駄文なお気楽日記です。よろしゅーに。

フランス映画

2012-10-02 10:06:27 | 映画
週末の台風、凄かったですね~。
うちなんか、古い家なので、もう風でグーラグーラ揺れておりました。
実際的な被害はほとんどなかったのですがね~。
で、先週ですが、映画を見てきました。
結構、話題になっているフランス映画「最強のふたり」です。

『最強のふたり』予告編


この映画、ケッコー宣伝文句は、「感動っ!!泣けるっ!!」っていう感じでやってますが、私的には、「感動」はいいけど、「泣ける」はちょっと違うなぁ~と思います。
なんつうか、「非常にラッキーな二人」である、人生、いろいろあるけど楽あれば苦あり、捨てる神あれば拾う神あり、的な「羨ましいなぁ~」的映画でありました。
事故で頚椎損傷を負って、首から下は麻痺してしまった富豪が、介護人を雇うんだけど、その介護人が介護体験ゼロで、出身はスラム街の黒人青年という。
で、このまったく違う二人が意気投合していくんだけど、障がい者である雇い主に対して、彼はケッコー遠慮がないっていうか、取りようによっては無神経的な発言があったりもするんだけど、それが嫌味じゃないっていうか、対等であるからこそ、悪口が言える、っていう感じでねぇ。
本音でぶつかりあっても大丈夫な、なかなか得る事の出来ない、親友というか、そういう存在を得られた、それは障がいを負ったからこそであって、普通のそのままの生活だったら到底それは得られなかったわけで、大多数の人間も得られないわけでして。
それを得られた人の話なんだから、泣けるっていうよりもいいなぁ~と思ったわけです。
まー、とにかく私が気に入ったのは、一番冒頭のシーンで、黒人の彼が雇い主の麻痺した男性を助手席に乗せて、暴走するんだけど、そのカメラワークと編集が上手いっ!!
外から俯瞰的に見せる車の速さと無茶さと、運転席背後、つまり運転者目線で見せるその無茶っぷり運転の映像の切り替えが非常~によかったです。
ハリウッドのアクション映画じゃないから、車が横転したり、大破したり、爆発したり、あるいはウィリー走法したり(爆)っていうのはまったくなくて、誰も怪我も車も壊れもしないのに、このカーアクションの迫力が出せるとは、スゴイなぁ~と思いました。

で、この映画、フランス映画なんだけど、フランス映画ってやっぱりなんか一種独特の雰囲気がありますね~。
今、日本で普通に見る洋画ってほとんどがアメリカ・ハリウッドの作品なんだけど、フランス映画も少数派とはいえ、わりとコンスタントに日本で公開されていて、多分、アメリカについで多いくらいじゃないかな~?と思うのだ。
韓国とかインド映画みたいに、一時期ドバーッと輸入公開されたけど、その後はめっきり下火、っていう感じじゃなくて、地道に少数でもコンスタントに公開されている、というパターン。
で、私なりに感じたフランス映画の特徴は・・・

*セリフとかがシニカル。必ず、ちょっとつっこみが入る。
*美少女とか単に美女よりも熟女系が優遇(笑)
*同じような感じで、若いイケ面よりもおっさん重視(爆)
*モノクロ系とか、色を抑えた方が似合う感じ

という風かな?
まーもちろん、例外も多数あるだろうし、私もそんなに語れるほど見ているわけではないけどね~。

で、私のお気に入りのフランス映画と言ったら・・・

「列車に乗った男」
なんと、youtubeに予告が載ってないよぉっ!!T-T
そんなに古い映画じゃないんだけどなぁ~。

愛の奥深さや人生の本質を、一風変わったストーリーで追求するパトリス・ルコント監督。その個性が最大限に発揮された秀作。
銀行強盗を目論んだ中年男が、列車に乗って小さな町の駅に降り立つ。
泊まる場所に困った彼は、元教授がひとりで暮らす屋敷に身を寄せる。
男の計画を知った元教授は、その決行日が自分の手術と同じ日であると知り、ふたりには奇妙な友情を育まれる。
(from:amazon)

実は、最初に見た時、体調が悪くて途中で意識が飛んでしまったのですよ、トホホ。
なので、見終わった後は???感が強かったんだけど、そーしても「寝ちゃってわからんかあったよ、ハハハ」で終わらせちゃいかんような気がして、再度挑戦したら・・・
ちゃんと見てよかったよぉぉぉ~っ!!!という映画でございました。
なんつうか、『空を自由に羽ばたく事を夢見ていた魚と、海の底で憩う事を願っていた鳥が瞬間出会った、奇跡の物語』という感じの物語です。
↑と、某所で寸評を書いたら「ズバリ端的で、かつ詩的でよろしい」と褒められたので、うれしくで余計好きになったというのもありますが(笑)

The Light; L'Equipier (trailer)

「灯台守の恋」

地の果て、という異名を持つ田舎の土地で灯台管理をする男とその妻、そして新しく灯台守見習いとしてやってきた若い男、の三角不倫関係・・・と思いきや、その三角形が実に美しくて、見事なんですね~。
その三角形がピタゴラスも真っ青(?)っていうくらいの、見事な正三角形でねぇ。
恋愛映画で気に入った映画って、どちらかといえば少ない方なんですが、これはベストに近いでございます。

映画「アズールとアスマール」公式サイト 予告編

「アズールとアスマール」

これは、アニメーションなんだけど、まぁとにかくすばらしく美しいっ!!
後半は、イスラム世界が舞台になるので、イスラム世界はキリスト教世界のように、神とか人物像をかを写実的に描くのは禁句であるので(最近、ムハンマドを扱った映画(自主制作?)が物議がかもし出してたが、表現の自由というよりは少しでもイスラム教の知識があるのなら、そういう事はすべきではない、と私は思うなぁ~)文字や装飾的なアラベスクみたいな文様文化が発達してるのですが、その美術が実に見事です!!
内容も、自己の価値観が180度転換していく、っていう感じで「アバター」とか「ラストサムライ」とかに通じるところもあるんだけど、そういった「定番に乗ったあざとさ」が、まったく感じられないんですな~。
これ、地元での公開がなかったけど、どうしても見たくて渋谷のシネマ・アンジェリカまで見にいったのですが、今はシネマ・アンジェリカ、無くなってしまったんだよねぇ~T^T

あと、フランス映画って以外にドキュメンタリー映画が多いようなんですが、そちらもわりと特色があって、とにかく「撮ってそのまま流してます」という感じのモノが多い。
もちろん、編集とかしてるんだけど、素材を出来る限りそのままで、音も現場音のみ、音楽も極力いれず、テロップとか説明も最小限、という感じ。
なので、その題材に対するある程度の知識がないと、わけわからん、という感じ。
日本のドキュメンタリーは、その点「知らない人が見てもわかるように」という感じで、結構懇切丁寧に作ってあるというか、字幕とかを多様したりとか、単にドキュメンタリーというよりも、その中の誰か一人に焦点を絞って「その人の目からみた」という感じで観客の感情移入しやすくする、という感じの作りが多いように思います。
なので、日本のドキュメンタリーって結構、作り手側が「こうなんですよ~」と、観客側を一定方向に案内してくれる親切さがある反面、大きなお世話または「違うじゃ~んっ!!」的なズレを感じる事があったりします。
反して、フランスドキュメンタリーは、説明が少ない分、後から自分で調べたりとか考えたりとか聞いたりして、能動的に自分から学ぶ的姿勢を誘導するような作りというか。
反面、それをしないとかなり観客側の無知にも基づく一方的な見方になってしまう、という危険性もある、っていうか。
で、アメリカのドキュメンタリーは、どこかやはり「楽しませる」「受けをとる(悪い意味ではなく)」意識が強いような感じもします、が、まぁこれもお国柄っていうよりも作品によってかな?
コメント (1)
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