英会話の勉強法:
先日「易しい言葉だけで会話は可能」と言ったので、今回はその続編のつもりである。ここでも和文英訳方式にしてみる。
「出来るか出来ないか何とかやってみます」または「何とか試みてみます」:
解説)1976年頃だったか、本社から出張してきていた上司にそれは無理難題だなとしか思えない仕事を命じられた。そこで「何とかやってみます」というつもりで”I will try to see what I can do about it.”と言って決意のほどを示したつもりだった。だが、彼には不満足な言い方だったので「それでは、やり遂げるという決意の表明になっていない。どうしてもやり遂げますと言え。それは”I’ll be sure to get it done.”だ」と、言わば叱責された。私はこれを聞いて”I’ll try to get it done.”でも良くはないかと思った。
ここでご注目願いたいのが、巷間いわれている「get, have, makeを上手く使えばほとんどのことが言えてしまう」との説である。「やり遂げる」などは難しく考えれば”accomplish”などという単語が出てきそうだが、”get it (the job) done”で十分に言い表せるのだ。難しい言葉を使えば”I will do my utmost to accomplish the job you have just assigned.”などと言いたくなりそうだ。因みに、「達成する」か」「到達する」は”We will get there.”と言うようだ。
「お手数ですが、お願いします」:
解説)この言い方は色々とあると思う。例えば”Will you please do ~ for me?”でも良いだろう。”Can I ask you a favor of ~ing for me?”とも言えるだろうし、”can”の代わりに”May”にしても良いだろう。また”I’d like to ask you a favor of introducing me to your boss.”のような言い方もある。少し堅苦しい表現では”I’d hate to bother you but may I ask you to see me again, tomorrow?”のような言い方をした経験もあった。”Would you mind if I asked you ~?”というような言い方も出来る。
「何処から手をつけて良いか解らなかった」:
解説)これは事態がやや混乱していて、解決する為には何処から手をつければ良いのか不明だったという時に、同僚に”I could no find where to start with, since the situation was so complicated.”のように言われて「矢張り、アメリカ人は英語が上手いな」と感心した。”where to begin with”という言い方をした者もいた。「何処から」はチャンと”where”になっているところが憎い。
「彼はわざわざ手伝ってくれた」:
解説)これは易しい言葉だけだが、聞いた瞬間には何のことか良く解らなかった。即ち、”He went out of his way to help me.”だったのだから。”go out of one's way”で回り道をすることで、日本語にしたら「わざわざ」かと考えた次第だ。”way”には他にもこのような口語での使い道があって、ある時、本社の秘書さんが先客がテーブルの上に残していった書類を片付ける時に”I’ll put those papers out of your way for you.”と言ったのだった。「片付ける」を和英辞典で見てもこういう表現は出てこない。