kazk様

kazk様

コメントを有り難う御座いました。反応が遅れましたことをお詫びします。

言わば回顧談です。私と言うべきか我々とすべきか迷いますが、昭和20年代でも「相手のバックス（当時はWMフォーメーションでしたから5人はいた計算になります。その5人が真ん中に寄っていれば、そこに向かっていくらシュートしようと壁に向かって蹴っているのと同じ。工夫が必要」と教えられました。それに反するような攻め方を21世紀の今日繰り返した彼らを誰が教えたのかと、嘆きたくなりました。

修正できていない監督の責任も勿論あるでしょうが、中盤かもっと後ろで誰かフリーで持っていたら前にいる者は動き出すべきですし、特に真ん中にいる者はマークを引き連れて外側に出て行けばそこが空くというような、基本中の基本の動きがないのはウンザリです。浅野は確かに後ろからデｲフェンスの裏をとるような縦パスが出た時に、体を入れ替えるような動きは巧みだとは思ってみていますが、未だ未だオフサイドトラップに引っかかってしまう動きが多いので未熟と断じます。

得点に持っていくまでには3回のパスで十分とのお説には敬意を表します。その通りであり、日頃からそのようなパスの複数のパタンを繰り返し練習してあって当然でしょう。しかし、欧州組の帰国を待って全員が揃うのに手間取っていては、容易ではないのかという気もしますが。もしかすると連中はそこまでの域に達していないのかも知れません。

ここからが回顧談ですが、我が湘南中学はその頃でも専任のマネージャーがいて「東京ベテランズ俱楽部」が作ったスコアブックを付けていました。そこには「得点になるまでのパスの経緯を選手名で記載するようになっていました。私はその記録を見ていましたが、昭和23年の第3回国体で決勝戦に負けるまでに確か45点取っていました。その大半は起点が「元協会の会長だった岡野俊一郎氏（往年の強豪小石川高→東大→家業の岡埜栄泉堂・社長）が彼が関東大学リーグ1部の大学でサッカーを続けたら日本のサッカーの歴史が変わったろう」とまで褒めたCHのHさんからLIのKさん（慶応大学→東京海上→メルボルンオリンピック代表）を経てCFのSさん（立教大→自営業）の形でした。お説の裏付けになっていました。

これは、私が繰り返し引用する日大フェニックスの故篠竹幹夫監督が指摘された「大学選抜よりもフェニックスの二軍の方が強いのは、1年365日同じ釜の飯を食ってともに練習しているのだから当たり前」も当てはまると思います。あの様な酷い試合をする代表の連中を集めて、仮に1ヶ月でも合宿練習をさせればもっとましなサッカーをするだろうと思っております。だが、彼らは欧州を主戦場にしている上にクラブと代表に招集する場合の諸条件の話し合いが出来ていないようでは、この考えも所詮は無い物ねだりでしょうか。

アメリカの会社の人事制度

日本の会社との違い：

ここは昨日の「アメリカの会社」の続編と考えて頂きたいのです。

日米間の大きな違いは我が国の企業社会の文化である「定期異動」がアメリカには先ずあり得ないことでしょう。これは私が知る（経験した？）限りではアメリカにはない制度です。我が国では"generalist"（総合職と訳されているようですが、英語の意味は複数の分野の経験と知識を有する人の意味）に育て上げ、その意味での”specialist”を養成し、何時何処の部署に異動させても使えるようにしていると見えました。その中には海外事情にも通じさせておくという意味があるとも言えます。

一方のアメリカでは私のような者は対日輸出の"specialist"として雇用したのであって、generalistを即戦力として求めていた訳ではありませんでした。だが、一人で営業も製造も技術（クレーム処理等の問題でカタカナ語でいえば「トラブル」の処理かな？）までこなさねばならない仕事だったので、何時の間にか営業担当であったはずの者が、製造と技術までの"generalist"になってしまわねば勤まらなくなりました。

しかも如何なることがあっても事業部内から他の事業部門は言うに及ばず、本社への異動すらあり敢えなかった地位でした。即ち、妙な言い方ですが、大袈裟に言えば任地である東京で身分の垂直上昇無しに骨を埋める覚悟が必要だったのです。アメリカの本部に転籍する確率は極めて低かったのです。それは日本市場担当として雇用された”specialist”だったからかも知れません。基本的に他の事業部への異動はないと思っていましたし、先ず無いと思って頂いて誤りではない世界。

それでは何でそんなところに転身したのかとの疑問を持たれるかと思いますが、何度か触れてきたように「アメリカの会社の文化というか制度がそういうものだと初めから承知していれば、転身などはしなかっただろう」ということです。ただし、アメリカの制度では身分の垂直上昇はなくとも、実績次第というか「職務内容記述書」の項目通りの成果を上げ、更にその項目以外のことを達成していれば、何歳になろうとも定年制度がない世界ですから、毎年昇給し続けます。

話のピントが呆けましたが、我々の事業部には世界中を飛んで歩く者もいましたが、原則はその割り当てられた仕事の単独の専任者であり、異動があるとすれば寧ろ他社への転出くらいしか考えられなかったと思います。海外への転勤は希で、言葉の問題もあって実務には現地人を雇うのが一般的です。しかし、現地の事務所・営業所乃至は法人の責任者には本部から野心満々の将来の幹部候補か、先が見えた冠婚葬祭要員の何れかが赴任してくるようです。