新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

9月3日 その2 ショックとは

2016-09-03 17:29:23 | コラム
精神的打撃のことを指す:

何事かと思わせるような題名だが、カタカナ語排斥論者としては「ショック」を使いたくないので、ジーニアス英和の訳から引用した。今や我が国ではこのカタカナ語しかこの意味か「動揺」のような熟語が使われることが皆無と言っても良い状態なのは寒心に堪えない。同様な使われ方のカタカナ語には「アドバイス」や「コンパクト」や「トラブル」等々、枚挙に暇がないほど普及してしまっている。国語力の低下は防ぎようがあるまいと恐れている。

今回はそういうことを言いたいのではない。本日は午前中に、今や2週間に1で良いと吉田健太郎先生に言われるほど復調した私は、そのプラセンタ・エキスの注射を受けに渋谷区西原の吉田クリニックに向かった。実は、吉田先生は体調を崩されてここ1ヶ月ほど休診しておられる。もう回復されたかと思って代々木上原駅から近付けば、何と「復調の目途が立たず9月17日を以て閉院」という貼り紙が見えてきた。まさしく大変な「精神的打撃」だった。

2週間前にも、看護師さんも事務の女性たちも皆質問には答えてくれず「過労だとかで、私たちも詳しいことは」とハッキリしなかった。当方はまさかそういう事態になるとは予想もしておらず、未だ65歳の先生が必ず復帰されるものと信じていた。だが、閉院となってしまうのではこれから先のプラセンタ・エキスの注射や親しくして頂いている先生に色々とご相談も出来なくなってしまうのだ。先生の処方される漢方薬の効能も信頼していたので、ここにも動揺がある。

看護師さんからは同様な注射をされている医院のリストを貰ったのは有り難かったが、これ皆産婦人科ばかりで、先ず電話で照会されてからいらして下さいと言われた。かくなる上は可及的速やかに愚息に対策を相談せねばならない。お先真っ暗というような事態ではないが、些か精神的には動揺した次第だった。

帰路は折角の好天なので、新宿からはJRを利用せずにバス停まで小滝橋通りを歩いてみた。この通りにも牛丼等の軽食の料理店等の栄枯盛衰は激しく、バスの車窓から見るのと歩いて見るのとは大きな違いがあり、このような外食業界も未だ未だ苦戦が続いているのかと思わせてくれた。一昨日に東口の方を散策してみて驚いたのが、旧三越の別館の大塚家具店の近所に引っ越していた嘗ては西口の京王地下街で繁盛していた回転寿司の「沼津港」では、昼食の時刻なのに、客が1組だけという寂れ方だったこと。

本日はその場所にもう30年近く店を構えている¥500の博多ラーメンの店「博多天神」が、つい先頃まで¥400だった替え玉付きのつけ麺を¥450と、このデフレ傾向が収まっていない我が国で10%以上もの値上げを断行していたのにも、精神的打撃を感じた。私は2006年1月の第1回目の心筋梗塞から立ち直れて以来、スープまで飲まないと本当の意味で味わえないと思うラーメンは「減塩食」励行の視点から敬遠しているので、過去10年間で5杯とは食べていない。

だが、つけ麺はスープを飲まないでも味わえるから良いかと、高田馬場に大勝軒の暖簾分けと覚しき店があった頃には何度が行った程度だ。だが、今や450円だろうと何だろうと、この価格のつけ麺は他の店にはあるまい。それにしても時流に逆らって値上げした努力は見上げたもので、何時の日かアベノミクス当局から表彰されるかも知れないなどと、つまらないことを考えながら、バスが来るのを待っていた。

不謹慎かも知れないが、読売とサッカー界に一言

2016-09-03 08:33:27 | コラム
東北と北海道の台風の被災者を心からお見舞い申し上げたい:

自然災害の恐ろしさ政治が如何に対応するのか:
この度の相次ぐ台風の犠牲者と被害を被られた東北と北海道の方々に対しては何と言ってお悔やみ申し上げ、またお見舞い申し上げて良いやら解らない。あの被害の有様を連日連夜テレビで見せられてはこちらの心も痛めつけられる。あの様な大規模な損害というか被害を何処の誰がどうやって補償するのか、家を失った方々はどのようにこれから生活されるのか、家を失わないまでも家中を泥まみれにされて家具一切を捨てるしかないと嘆かれた方々は、所謂「半壊」の家を抱えさせられるのかと思うと、自然災害の恐ろしさが今更ながら解ってくる。

特に3.11に苛まれた方々を今度は台風が襲うという自然の非情さには、本当に言葉もない思いである。その点では熊本の地震の被害者にも大雨の被害が生じているし、今度は台風#12が襲うというではないか。そこに地球温暖化の影が見えるような気がするのだが、どうだろう。そういう自然災害に備えるべき態勢を整える予算も必要ではないのかなと思ってしまう。台風の発生は人力では防ぎようがないのだから。

そんな時に民進党は次期代表選びに奔走しているのは、如何なものかと思わざるを得ない。アベノミクスの次の手を論じるのも大切だろうが、あの大災害の補償にどれほどの予算を投入するかもお考え願わねばなるまい。待機児童問題も政治課題として重要かも知れないが、あの災害対策とどちらが優先されるべきかを考えるのか政治と政治家の務めではないのかな。

野球とサッカーに:
上述のように、したり顔で大きな問題を論じては来たが、ここで大きく話題を俗化させて、昨夜テレビ観戦していたプロと高校の野球を論じてみたい。プロ(NPB)では読売が最下位に沈んでいる中日に何とも無残な負け方をしたのを見て、昨夜は”Look at zama.”などと戯れ言を言う前に、私は哀れを催してきた。私は予てより読売の高齢化を散々皮肉ってきた。昨夜も負け投手になった内海はプロ13年で34歳で4億円の高給取りだ。彼よりも高齢で活躍していた、またはしている者が他球団にはいるという見方もあるだろうが、彼が現状以上に進歩する可能性があると思うか。あるはずがないではないか。

それだけではない、一塁手になっている阿部慎之助は16年で37歳で3億2,500万円も取っている。三塁手の村田も14年で36歳で年俸は3億円だ。偶に凄いホームランを打つMLB崩れで2割6分5厘打者のギャレットも3億円で35歳だ。昨夜は出ていなかった広島から移ってきた大竹も15年で33歳で年俸は僅か1億円だが、彼にこれから先の成長を期待できるのか。ロッテから移ってきたクルーズ(Cruz)も怪我ばかりしているが32歳で2億4,000万円。

二十歳台で先発メンバーに入っているのは坂本、小林、橋本、昨日は使われた新人の重信くらいのもの。高橋由伸がいくら才能がある新鋭監督だったとしても、これで優勝しろといわれても無理な相談だろう。御用とお急ぎでない方は中日の先発の平均年齢をお調べ願いたい。因みに、内海から勝ち越しのヒットを打った高橋周平は22歳だ。ここまで言えば、私の結論をお解り願えるだろうが、世代交代もあるだろうが、新人を育成できなかったコーチ連中の総入れ替えでもある。

一方で、台湾で開催されているU-18のアジア選手権の野球もプロと交互に見ていた。U-18とは高校生から選んだ全日本代表である。こちらは前横浜高校監督の渡辺元智氏の解説で、多くのプロ選手の素材を育成してきた人物の言われることは一聴の価値があった。日本代表が優勝の最有力候補だろうが、今夜対戦する韓国を渡辺氏は「日本を相手に一丸となってきた時には持てる力以上のものを発揮するので怖いが、それが一旦崩れるとバラバラになる」と言われたのは興味ある解説だった。

ここでも痛感したことは、先ず「我が国では未だに最高級乃至はそれに準ずる身体能力と運動神経が発達した人材というか素材が野球に集中しているのではないか」との疑いだった。その裏にある事は我がサッカーには二線級しか来ないのではとの僻んだ疑いでもある。私は現物を見ていないので、見当違いとの誹りは免れないかと危惧するが言っておきたい。私も長谷部、本田、香川、岡崎、吉田、長友等の欧州での実績は立派なものだと思う。

だが、野球やラグビーの日本代表と比較する時に何となく身体能力等の点で劣等感が生じるのを禁じ得ない。彼らが日本代表でサッカーをする時に欧州で見せるような働きが出来ないのは、周りに欧州並みの者が揃っていないからだと思ってみている。私は中田英壽の全盛期に「彼の悲劇は周りの10人が中田英壽ではなかったこと」と評したが、香川にせよ、岡崎にせよ、欧州かUKにいてこその価値であって、妙な監督が率いる日本代表では外国で持っていたはずの力を引き出して貰えないのだと考えている。

何れにせよ、サッカー界の指導者と協会には選手の指導とその方法を根本から考え直す必要があると言いたいと同時に、より良い素材を如何にして野球やラグビーに魅力を感じないような実績を挙げて、サッカーを選ばせるように努力して貰いたいと願っている。更に、協会には「いざ」という時に欧州各国のリーグに選手の派遣を断られることがないような渉外担当者の育成と交渉術を備えるべきだと言っておきたい。マスコミに「第一戦に負けてW杯に出られた国はゼロ%」と言われたのを覆して欲しい。