新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

令和元年に思う

2019-05-04 09:00:28 | コラム
新宿区に平成と共に31年間暮らしていた:

1988年4月8日にここ新宿区百人町に引っ越してきたのだったが、今年の4月8日に「これで東京に復帰して31年も経っていたのかと」と感無量とは行かないまでも少しは感じるところがあった。だが、1972年にアメリカの会社に転進して以来は仕事上の必要から西暦でしか時間というか年月を終えなくなっていたので、その31年間が平成という元号の長さと一致していたことに気が付いたのは、令和に改元されてからのことだった。

後難を怖れるというか批判されることを覚悟で言えば、仕事上西暦を使わざるを得なかったから西暦で考えるようになってしまったのは間違いない。だが、それは何かの年数を計算する場合には西暦の方が便利だからであって、決して元号を軽視していたつもりはない。だが、どうしても最初にアメリカの会社に転進したのは1972年であり、W社には1975年に移籍してリタイアしたのが1994年1月末だったという方が、勤務していた年数等が記憶しやすいのであり、西暦に換算する為に25を足したり12を引いたりする手間が省けるからだった。

大学を卒業したのが昭和30年、即ち1955年であり、17年後に思いがけずも最初の転進をしたのが昭和47年で1972年だったことを忘れていることなどなかった。だが、西暦に慣らされた頭の中では、W社をリタイアした1994年が平成何年だったかはついぞ考えたことがなかった。ここに慌てて計算してみれば、平成6年だったのだった。だが、最初にM社に転進したのが昭和47年で、W社をリタイアしたのが平成6年だと言われたら、アメリカの会社に何年いたのかと問われても、俄には計算ができないと思う。

マスコミは令和になってから4日目である本日に至るも未だに「平成はどうだったこうだった」とか「令和の時代になれば何がどう変わっていくのか」というようなことを採り上げて論じることに集中しているのは、私には軽佻浮薄というか付和雷同のように思えてならないのだ。私は彼らは新元号の為に思考停止状態であり、報道機関としての責務を果たしていないと思っている。

彼らがそんなことに現を抜かして間にトランプ大統領がもしかすると中国を徹底的に叩かずに何処かで矛を収めてしまうかも知れないし、習近平は一帯一路とやらを強硬に推進して欧州を分断してしまうかも知れない危険性があるし、金正恩委員長はプーテイン大統領にあれほど接近して見せたではないか。ISの残党は未だにソフトターゲットを狙ったスリランカでのようなテロを続行しているし、UKは未だにBrexitを決めかねているように、世界は事ほど左様に刻々と変化しているのだ。令和に浮かれている場合かということ。