新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

5月16日 その2 「英語の言葉の分類 #2」をお詫びして訂正します

2019-05-16 15:45:45 | コラム
各位

Colloquialismの例文で

“Hung in there.”としたのは“Hang in there.”の誤りでした。ここに謹んでお詫びして訂正します。

真一文字拝

英語の言葉の分類 #2

2019-05-16 09:40:13 | コラム
慣用句(idiom)と口語(colloquialism):

実は正直に言って、私には未だにこの二つの分類は困難で、その境界線を何処で引くかが明確には解っていないのである。だが、そうとは言っていられないので、この際「間違ったらご免なさい」で分類していくことにした。

Idiomとは:

「慣用語句」とも訳されている。実際にこれを読んだり会話中に聞かされたりしても、直ちに「今、“idiom”が出てきた」と感じるようなものではないと思う。Oxfordには”A group of words whose meaning is different from the meanings of individual words”とあり、Websterには”An expression that cannot be understood from the meanings of its words but must be learned as a whole”となっている。即ち、慣用語句の中の言葉一つ一つの見当がつくか意味が解っても、全体の意味は把握できない。だから全体を覚えよ」ということである。私はこれは極めて重要な点だと思っている。

そこで慣用句の例を挙げてみよう。

He gave in.=「彼は屈服した」

He burnt his bridge (boat).=「彼は退路を断った」

He saw the handwriting on the wall.=「悪い兆候が見えた」、「悪いお知らせだった」

I was between the devil and the deep blue sea.=「進退窮まったり」

Let’ get the show on the road.=「さー、仕事を始めよう」、「さー。出掛けようぜ」

It’s a piece of cake.=「朝飯前だ」なのだが、“cinch”も“It was a cinch.”の様に使われている。ジーニアスは“No sweat!”も例に挙げている。
How come you put up with such a bad treatment against you? では“put up with”は「我慢する」か「耐える」の意味である。
A Mr. Jones came into the picture out of the blue.=「ジョーンズなる者が突然登場した」という意味で、out of the blueが「突然」であり「青天の霹靂」に似ている点が面白い。come into the pictureは「登場する」と意味で使われている。

私はこれが慣用句かどうか判断がつかないが、「一方通行出口」に行くとWrong wayとなっているのが非常に興味深かった。Wrongの使い方では、アメリカ人は日本に来て「右ハンドル」の車を見てSteering wheel is on the wrong side.と言ったのには驚かされた。「ハンドルが誤った方についている」と言っていたのだから。

Colloquialismとは:

「口語」のことである。Oxfordには”A word or phrase that is used in conversation but not in formal speech or writing.”とある。私は文語の反対語で話し言葉くらいかなと考えている。即ち、信頼するに足る大修館の辞書「ジーニアス」には反対語は”literary”となっている。私はこれと慣用句の区別は難しいと考えているが。そこで、私が思う例文は

I’ll take a rain check.=「次の機会にします」これはジーニアスには「雨天順延券」となっており「招待などを次の機会にはお受けします」と解説している。“rain check”を入場券から切られた後の半券のことと考えれば解りやすいか。

I’ll sleep on it. =「今晩一晩考える」

Let’s hit the sack.=「さー、寝よう」

Hung in there!=「頑張れ」である。中国語では「加油」と書くと「頑張れになるようだが、油を加えると頑張れるというのが面白い。この発音は「ジャーヨー」と聞こえる。

How are you getting along in this hot weather? =「暑さに中で頑張っているかい」とでも言うか。

少し長い文章になるが、

Thanks a million for your kindness extended to me when I visited the United States last time. =「前回訪米した時の歓迎に感謝する」とでもすれば日本語の訳になるか。例文の”Thanks a million”以下は話し言葉であり、これを固い語体に書き換えればいくらでも言い方はあるが、
Let me take this opportunity to express my most sincere appreciation to you for your kindness and hospitality, during my last visit with the United States of America.
もその一例になるだろう。これは所謂“Thank you letter”に屡々登場する決まり文句のようなもので、日常的にはこういう話し方はしない「文語体」だ。なお、私はアメリカ人が日常的に使う”I’m gonna ~.”(I am going to ~.”の省略)であるとか、”I wanna ~.”(I want to ~.の短縮形)も口語の内だと考えている。こういう言い方をチャンと英語で話せない段階で使うべきではないと思っている。

同様に広く使われていると思う例に”Me, too.”がある。これは言い換えれば”The same here.”か”I think so, too.”辺りになるだろうが、この言い方は文法的に誤りでありアメリカの所謂支配階層では蔑まれる語法だと知るべしだ。