2019年の衛生用紙は対前年比+1.7%だった:
今回は少し詳細に日本製紙連合会が発表した実績に基づいて、目下市中の話題を賑わしているトイレットペーパーを含む衛生用紙の統計を分析してみよう。こういったことに関心がお有りでない方は、無視なさって(現代風に言えば「スルーされて」か)結構であると申し上げておく。
19年の衛生用紙の生産量は180万6千トンで、対前年比+1.7%だった。デマが流された中国で生産されている云々を輸入と考えると、輸入量は22万2千トンで対前年比+13.9%だった。国内生産と輸入の合計は202万8千トンとなる。すなわち、輸入は衛生用紙全体の11%見当だったことが解る。私が知る限り、我が国向けに輸出しているのはアメリカ、インドネシア、中国であるが、その内訳は定かではない。
この衛生用紙はテイシュペーパー、トイレットペーパー、タオルペーパーの3品種でを主として構成されている。各品種毎の生産量に対前年比は不詳だが、ここでは過去の実績に基づいて算出してみる。その内訳はテイシュペーパーが45万2千トン、トイレットぺーぱーが108万3千トン、タオルペーパーが27万1千トンだった。因みに、国内向け出荷量はテイシュペーパーが+0.3%、トイレットペーパーが2年振りに前年を超える+0.9%、タオルペーパーが3年振りに+1.9%だったと発表されていた。
肝腎の2019年の紙・板紙の総生産量は2,537万6千トンで、対前年比△2.6%のマイナス成長が続いていた。紙類の中でマイナス成長幅が大きかったのは新聞用紙で、その生産量242万2千トンと対前年比△6.0%、印刷・情報用紙が751万2千トンで△4.6%だった。この落ち込み振りは、取りも直さず印刷(紙)媒体がICT化というか、デイジタル化に圧されて残念ながら衰退しつつある実態を示していると思う。
参考資料: 紙業タイムス社刊 FUTURE誌 20年3月9日号
今回は少し詳細に日本製紙連合会が発表した実績に基づいて、目下市中の話題を賑わしているトイレットペーパーを含む衛生用紙の統計を分析してみよう。こういったことに関心がお有りでない方は、無視なさって(現代風に言えば「スルーされて」か)結構であると申し上げておく。
19年の衛生用紙の生産量は180万6千トンで、対前年比+1.7%だった。デマが流された中国で生産されている云々を輸入と考えると、輸入量は22万2千トンで対前年比+13.9%だった。国内生産と輸入の合計は202万8千トンとなる。すなわち、輸入は衛生用紙全体の11%見当だったことが解る。私が知る限り、我が国向けに輸出しているのはアメリカ、インドネシア、中国であるが、その内訳は定かではない。
この衛生用紙はテイシュペーパー、トイレットペーパー、タオルペーパーの3品種でを主として構成されている。各品種毎の生産量に対前年比は不詳だが、ここでは過去の実績に基づいて算出してみる。その内訳はテイシュペーパーが45万2千トン、トイレットぺーぱーが108万3千トン、タオルペーパーが27万1千トンだった。因みに、国内向け出荷量はテイシュペーパーが+0.3%、トイレットペーパーが2年振りに前年を超える+0.9%、タオルペーパーが3年振りに+1.9%だったと発表されていた。
肝腎の2019年の紙・板紙の総生産量は2,537万6千トンで、対前年比△2.6%のマイナス成長が続いていた。紙類の中でマイナス成長幅が大きかったのは新聞用紙で、その生産量242万2千トンと対前年比△6.0%、印刷・情報用紙が751万2千トンで△4.6%だった。この落ち込み振りは、取りも直さず印刷(紙)媒体がICT化というか、デイジタル化に圧されて残念ながら衰退しつつある実態を示していると思う。
参考資料: 紙業タイムス社刊 FUTURE誌 20年3月9日号