我が母校の素晴らしい発展と素直に喜ぶべき事:
先日、某有名私立大学のST教授と懇談した機会に「去る4月1日に上智大学の卒業生のソフィアンズクラブを訪れた歳の構内の大混雑が入学式の為だった事」を語り、「入学式と表示された立て看板を囲んで一家で写真を撮る為の長蛇の列があった」と回顧してみた。すると、教授からは「今や新入生の両親だけではなく、祖父母も孫の新入学を祝って写真に加わるので、大混雑が生じる傾向がある」に教えられたのだった。
私には当日奇異の感にとらわれたことがあった。それは、立て看板は大学構内に内向きに置かれていて、外からは見えない点だった。教授の解説で漸くあの日の大混雑の原因が解った次第だった。実は、私はてっきり入学式は当日に大学の構内で行われたものだろうと考えていた。
ところが、新着の大学の新聞「上智大学通信」で入学式は「東京国際フォーラム」で、午前・午後と2回に分けて開催されていたと知り得たのだった。ということは、あの日に我々が構内で遭遇した大混雑は、構内の2号館で開催された新入生歓迎会に参加された新入生と親御さんたちによるものだと解ったのだった。私とRS氏は四ツ谷の駅で待ち合わせて「何事?」と訝った大混雑は、有楽町辺りから四谷まで移動してきた人たちの大群だったのだ。私の母などは中学の入学式は言うに及ばす、大学には来たことすらなかった。
因みに、上智大学通信によると、新入生は学部2,798人、大学院481人、助産学専攻科10人だった由で、父母・保証人の参加もあったそうだ。私が1951年に入学したときは文学部と経済学部しかなく、両学部併せて300名だったのだから「母校の大発展には隔世の感あり」と単純に喜ぶべきなのだろうが、70年も昔の事とは比べようもなく何と言って感動すべきか、正直に言って戸惑っているのだ。
当日一緒だった非常勤講師を務めている黒木朋興仏文学博士によると「マンモス大学化している」のだそうだ。私は今や四大私立大学の一校となった母校の発展に素直に感動している。だが、我々の頃の10倍に近い新入生があるとは、想像も出来ない規模の発展である。素晴らしいことだと思っている。