新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月25日 その2 岸田文雄総理、時には即断即決をお願いします

2022-10-25 16:59:45 | コラム
山際大志郎大臣が辞職:

岸田文雄総理の政治姿勢については、以前に失礼をも顧みずに「決断力が必要では」と指摘してあった。これは、裏を返せば「決断力が無い」と言ったのと同じである。これ即ち、私が「検討使」と日頃から揶揄されていた岸田文雄総理を真っ向から批判したのだった。

私が見るところでは岸田文雄という政治家の思考体系は典型的な日本式回路であり、如何なる重要事案でも二者択一で「バラリズン」と「イエスかノーか」を即決即断されるのではなく、それこそ慎重に四方八方に思考を巡らしてから決定される型なのである。アメリカ式というか西欧式の二進法で進んでいくのではないという事。

この度の山際大志郎大臣が巻き起こした案件にしても、多くの政治評論家やジャーナリストたちが早くから指摘していたように、もっと早い時点で辞任勧告なり、自発的退任に持って行けたはずだろうと思われた問題だった。山際氏その人が何故優柔不断なのか往生際が悪かったのか知る由もないが、あのような不鮮明な答弁を繰り返しているのを聞いた時点で、総理は決断が出来ていたはずだと思ってしまう。

事があそこまでの騒ぎになり、内閣支持率が下がる一方なのに、重要案件が目白押しとなってから、新聞に「実質的な更迭」と書かれてからの辞表提出では“Better late than never.”だったというだけのことになってしまった。それでは、何事につけても内閣を悪し様に罵る安住某に絶好の内閣攻撃と非難材料を与えただけになってしまうかも知れないのが残念だ。

岸田総理のように「常に慎重に検討されてから重要な案件を処理される」のも個性だろうから、殊更に非難すべき事柄でもないとは思う。だが、今回の山際大臣の件などがその典型的な事例だが「本降りになって出ていく雨宿り」の誹りは免れまい。岸田文雄総理にも時には「即断即決」で事に当たっていく、慎重ではない決断力が必要なのではないのか。

何事につけても進歩と変化の速度が非常に速くなった現代にあっては、一時の逡巡が取り返しのつかない事態を招く恐れもあると思う。総理自身の決断力もさることながら、側近(周囲?)には官房長官、副長官、秘書官等が補佐役や相談役として仕えているのではないのか。彼らは総理に進言できないのだろうか。何も西欧式思考体系を真似ろとは言わないが、これから先は「遅きに失した」という事態は避けて欲しいものだと願っている。


今のうちに言っておこうと思う

2022-10-25 08:16:31 | コラム
日本シリーズ第3戦の前に:

冷静な評論家としては第3戦が始まる前に、一言論じておこうと思うのだ。

先ずはスワローズには問題点があると見ている。それは2試合で8点を取ったのは良かったとしても、そのうちで私が常に言っている「流れの中で」の得点が1回戦の1回裏のオスナのタイムリー2塁打による2点だけで、残るは皆ホームランによるものだったのだったのは、私は3回戦から先の懸念材料だと見ている。即ち、既に指摘したように、チャンスは業界の専門語にいう「状態が良くない」村上宗隆と山田哲人のところに巡ってくるので、打点(RBI)にならないのだ。

しかも、昨年の日本シリーズでは大活躍だったサンタナの状態が悪いだけではなく、再三ライトの外野守備で失策を演じていた。だが、第3戦はDH制の試合なのでサンタナはDHにして、新人の(「ルーキー」なんていう間抜けなカタカナ語は使わない)丸山和郁か40歳の青木宣親を守備に使った方が良いだろう。この問題よりも重大なのが山田哲人だ。高津監督がどのように決断するかだが、守りの要である彼を外す訳には行くまいと思う。

バッファローズも吉田正尚は兎も角として、杉本裕太郎をどう扱うかが難しいところではないのか。こちらも、この二人を抑えてさえいれば、他の伏兵的な打者たちに打たれても大怪我にはならない感があるのが、中島監督の腕の見せ所ではないのか。第2戦までのところでは、宗佑磨が昨年ほど当たっていないのが辛いところのようだ。勝負の難しい点は「当たっていない者の所に好機が回ってくる」辺りにある。

私はこのまま事が進むと、スワローズはバッファローズの速球派の中継ぎ投手たちを打ち崩せるか否かが勝敗の鍵になってくると見ている。また、比嘉幹貴が村上(とオスナにはアウトサイドになる)にインサイド低目の変化球で三振に斬って取った辺りにも着目する必要があるだろうし、山崎福也の速球があれほど通用した点も、セントラルリーグの野球の弱点を示していた。

と言うことは「ここから先はバッファローズの速球派対スワローズの打線の勝負になる」のだろうから、山田哲人と村上宗隆が何処まで「状態」を修正してくるかではないのか。スワローズの場合は中村悠平が全幅の信頼を置けない先発投手たちをどのようにリードしていくかに懸かってくるだろう。

最後は矢張り英語というかカタカナの野球用語に触れておきたい。「タイムリーヒット」という我が国独得の野球用語がある。英語で表記すれば“timely hit”となるが、私はこれを和製語と断じたい。私の記憶では、戦後間もなくラジオの野球中継放送で「タイムリーヒット」即ち「適時打」が導入された。それが普及したかと思えば、直ぐに頭だけ取った「タイムリー」が普通になった。

だが、アメリカではそうは言われていないと、現地のテレビの中継放映で知った。彼らはRBI(=run(s) batted in)と称し、単打による場合には「RBI シングル」のように言っている。だからと言って、私はアメリカに倣いなさいなどと言うつもりなどない。「タイムリー」と聞けば誰しもが何のことか解るようになっているのだから、「それで良い」としようと思っている。

でも、どうして戦後間もなくは「タイムリーヒット」が使われるようになったのかは寡聞にして知らない。なお、timelyはジーニアス英和には「時を得た」とある。