新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

カタカナ語排斥主義者は主張する

2023-12-10 07:34:55 | コラム
大谷翔平がLos AngelesのDodgersと契約した:

今さら「本当のことを言うが、ドジャースでは英語本来の発音とは違うのだ」と言っても仕方がないと承知している。だが、カタカナ語排斥主義者としては、「もう好い加減におかしな表記を改正して原語に近づけたらどうか」と指摘せずにはいられないので、言っておこうと決めた。

今朝の4時過ぎだったか、NHKにチャンネルを合わせて新聞を読んでいたところに、ニュース速報のチンポンが鳴った。「すわ、松野博一官房長官が耐えきれずに自発的に辞めたのか」と振り向けば、何と大谷翔平が7億ドルで契約したというニュースだった。私はマスコミがどれ程騒ぎ立ててくれようとも、この件には殆ど関心がなかったので、中間報告の過熱した報道には興味はなかった。

だが、これでこの件の報道が収まる訳にはいくまいと予測している。そう言う訳は、これから先におかしなカタカナ語とその表記を聞かされ、読まされ続けねばならないのかと思うと、今さら言っても詮ない事だが「ゲンナリ」させられている。また、これを言っても「そうでしたか。間違いでしたか」と納得する方は1万人に1人でもいて下されば幸甚だと思っている。

何故そう言うのかをお分かりの方もおられれば「最高」と思って「何故、そう言うのか」を述べていこう。先ず「ロサンゼルス」から。英語の表記はLos Angelesである。アメリカでの発音をカタカナ書きしてみれば「ロスアンジェレス」が最も近いと思う。だが、「ロサンゼルス」になってしまっている。

ローマ字読みならば「ロサンゲルス」ではなかったのか。ここにも「エンジェルス」=angelsを「エンゼルス」にしたのと同じ筆法が認められる。「ロスアンゲレス」にしなかったのも不可解だ。

次は「ドジャース」だ。Dodgersを我が国では戦後間もなくから、このようにカタカナ語化してきた。だが、不思議なことに自動車のDodgeは「ダッジ」とアメリカ式発音に準拠していた。これをおかしいと思わなかったメデイアの感覚はおかしくはないか。そもそもdodgeと言う意味の「素早く身をかわす」の単語の発音をカタカナ表記すれば「ダッジ」か「ダージ」であり、UKのOxfordでもこのようになっている。

それでも、カタカナ語製造担当者はローマ字読みに拘泥したのか、ドジャースにしてしまった。また、以前にも取り上げたことで、子供の遊びに「ドッチボール」があるのだが、これは「投げ込まれたボールから身をかわす遊び」で、“dodge ball”だったはずだが、「ドッジボール」にするのが精一杯の妥協だったようだ。私はここにも「ローマ字」の好ましからぬ影響を見いだすのだ。

以上はカタカナ語化されたおかしな表記のほんの数例に過ぎないが、何故戦後70数年も経ってしまった現在でも「ロサンゼルス」で「ドジャース」ではおかしいと感じなかった(誰のものかは不詳だが)言葉に対する感覚の鈍さは理解不能なのだ。如何なる根拠があって「ロスアンジェレス」や「ダジャース」にしなかったのかと、ズーッと訝り続けてきた。何方か理由を教えて下さい。

話の筋を変えるが、大谷翔平は弱くて困るようなAngels=「エインジェルス」から、強いダジャースに移る来年にも変わらずに打ちまくれると良いのだがなどと、実はほんの少しばかり心配を禁じ得ないのだ。その根拠は何れまた別の機会にでも語ろう。