新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

政治には金がかかる訳だ

2023-12-21 07:27:29 | コラム
「自由民主党が敢えて金をかけている」とした方が正確かも知れない:

これから言うことは大間違いで大誤認識かも知れない。だが、この際に日頃から感じていた事柄を述べておきたいのである。

昨20日は安倍派と二階派の事務所に強制家宅捜査が入ったという予め報道してあった件で、テレビも新聞も大騒ぎだった。当方は政治ではなくて自由民主党の正体というか実態に疎いので、派閥が都内の一等地に事務所を構えていると、恥ずかしながら、初めて確認することが出来て、自らの不明も含めて驚いているのだ。

何に驚いたかと言えば「派閥があれほどの人数を抱えている事ではなくて、貸しビルに家賃を払い光熱費をかけ、事務局(と言うのか)を置いて事務職員を雇っている組織だった」という点。その経費をどのようにして捻出しているのかとの疑問も生じた。だが、直ちに想像できた事は「だから派閥のパーティーを開催して資金集めをして、不記載に持って行かざるを得ないという点」だった。

その資金集めにはあらゆる手練手管を使うだけに止まらず、派閥の構成員にもパーティー券販売という名目で負担させていたというに至っては、反社組織の上納金を思わせられた。しかも資金の需要はそれだけに止まらず、東国原英夫氏が指摘したように、地方で票を握っている元締めに提供する資金を含めて、選挙には金がかかるという話がある、「政党助成金」の制度まで作ってあっても。

そういう金までかけて出てきた議員たちの中には「何だ。あの程度か」としか言いようがない輩、即ち玉石混交という中でも「石」の方が多いのには、今さらながら失望させられる。

「金がかかる」というのか「何故か、金をかけているようだ」と、ずっと以前から疑問に感じていたことがあった。それは、つい先頃も報道されたことで「岸田総理は不記載問題が深刻化した時点で、麻生副総裁と茂木幹事長と党本部ではなかったような場所で会談した事」なのだ。自民党内部の事情は知らないのだが、あれだけ立派な本部の建物がありながら、彼らが外に出て会談する訳が分からないのだ。

そういう会談や会議をしても、完璧に秘密が保てるような会議室くらい出来ていないのかと言いたくなる。その昔に「料亭政治」と言われ、一人頭5万円もすると聞いている場所に車を乗り付けて密談をする場面を、カメラで取材させていた。あれは閣僚や大物議員たちの自己負担なのか党費なのか、税金(助成金?)なのかと、ズーッと不思議に思ってきた。ホテルにしてもスイートルームでも取れば、うん十万円だ。彼らに使う権利があるのか。

料亭やホテル政治には、不記載や裏金等の問題は生じないだろう。だからと言って、国会議員になれたからと言って、一般人の手には届きようもない場所で、偉そうに会合を開いて良い権利があるのだろうか。「料亭の女将は口が堅い」などと戯言を言うが、自分の党の建物の中に密談専用の会議室を作って、参加する者がバラバラに入って行けば、会談があったことすら解らないのではないのか。高級料亭の飯が食いたければ、自腹で行けば良いではないか。

上記のような形で金を集め、人を集めて、支持率が17%程度の内閣しか出来ないのであれば、身の処し方を良く考えて欲しいのだ。それは、二階派の閣僚は派閥を抜けただけで留任(マスコミは何で「続投」などという戯けた野球用語をシレッとして使うのか)させてお茶を濁そうとするのとは訳が違う。小泉法務大臣は「二階会長に報告させて頂いた」などと身内に敬語を使って局面を糊塗しようというのなら浅慮ではないか。

「岸田さん、シャキッとしてください。自由民主党と貴方様は(裕福でしょうが)資本主義の国で国民が納付する税金で賄われているのをお忘れなく」と言って終わる。