奇妙なカタカナ語表記は何時か是正されるものだと信じたいが:
とうとう支持率が17%にまで下がってしまった岸田総理が苦心惨憺されたのか、安倍派の退治を意図されたのか知らないが、部分的内閣改造が一段落した模様なのだ。そこで、この辺りで一連のパーティー券に絡む割戻し(裏金)問題を論じることから離れて、自分が好む領域の話題を取り上げようと思うのだ。それは毎度お馴染みの「カタカナ語」なのである。
大谷翔平が、マスメディアが勝手に入れた鳴り物と共に、Los Angeles Dodgersに転籍したので、彼らは連日連夜大盛り上がりである。その様子を見ていると、恰もアメリカ全土がこの話題で盛り上がっているかのようだ。私が取り上げたいことはそこではなく、英語の単語と言うか、固有名詞その他を我が国独特の(おかしな)カタカナ表記で聞かされ且つ読まされることだ。それがウンザリなのだ。
カタカナ語排斥主義者としては、朝から晩までではなく、今度少なくとも大谷が契約を「オプトアウト」でもしない限り、10年間は聞かされねばならないのだ。Los Angelesは「ロサンゼルス」か「ロス」と表記され発音するようになってきていた、英語の通りというか近いようにすれば「ロスアンジェレス」なのに。
Dodgersも既に取り上げたおいたことで「ダジャース」か、よりアメリカ式にすれば「ダージャース」でもある。ドジャースはローマ字読みの悪影響を見せている勝手なカタカナ表記だ。ここでの不可解な現象はcollagenを「コラーゲン」としたにも拘わらず「ロサンゲレス」とはしなかった首尾一貫していない点なのだ。これはgeneralを「ゲネラル」とはせずに「ゼネラル」としたにも似ているではないか。
これらはカタカナ語表記の不統一振りを示すほんの一例に過ぎない。ここではLos AngelesとDodgersがあの持て囃され方ので、分かりやすい例として取り上げたのである。私にはテレビに登場される有識者でも無学者(失礼)でもmajorを恥も外聞もなく「メジャー」というのには正直呆れかえっている。あれは「メイジャー」である。「メジャー」という単語を探せばmeasureがあり「測る、計る」という意味。
如何なる理由があって、報道機関の用語を使われる(使わせられる?)のかと奇異に感じている。「フリップ」も論外だとは既に指摘した。彼らは何でテレビや新聞に迎合するのだろう。英単語の知識くらい持ち合わせがないのか。テレビ局の担当者に向かって「それはおかしな表記です。私は使いません」くらいを言う気迫はないのだろうか。
敢えて言うが、英語を少しでもまともに勉強してあれば(辞書を引いて確かめる手間を惜しまなければ)「ロサンゼルス」や「ドジャース」や「メジャー」や「ゼネラル」や「コラーゲン」がおかしなカタカナ語だと分かるはずだ。単語を重視する教え方をしていながら、むざむざと共同通信のハンドブックに屈する理由が分からない。彼らがこのハンドブックの縛りから脱却する日が来るのだろうか?
話は脱線するが、アメリカに住んでいる野沢直子さんは「大谷翔平はアメリカ全土で絶大な人気を博しているのではない。今や人気の点でフットボールとバスケットボールの後塵を拝してしまったベールボールの分野で人気が非常に高まっただけでは」と語っていた。まさしく“You believe it or not.”ではないか。
私にはその通りかどうかは断定できないが、アメリカでは人々はその州か都市のティームを地元で熱烈に応援するのであり、他の州のティームの花形選手が圧倒的人気を得ていた例を余り知らない。そのうちにDodgersと同じ西海岸のオレゴン州とワシントン州の友人/知人たちに本当かどうか訊いてみようと思う。