「今年は省略しても良いのでは」という意見が:
何事にも精通して一家言がある元商社マンは「今年はクライマックスシリーズ(CS)を実行したら、タイガースとバッファローズが可哀想では」と指摘していた。その意味は「これらの2球団だけで日本シリーズを開催せよ」なのだ。極めて尤もな意見であると受け止めた。言うまでもない事だが、両リーグを制覇した両者は共に2位を10ゲーム以上も引き離した圧倒的な優勝だった。
一方では、セントラルリーグで3位のベイスターズを懸命に追っているジャイアンツがタイガースに何ゲーム離されているかを見れば、もしかしてジャイアンツがファイナルシリーズでタイガースと対戦することにでもなれば、「それって矛盾していない」と言いたくなる人は大勢出てくるのではないだろうか。パシフィック・リーグでも3位ホークスをイーグルスが急追している。
私とても、NPBが最終的なシリーズを盛り上げて興行的にも成功させて、NPBの人気の高めようと企画したシリーズであることくらいは認識している。だが、シリーズに出場する条件をもっと細部にまで取り決めておけば、今シーズンのような事態が発生した時に解りやすい姿勢で対応できたのではないかと言いたいのだ。設定された条件の詳細まで明らかにされていないが、「このような事態が発生した時には」という設定がされていたのかという疑問である。
例えば、「優勝ティームが2位を10ゲーム以上引き離した場合」を想定して、優勝ティームのみが日本シリーズを戦うと定めておく、あるいは「優勝ティーム以外の2か3位のティームの勝率が5割に達していなかった場合」を想定して、その時は出場資格を与えないと規定しておいたら如何かという事。選手たちは常に「野球では次に何が起きるか解らないのだ」と言っているではないか。何事でも「もしも、こうなったら」を想定しておく必要があるのだ。
という次第で、元商社マン氏の意見に話を戻せば、今季はタイガースとバッファローズの関西のティーム同士の日本シリーズにすれば、それ相応の人気が想像以上に高まるので、興業の面でも大成功になるのではないのか。どちらが優勝しても関西地方での優勝記念大売り出し等で景気振興の役に立つことは間違いないだろう。両球団とも百貨店がグループ内にあるのだから。