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ロシアの証券市場の動きをめぐって

2007-03-08 | ラジオ
ロシアのグレフ経済発展貿易相はシンガポールで表わした声明の中で、ロシ
アの証券市場は危機に見舞われておらず、アジアでの株価の下落から重要
な調整を迫られてはいるものの、ロシア経済がこれで左右されることは無いと
述べた。

ロシアの声の評論委員は国際的な株価の変動をめぐり、次のようにコメントし
ている。
3月5日ロシアの証券市場では、株価指数がこの数年間で最低のレベルにま
で落ち込んだ。その一方で経済の専門家達は、こうした事態を深刻なものと
は捉えていない。
もちろん投資家達はロシアの市場が、中国の市場と固く結びついていることを
理解している。両国の経済界では投資ブームが起きており、株式の新規公開
が増えつつある。

しかしながらロシア政府所属金融アカデミーに所属する専門家ルフトフ氏は、ロ
シアの株式市場の動きに付いて、中国で起きている株価暴落から間接的な影
響しか受けていないと考えており、次のように語ってる。
「昨年、中国の証券市場は120%の伸び率を示した。これはどう考えても正常な
数字では無く、バブルと表現すべきものです。外国からの投資が中心的な役割
を果たしているロシアとは違い、中国では小規模な投資が殆どです。一方で外
国の投資家達は、グローバルに展開しており中国を含む新興株式市場にも大
きな関心を持っている。したがって中国で株価が暴落すると、彼らはロシアなど
他の新興市場からも資本を引き上げてしまったのです。つまりロシアの株式市
場の動揺は、中国の市場の動きを直接的にではなく、間接的に反映したものな
のです」
ルフトフ氏は、この様に述べている。

ロシアの専門家達が、ロシアの市場の危機では無く調整が行われていると表現
しているのも不思議なことではない。
このプロセスは続いてはいるがグレフ経済発展貿易相の予測によれば、株が大
量に売りに出される恐れは無いと言う。グレフ経済発展貿易相は、ロシアの企業
の株を手放す理由は無く、世界的な株式の価格低迷が続いている状態の中では、
新たな投資の実施は難しいから尚更であると述べている。
また現在のロシアの株式市場は様々な理由により、過小評価されているといって
いいだろう。

ロシアでは多くの銀行や生産企業が、新たな株式の公開や上場に踏み切ってい
る。さらにマクロ経済の費消も安定している。これらの要素はロシアの株式市場の
動揺を長引かせること無く、またその影響を和らげる力を持っている。

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3月6日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル



コメント (3)
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