朝鮮半島の核問題に関する6カ国協議では、アメリカと北朝鮮との信頼関係
が、またもや解決にブレーキをかけてしまった。
北朝鮮はマカオの口座の凍結解除に関して、アメリカの言葉を信じず実際に
資金が戻るまでは交渉を続けない構え。
しかしながらロシアの声の評論委員は、6カ国協議の中断を劇的なものとは捉
えていない。そして次のようにコメントしている。
中断は多くの点で技術的なものだ。北朝鮮はすでに3月19日の時点で、このこ
とに関して警告していた。
凍結資金が戻らないうちは、兵器へ転用可能なプルトニウムを製造している、ヨ
ンビョンの原子炉は停止されず、IAEAの査察官も北朝鮮での活動を再開できな
い。というのがその内容だ。
6カ国協議今ラウンドで、ロシア側主席代表を務めているロシュコフ外務次官は、
交渉の今後の行方はアメリカ側の出方次第だと見ている。アメリカは21日までと
していた資金の返還期日を守ることが出来なかった。
一方専門家はアメリカが凍結口座問題の解決に、関心を示していたのは明らか
だと見ているとし、次のようにコメントしている。
アメリカでは大統領選挙も控えている上、ブッシュ政権はイラク戦略で批判を受
けている。そんな中で外交上の小さな成功、または成功の見通しが必要なのは
明らかだろう。
北朝鮮は丁度そうした見通しが得られそうな場に姿を現した訳だ。
だからこそアメリカは、歩み寄りを示してきているのだ。
専門家は、この様な見方を示している。
一方、北朝鮮は交渉の場での戦術を、取りだてて隠す様なことはしていない。そ
う大規模でない核プログラムを引き渡すに当たっての各段階で、北朝鮮が見返
りとして受け取る物資はかなりのものだ。
北朝鮮はエネルギー分野で大きな危機に直面しており、原子炉の稼動停止と引
き換えに、各国が重油やその他のエネルギー援助を行うという合意が含まれて
いる。
別の専門家は、次のように意見を述べている。
北朝鮮のような今回の外交姿勢に外的要な因が加わり、6カ国協議の短期的展
望は控えめながら楽観的と言えるだろう。とは言え、ご覧のとおり核問題解決へ
向けた事態の進展が、本質的なものになるのは時期尚早のようだ。
関係各国の真の意図は様々だが、主要国の間に信頼が欠けている事は大変重
要な問題だとしている。
交渉をさらに続けていくには、この主要国間の信頼情勢が必要だ。新たな協議と
は6カ国協議の間に行われる外交レベル、軍事レベルでの会合なのだ。
そしてまさにロシアは安全保障と信頼情勢に関する作業部会を担当している。
3月22日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル

が、またもや解決にブレーキをかけてしまった。
北朝鮮はマカオの口座の凍結解除に関して、アメリカの言葉を信じず実際に
資金が戻るまでは交渉を続けない構え。
しかしながらロシアの声の評論委員は、6カ国協議の中断を劇的なものとは捉
えていない。そして次のようにコメントしている。
中断は多くの点で技術的なものだ。北朝鮮はすでに3月19日の時点で、このこ
とに関して警告していた。
凍結資金が戻らないうちは、兵器へ転用可能なプルトニウムを製造している、ヨ
ンビョンの原子炉は停止されず、IAEAの査察官も北朝鮮での活動を再開できな
い。というのがその内容だ。
6カ国協議今ラウンドで、ロシア側主席代表を務めているロシュコフ外務次官は、
交渉の今後の行方はアメリカ側の出方次第だと見ている。アメリカは21日までと
していた資金の返還期日を守ることが出来なかった。
一方専門家はアメリカが凍結口座問題の解決に、関心を示していたのは明らか
だと見ているとし、次のようにコメントしている。
アメリカでは大統領選挙も控えている上、ブッシュ政権はイラク戦略で批判を受
けている。そんな中で外交上の小さな成功、または成功の見通しが必要なのは
明らかだろう。
北朝鮮は丁度そうした見通しが得られそうな場に姿を現した訳だ。
だからこそアメリカは、歩み寄りを示してきているのだ。
専門家は、この様な見方を示している。
一方、北朝鮮は交渉の場での戦術を、取りだてて隠す様なことはしていない。そ
う大規模でない核プログラムを引き渡すに当たっての各段階で、北朝鮮が見返
りとして受け取る物資はかなりのものだ。
北朝鮮はエネルギー分野で大きな危機に直面しており、原子炉の稼動停止と引
き換えに、各国が重油やその他のエネルギー援助を行うという合意が含まれて
いる。
別の専門家は、次のように意見を述べている。
北朝鮮のような今回の外交姿勢に外的要な因が加わり、6カ国協議の短期的展
望は控えめながら楽観的と言えるだろう。とは言え、ご覧のとおり核問題解決へ
向けた事態の進展が、本質的なものになるのは時期尚早のようだ。
関係各国の真の意図は様々だが、主要国の間に信頼が欠けている事は大変重
要な問題だとしている。
交渉をさらに続けていくには、この主要国間の信頼情勢が必要だ。新たな協議と
は6カ国協議の間に行われる外交レベル、軍事レベルでの会合なのだ。
そしてまさにロシアは安全保障と信頼情勢に関する作業部会を担当している。
![]() | 北朝鮮―米国務省担当官の交渉秘録中央公論新社このアイテムの詳細を見る |
3月22日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
