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21世紀、新たな地政学的闘争の場となったインド洋

2011-08-26 | ラジオ
有名なアメリカの政治学者カプラン氏は、インド洋は21世紀新たな地政学的闘争の場となった。という命題を発表した。
ロシア戦略調査研究所のヴォルホンスキー専門家は、この命題の正しさを裏付ける事実が着実に増えているとして、次のように語っている。
「カプランの命題を現在のコンテキストの中で見ると、インド洋のゾーンにおける影響力を勝ち得るため、地域的な大国である中国とインドの二国が、熾烈な闘争を展開しているというように理解できる。
この闘いはすでに数年にわたって行われているが、中国がパキスタン、スリランカ、バングラディシュ、ミャンマーに港を建設しようと計画したことから特に激しさを増すこととなった。
これらの国々に出来る軍港は近い将来インドを取り囲むことになる」
専門家は、このように話している。

中国は近隣国との間に緊張関係を保っているのは、インド洋に限ったことではない。
南シナ海へのアクセスを持つ諸国と中国が、先日軋轢を起こしたことからもそれは伺える。それに台湾との問題もある。
しかしながらインド洋はそうしたなかにあって、中国やその他の国々にとって、これから先長年にわたる戦略的な意味を持つことから、ここには他とは異なる状況がある。
というのも、この海域は中近東からのエネルギー資源などが、東アジア地域へと輸送される輸送回廊となるからだ。
先日この海域で中国海軍の空母が、史上初の試験航海を行ったことが明らかになった。この出来事が全体の状況に、どのように影響するのだろうか。
これに付いて先ほどの、ロシア戦略調査研究所の専門家は、次のような見方をしている。
「中国の隣国たちは直ちにこの情報に反応した。台湾は海上の標的を落とすことの出来るミサイルを所有していると発表している。
このミサイルは空母撃墜ミサイルという名称をすでに授かっている。
なかでも一番大きな憂慮の念を表したのはインドだ。中国とアメリカの隠れた対立が、今日の世界状況に暗い影を落としていることは明白だが、アメリカは自国と中国との戦略的矛盾を際立たせることを(???)とはしていない。
だからこそ様々な地域で、連合国の数を最大限増やそうと躍起になっている訳だ。
インドも中国とは積年の恨み辛みがあるため、アメリカの連合国の役割に大きく傾いている。しかしながらインド洋への直接的な出口を持っていない中国もこの地域での、インドの独占的状況を中和するために活発な歩みを行っている」
専門家は、このように話している。

インド洋に中国が海軍の軍港と成り得る基地を建設しようとしていることは、今回の史上初の空母のテスト航行で明白となった。空母自体がインド洋海域での軍事的バランスを根底から変えることはないだろうが、今回の中国の行為は、この海域の獲得競争を中国が諦めてはいないばかりか、絶大な軍事力を強固のものにする覚悟があることを、はっきりと見せ付けるためのものだ。
つまりカプラン氏が描いたシナリオは、ほぼ完全に一致する状況が進んでいるということだ。

どっちがおっかない!?中国とアメリカ
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幻冬舎

(???)は何語を言ってるのか不明

8月13日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル