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日本の医者がロシア語を話す日も近い

2013-11-10 | ラジオ
日本の各病院と観光各社は医療ツーリズム推進で協力を強めている。外国からの患者に必要となるサービスを提供するための総合センターも設立された。
これは2030年までに日本への外国人観光客を、3倍以上に増やすという目標を掲げている安倍晋三首相からも支持されている。その一環として、観光のジャンルを増やそうというものだ。
日本の医療費は他のアジア諸国に比べると高いものだが、ヨーロッパ、アメリカ、イスラエルなどと比べると低くなっている。
しかし最新の高性能設備や新しい薬などで、診断や治療の精度には定評がある。世界全体で最新の医療技術と言われているようなものも、日本では日常のいたって普通のものなのだ。さらに技術そのものではなく、患者への対応の仕方も注目される。なぜなら日本では医師というのは、社会のエリートだと考えられているからだ。
市場が狙うのは、中国やオーストラリア、ロシアなどの富裕層だ。

アジア諸国での医療ツーリズムに携わる、メドヴェルナルのエカチェリーナ・ダヴィドワさんは次のように指摘している。
医療ツーリズムは、ここ4年間で10倍に増えています。もともと2万人だったのが、今やすでに20万人になっている。
そして増加傾向は続いています。主な渡航先は韓国、シンガポール、日本です。
それらの国々での医療サービスはドイツやスイス、イスラエル、アメリカなどと比べてもひけをとりません。そのうえコストは30%低くなっており、これは大きな強みです。
日本はアジア諸国で最も高い代わりに、最も技術が進んでいます。また外国人だからといって、能力の低い医師が対応するということもありません。これは法律で禁止されているからだ。さらにアジア各国では医療関係者らが患者に対して見せる非常に腰の低い、丁重なケアが魅力的な点で、重要なポイントです。
なぜなら外科的処置や化学療法などを受けた後の患者の回復の度合いは、心理状態に多く左右されるからだ。
この点でアジア各国の医師らは落ち着きとケア、哲学的なアプローチにおいて最も優れている。
毎月、日本への健康診断や、治療を希望する問い合わせを100件ほど受けますが、実際に行くのは20%程に過ぎません。高い価格というよりも、むしろ書類手続きが複雑なことが障害になっている」
以上、エカチェリーナ・ダヴィドワさんのコメントだ。

WHOによると、日本は医療サービスの質で世界でもトップクラスとなっている。日本が医療ツーリズム市場に参入したのは、かなり遅いタイミングだったものの、政府は言葉の壁やビザ制度など、一連の障害を取り除こうとしている。
ロシアからの医療ツーリズムは今後、確実に増えていくだろう。

医療ビジネスの闇
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11月4日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
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