Fish On The Boat

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『お客様に選ばれる人がやっている 一生使える「接客サービスの基本」』

2018-05-10 21:36:38 | 読書。
読書。
『お客様に選ばれる人がやっている 一生使える「接客サービスの基本」』 三上ナナエ
を読んだ。

接客サービスの仕事の実用書です。
著者は元ANAのキャビンアテンダントだそうです。

接客業の基本中の基本は
お客さんの「不安と不満をとりのぞくこと」。
まずそこをふまえて、さまざまな項目で、
いろいろな接客マナーな方法を教えてくれます。
そのひとつひとつに無理が無く、
そして、まるで読者が著者に接客をされているかのような感覚で
新たな知識を知ったりすることができます。
いままでの自分の接客方法を振り返るときも、
著者がそばによりそってアドバイスをくれるような感じでした。
頼もしくもありがたい、接客サービスの指南役。

なので、読者にどうこう指図するような、
他律的な息苦しい感じはないし、
絶対にこうだっていう堅苦しさもなかったです。
接客サービス業って、そんなカチカチな姿勢で臨むものではないということですね。

たとえば、
安心・特別感、公平さ、そういうものが大事なのだということや、
お客さんへの一歩踏みこんだやり方や、
「買ってもらう」「選んでもらう」ことを目的にせず、
もっと先のお客さんの利益を考え、
「サービスを喜んで受けてもらうこと」を念頭におくことなどなど、
そういったトピックが、たくさん載っています。
さらに、具体的なエピソードをまじえて語られる個所も多いですし、
文体もやさしくて、読書慣れしていない人にも勧められます。

僕も接客業をやっているのですが、
本書を読んでみて、
自然とやれていることが意外と多くて自信になりながらも、
できたりできなかったりという技術もあることが自覚できました。
また、こりゃまずってるな、というケースもあったんですよ。
そういうのは一から考えなきゃいけなくて、
改善するのも骨だったりするのだけれど、
気付けていないより気付けることができてよかったなあと思いました。

面白くて実用的で良書です。
労働割合の8割がサービス業ともいわれる昨今ですから、
この本の魅力をみんなが知って役立てればいいですねえ。


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