ガロア理論の本を読んでいると、途中から難しくなり、どうしても
分からないところが出てくる。
すると焦ってしまい、一気に先のところを読みたくなる。ところが、
数学書というものは、登山と同じで、最初からじっくりひとつひとつ理解
しないと分からない。
ガロア理論の一番面白そうな最後の部分を読んでみても良くわからない。
実は、ひとつひとつの命題や定理の証明の中に、先の内容のヒントが隠れていたり
する。証明をきちんと読むうちに、目の前の数学の対象がだんだん
と見えて来て、登山をしている感覚になる。
そこで、今回は今までの経験を生かして、どんなに興味があって、
先を読みたくなっても、目の前の証明をひとつひとつ理解することを
心がけている。
だから、同じところを何ページも使って、重複して書き写していることが
多くなった。書き写しているうちに、以前の定義や命題にある仮定や
条件の見落としに気付くようになり、理解が深まって行く。
それでも分からない証明では、とりあえず定理や命題がどんなこと
を言っているのかをつかんで、証明は保留にする。
現在、体の準同型を終わりかけ、体の自己同型のところへ。
いよいよガロア群の登場となる。

つづく