仏ボルドー地方メドック地区サン=テステフ の “シャトー・コスデストゥルネル” といえば、メドック格付け2級というだけでなく、ちょっと独特なシャトーとして知られています。
それは後述しますが、このコスデストゥルネルの白ワインのセカンドになる “Goulee Blanc”グレ・ブラン が日本で発売されることになり、来日したコスのアジア地区コマーシャルディレクター、チャールズ・トーマス氏によるプレス向けレクチャーに参加してきました。
左)Goulee Blanc 2012 右)Chateau Cos d'Estournel 1996
メドック地区のサン=テステフに1762年に創業したコスデストゥルネルは、1853年にボルドーのワインを初めてインド、中国に輸出したシャトーとしても知られています。こうしたアジアとの関係を示すように、シャトーの建物のデザインがインドや中国を思わせるものになっており、エチケットにもその姿が描かれています。
コスデストゥルネルからポイヤックのラフィットまで徒歩10分。丘陵の周辺に畑があり、粘土、石灰岩、小石、さまざまな土壌から成り、74のパーセルに分かれています。セラーは重力のみのグラヴィティシステムによるナチュラルフローで、ポンプは使いません。
「すべてナチュラルなプロセス」と、チャールズ・トーマス氏
グレは海から10km、コスデストゥルネルから25km離れ、海と川の間のテロワール
白ワインにとって適格な土壌を探し当て、5年かけて土壌を整えたといいます。
ソーヴィニヨン・ブランにとってベストエリアで、海からの風が強く、ボルドーより2度低いクールな気候になります。
畑の面積は5.5ha、75%がソーヴィニヨン・ブラン、25%がセミヨンとなっています。
グレ・ブランはコスデストゥルネル白のセカンドとしてリリースされ、2005年が初ヴィンテージ
グレ(赤)もあり、こちらは2003年ヴィンテージが初リリース。
2年遅れた理由は、いい白ワインをつくるのは難しく、2003年、2004年をつくったものの、クオリティの点から2005年まで待ったからだそうです。
“グレ・ブラン2012”を飲んでみると、フレッシュでグリーンなアロマに、華やかでフローラルなアロマも感じます。アタックは新鮮でデリケートで、若草のニュアンスがあり、キュッとした酸とバランスを取ります。ハッとするスパイシーさと、ほんの少しの塩気が余韻に残りました。
塩気を感じるのは、海からの風で運ばれてきた塩 がブドウに影響を与えているから。
グレ・ブランの上級ワインに当たるコスデストゥルネルの白ワイン“コスデストゥルネル・ブラン”も、実はグレのエステートでつくっています。こちらも初リリースは2005年ヴィンテージ。
赤のコスデストゥルネルがAOCサン=テステフであるのに対し、白のコスデストゥルネルはAOCメドックというのが面白いですね。
白ワインはどちらもは同じ場所で同じようにつくり、最終的にコスにするかグレにするか決めるそうです。だいたい65~70%がコス・ブランになるようですが、近年はコス・ブランの割合が高いのだとか。つまり、ワインのクオリティが上がっているということですね。
2012年のグレ・ブランの生産量は7000本。セカンドの方が稀少です(笑)
グレ・ブランはフレンチオークの樽(新樽比率30%)で熟成させています。
チャールズ・トーマス氏 / コスデストゥルネル アジア地区コマーシャルディレクター
「白は新しい試みだったが、今は自信をもってつくっている。コスの赤ワインはスパイスや強い果実味があるが、このイメージは白にない。北でつくっているから、白ワインにはフレッシュさがある。でも、白も赤も同じ志でつくっている」とトーマス氏。
ちなみに、今回試飲した1996年のコスデストゥルネル赤は、なめらかでビロードのよう。レザーを思わせる香ばしいニュアンスや、ビターチョコの風味があり、複雑で気高い味わいです。今もおいしく飲めますが、トーマス氏によると、まだ10年熟すとのこと。待つことも楽しみのひとつ。
※新着リリースの「グレ・ブラン」は、ピーロート社の独占販売となります
(輸入元:ピーロート・ジャパン株式会社)
それは後述しますが、このコスデストゥルネルの白ワインのセカンドになる “Goulee Blanc”グレ・ブラン が日本で発売されることになり、来日したコスのアジア地区コマーシャルディレクター、チャールズ・トーマス氏によるプレス向けレクチャーに参加してきました。
左)Goulee Blanc 2012 右)Chateau Cos d'Estournel 1996
メドック地区のサン=テステフに1762年に創業したコスデストゥルネルは、1853年にボルドーのワインを初めてインド、中国に輸出したシャトーとしても知られています。こうしたアジアとの関係を示すように、シャトーの建物のデザインがインドや中国を思わせるものになっており、エチケットにもその姿が描かれています。
コスデストゥルネルからポイヤックのラフィットまで徒歩10分。丘陵の周辺に畑があり、粘土、石灰岩、小石、さまざまな土壌から成り、74のパーセルに分かれています。セラーは重力のみのグラヴィティシステムによるナチュラルフローで、ポンプは使いません。
「すべてナチュラルなプロセス」と、チャールズ・トーマス氏
グレは海から10km、コスデストゥルネルから25km離れ、海と川の間のテロワール
白ワインにとって適格な土壌を探し当て、5年かけて土壌を整えたといいます。
ソーヴィニヨン・ブランにとってベストエリアで、海からの風が強く、ボルドーより2度低いクールな気候になります。
畑の面積は5.5ha、75%がソーヴィニヨン・ブラン、25%がセミヨンとなっています。
グレ・ブランはコスデストゥルネル白のセカンドとしてリリースされ、2005年が初ヴィンテージ
グレ(赤)もあり、こちらは2003年ヴィンテージが初リリース。
2年遅れた理由は、いい白ワインをつくるのは難しく、2003年、2004年をつくったものの、クオリティの点から2005年まで待ったからだそうです。
“グレ・ブラン2012”を飲んでみると、フレッシュでグリーンなアロマに、華やかでフローラルなアロマも感じます。アタックは新鮮でデリケートで、若草のニュアンスがあり、キュッとした酸とバランスを取ります。ハッとするスパイシーさと、ほんの少しの塩気が余韻に残りました。
塩気を感じるのは、海からの風で運ばれてきた塩 がブドウに影響を与えているから。
グレ・ブランの上級ワインに当たるコスデストゥルネルの白ワイン“コスデストゥルネル・ブラン”も、実はグレのエステートでつくっています。こちらも初リリースは2005年ヴィンテージ。
赤のコスデストゥルネルがAOCサン=テステフであるのに対し、白のコスデストゥルネルはAOCメドックというのが面白いですね。
白ワインはどちらもは同じ場所で同じようにつくり、最終的にコスにするかグレにするか決めるそうです。だいたい65~70%がコス・ブランになるようですが、近年はコス・ブランの割合が高いのだとか。つまり、ワインのクオリティが上がっているということですね。
2012年のグレ・ブランの生産量は7000本。セカンドの方が稀少です(笑)
グレ・ブランはフレンチオークの樽(新樽比率30%)で熟成させています。
チャールズ・トーマス氏 / コスデストゥルネル アジア地区コマーシャルディレクター
「白は新しい試みだったが、今は自信をもってつくっている。コスの赤ワインはスパイスや強い果実味があるが、このイメージは白にない。北でつくっているから、白ワインにはフレッシュさがある。でも、白も赤も同じ志でつくっている」とトーマス氏。
ちなみに、今回試飲した1996年のコスデストゥルネル赤は、なめらかでビロードのよう。レザーを思わせる香ばしいニュアンスや、ビターチョコの風味があり、複雑で気高い味わいです。今もおいしく飲めますが、トーマス氏によると、まだ10年熟すとのこと。待つことも楽しみのひとつ。
※新着リリースの「グレ・ブラン」は、ピーロート社の独占販売となります
(輸入元:ピーロート・ジャパン株式会社)