イタリアはトスカーナ州シエナ近郊のワイナリーでディナーをごちそうになった際、食事の最後に地元の伝統菓子らしきものが出てきました。
お皿の奥にあるのが、昨日紹介した「パンフォルテ」。
右はアーモンド入りの「カントゥッチ」、左のお菓子は?
これらは食後に甘口ワイン“Vin Santo”(ヴィンサント)とともにいただくのが定番です。
パンフォルテはむっちり&みっちりな食感で濃密なテイスト。
カントゥッチは非常に硬くてドライなアーモンド入りのビスケットです。
左にあるお菓子は、外側はパウダーシュガーに覆われていますが、食べると、中がモイスチャーで、しっとり&むっちりし、とても甘い!
このかな~り甘いお菓子、気になります。名前は何なんでしょう?
その疑問が解決したのが、シエナの郷土菓子「パンフォルテ」を買ったフィレンツェのメルカート内の菓子店で、パンフォルテの横に、このお菓子が並んでいました。
Ricciarelli リッチャレッリ
画像では名札が切れていますが、リッチャレッリという名前でしたか!
量り売りで買え、1個、2個という単位でもOKということなので、買ってきました。
Cavalluci カバルッチ
リッチャレッリの横にあったコロンと丸いこのお菓子も気になり、1個買ってきました。
帰国後、ヴィンサントではなく、コーヒーとともにいただきました。
甘いお菓子なので、コーヒーにもよく合います。
リッチャレッリは、やはり中がモイスチャーで、甘さがかなり強いです。
私のような甘党はいいですが、この甘さは苦手な人もいそうです。
リッチャレッリの原料は、アーモンドパウダーと粉砂糖と卵白、ハチミツなど。
ひし形や楕円形に成型するのが伝統的で、生地を焼くまでに日にちを置き、わざと表面にひび割れを作って焼き上げるようです。
カバルッチの見た目はシンプルですが、中に色々入っています。
アーモンド、オレンジピール、ドライフルーツ、ハチミツなどが混ぜ込まれ、スパイス(アニスやコリアンダーなど)も加えられるようです。
食感はちょっとパサつき気味で、口の中の水分を持って行かれる感じ。
リッチャレッリほど甘さは強くなく、ほどよいレベル。
カバルッチとは“仔馬”という意味ですが、この形から来た名前ではなさそうですね。
どちらもシエナの伝統菓子で、リッチャレッリは14世紀ごろからの歴史があるとか。
カバルッチもシエナ由来のお菓子で、特にクリスマスシーズンに作られます。
私が買ったのはクリスマスの真逆の季節ですから、現代においては、シーズンに関係なく、“シエナの銘菓”として愛されていそうですね。
どちらも、トスカーナに出かけたら、甘いもの好きなら試していただきたい伝統菓子です。
同じく、昨日の「パンフォルテ」もね。
これらは長期保存ができるので、お土産にもお勧めです