ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

山形のさくらんぼ

2012-06-17 12:42:00 | おいしい食べもん
初夏の果物で人気なのが さくらんぼ

輸入物のアメリカンチェリーも人気ですが、やはりなんといっても山形産が大人気。
うちでも、今年の初物のさくらんぼをいただきました


さくらんぼ  山形県寒河江産

最高級品の佐藤錦ではありませんが、山形産というだけでテンションアップ(笑)

アメリカンチェリーに比べて色が薄めですが、きれいな酸味がチャーミング。
これぞ初夏の味でしょうか


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レーズンクリーム@ブッセ

2012-06-16 14:41:09 | 甘いもん
3時のおやつは文明堂~♪ でおなじみですが、今日は朝からパクリ(笑)


Busse  レーズンクリーム 文明堂

ブッセ、久しぶりに食べました。

ふわっとした生地でレーズンクリームをサンド。
思ったよりたっぷりのクリームに、ほのかな洋酒風味のレーズンが入っていています。
生地がビスケットだったら、マルセイバターサンドやレーズンサンドに近いかも。

手のひらサイズの大きさですが、ふんわりしているので、ペロッと食べられます。
(カロリー約171.9kcal)

なんか懐かしいお菓子ですね

レーズンクリームのほか、グレープフルーツ・ママレード(約152.8kcal)、チョコレート(約213.6kcal)があります。


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神戸元町本店のバウムクーヘン@ユーハイム

2012-06-15 14:03:47 | 甘いもん
今週もなにかと忙しかったので、甘いもので栄養補給を(笑)


Baum Kuchen  ユーハイム 神戸元町本店

先月、バウム8種の食べ比べ で紹介しましたが、今回は丸ごとホールでいただきました


キャッチフレーズは “やさしい弾力”

特別にセレクトされた小麦粉に、マジパン、レモンピール、バニラビーンズが加わり、生地はしっとりしてなめらか。適度なみっちり感もあり、しっかり詰まったタイプが好きな私も満足です。

気温が高くなってくると、まわりのチョココーティングが溶けやすくなってくるので、冷蔵庫に入れてキュッと引き締めて いただくのが、私のお気に入り



箱の側面には、ユーハイム創始者のカール・ユーハイム氏と奥様のレトロな写真がモチーフに使われています。神戸らしくてオシャレですね


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ロゼワインの魅力をたっぷりと

2012-06-14 18:03:52 | ワイン&酒
先日、7月3日(火)に開催される ロゼワイン試飲会&パーティー をご案内しました。

そこで、この1年間で、ロゼワインを主役に書いた記事 をいくつか集めてみました。
これをすべて読めば、ロゼワインの魅力 がわかるかも?(笑)



桜の季節にロゼワイン  【前編】 / 【後編】 

数字から見るワイントレンド

皆既月食と満月ロゼ

「秋ロゼ」もオススメです

ビオのランブルスコロゼ

進化する日本のロゼワイン

ラブロゼ -ロゼワインがライフスタイルの一部に

イビサ島のロゼワインは高品質&超美形

個性派ブドウ「ピクプール」  


 

読んだらロゼワインを飲みたくなった!という方は、ぜひ 7月3日のイベントへどうぞ

2012・Summer LOVE ROSE 試飲会&Aperitif party
日 時:2012年7 月3日(火) 18:30~20:30
会 場:TWO ROOMS GRILL | BAR
参加費:¥5,000(事前振込)
定 員:220名(申込先着順)


画像をクリックすると詳細&申込みページにリンクします
(業界関係者の方には同日の午後に参加いただける試飲会があります)




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Saint-Emillion Grand Cru Classe 2008 & 2009

2012-06-13 17:24:30 | ワイン&酒
5月末、仏ボルドーの Association de Grands Crus Classes de Saint-Emillion (サン・テミリオン・グラン・クリュ・クラッセ) による試飲会が東京で開催されました。



サン・テミリオン はボルドー市の北東、リブルヌから約8kmに位置する地区で、ボルドーエリア赤ワイン生産量の6%を産出しています。
大きな生産地域ではありませんが、重要性と注目度においては非常に高い生産地区で、メルロ種を主体にした赤ワインがつくられています。

原産地呼称としては、大きく、AOC Saint-EmillionAOC Saint-Emillion Grand Cru の2つがあり、後者はさらに Grand Cru Classe Premier Grand Cru Classe で構成されます。

今回、試飲会が行われたのはGrand Cru Classe の方で、加盟49のシャトーのうち22シャトーの2008年と2009年ヴィンテージが紹介されました。
(プルミエの方は、Ch.シュヴァル・ブラン や Ch.オーゾンヌなどがあります)



いくつか紹介してみると…


Chateau DESTIEUX 2008 2009

メルロ66%、カベルネ・フラン17%、カベルネ・ソヴィニヨン17%、所有畑8ha。

2008年は凝縮した果実味と酸のバランスが非常によく、エレガントなスタイル。
2009年は非常に濃厚で、リッチでスムースで、ニューワールド的に感じました。
が、いずれもレベルが高く、ここのシャトーに根強いファンがいるのは納得ですね。

ブースにいた生産者に話を聞くと、
「2008年はフルーツの香りが豊かだが、強さがない。2009年は味が濃く詰まっている。今はまだ新しいので、あと2、3年後によくなってくると思う」との談。



Chateau FONPLEGADE 2008 2009

メルロ93%、カベルネ・フラン7%、所有畑18.5ha。

2008年は、きれいにまとまっているワインです。
2009年はタンニン量がとても多いのですが、収れん味がエレガント。果実味は豊かですが甘さは控えめ。ほのかなミネラリティを感じ、余韻も長く感じました。

フォンプレガードは右岸のオーガニック先駆者のひとつ。2007年に認証取得したと言っていました。



Chateau BELLEFONT-BELCIER 2008 2009

メルロ70%、カベルネ・フラン20%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%、所有畑13ha。

2008年はスムースでマルク、まろやかでやわらかいワインです。上品でバランスがよく、早い時期から楽しめるスタイルですね。
2009年は凝縮感があるのにエレガント。こちらもまろやかで、なめらか。とろりと濃厚ですが、甘ったるさは全くありません。

シャトーのスタイルとしては、ふっくらソフト、というのがベースにあるように思います。やり過ぎていない点が好感持てます。



2008年と2009年を比較試飲して感じたのは、

2008年
ほどよいボリューム感があり、酸がしっかりしていてバランスがいいので、食事に合わせやすく、早くから楽しめるスタイルが多い。

2009年
完熟してニューワールド的なニュアンスがあり、樽の使い方も強め。果実味もタンニンもパワフルなフルボディなので、まだまだ時間が必要。



ある生産者の話では

2008年は春と秋は素晴らしかったが、夏が寒かった。よって収穫が遅くなった。ワインはフルーティーなスタイルだが、タンニンがこなれるには少し時間がかかる。

2009年は天候に恵まれ、ブドウがよく熟した。太陽をたっぷり浴び、糖度も高く上がり、果皮も厚くなってタンニン分も多くなったが、バランスがよく、芳醇でコクのあるワインになった。

このように、2008年と2009年のスタイルは違いますが、シャトーによっても個性が違います(樽の風味をより強く出しているシャトー、2008年に少々もの足りなさ感じたシャトーなど)。

サン・テミリオン・グラン・クリュ・クラッセのワインは、ボルドーのメドックの格付けシャトーワインよりも手頃な価格で買えますので、飲んでおいしいと思ったシャトーを覚えておき、それをずっと追いかけていく と面白いのではないでしょうか。


サン・テミリオンは世界遺産に指定されています


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勉強は楽しい?(笑)

2012-06-12 17:47:53 | 雑記
近いうちに母校の大学で講義をする、ということを以前書きましたが、現在、その準備にかなりの時間を費やしています。

講義内容は日本のフードビジネス、フードサービス、ワインに関することですが、ひとつまとめようとすると、芋づる式に調べ物が増え、収集がつかない状況になってきています(苦笑)

それでも、あれこれ調べていると、新発見、再発見がたくさんあり、勉強になります。

人に教えるということは、教える内容以上に自分も勉強しないといけません。

大変ではありますが、この状況を楽しみながらやっている私がいます(笑)


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7/3 ロゼワインパーティー参加者募集開始

2012-06-11 11:45:31 | ワイン&酒

ワイン愛好家が参加できるロゼワインパーティー をご案内します。

フランスでは、販売されるワインの4本に1本がロゼ。
ウンチクとは無縁の自由なワインとして、また、飲みやすさ、使いやすさ、美しい色もあいまって、ロゼワインはヨーロッパで非常に人気です。

ロゼワインは さまざまなブドウ品種から世界各国でつくられ、色調も味わいも多彩
日本でのブレイクも時間の問題だと思っています

そんなロゼワインを一堂に集めた、ロゼワインだけの試飲パーティーが7月3日に開催されます。
プレゼント企画もありますので、ぜひ奮ってご参加ください。
(ご注意)参加者は20歳以上の方に限ります




2012・Summer LOVE ROSE 試飲会&Aperitif party

日 時:2012年7 月3日(火) 18:30~20:30

会 場:TWO ROOMS GRILL | BAR
   東京都港区北青山3-11-7 AO ビル5F TEL:03-3498-0002
   http://www.tworooms.jp/ja/  (東京メトロ「表参道駅」)

参加費:¥5,000 /1名(事前振込)

定 員:220名(申込先着順)

ドレスコード:ピンク色をどこかに  (スカーフ、ネクタイ、バッグ、アクセサリーなど)

申 込:6月11日(月)より申込受付開始  ※定員に達し次第締切
     右記URLよりお申し込みください → http://love-rose.org/

主 催:LOVE ROSE事務局




※料飲店や酒販店などの業界関係者の方は、同日の15-17時に試飲会を開催します。
 詳細&お申し込みは上記URLをご覧ください

※輸入元やワイン生産者など、出展者も募集中です
  お問合せは → love.rose.club@gmail.com へ

※当イベントは、私も世話人を務めています。お気軽にお問合せください。


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ドイツの妖精をモチーフにした夏のケーキ

2012-06-10 18:14:35 | 甘いもん
「ユーハイム・ディー・マイスター」 では、シーズンごとにドイツのデザイン集団とのコラボケーキを発表していますが、第28回目となるこの夏のコラボケーキのテーマは “ドイツの妖精たち”

ドイツには、その土地の伝説と深いかかわりをもつ妖精をはじめ、おなじみのグリム童話に登場する妖精など、さまざまな妖精たちがいるんですって。

その妖精たちの中から5つを選び、ケーキに仕立てています。


ドイツの妖精たち -Deutsche Zauberwesen-   ユーハイム・ディー・マイスター

ひとつずつ紹介していきましょう


妖精の宿る舟  504円

妖精が乗っている船は安全に航海できると、ドイツの船乗りたちに語り継がれています。

下から、クランベリーゼリー、ライムムース、マンゴーソース、クラッシュゼリーが重ねられた、ひんやり冷たいゼリーです。全体的に甘さが抑え気味になっていて、暑い季節につるんといただけます。



小さな靴屋  504円

グリム童話の「小さな靴屋」に登場し、夜中にこっそり靴を作る小人です。

黄色い靴はマンゴームースでできています。靴の中は、ヨーグルトムースとジョコンド生地が重ねられていて、全体的にやわらかな食感。マンゴーの風味がたっぷり味わえます。



伝説の人魚姫  504円

湖水に棲む金髪の美しい妖精は、美しい歌声で人間を湖の中に誘います。

ライチの果肉入りライチムースとラスベリームースを重ねています。下の側面部分にあるロールケーキが波模様を表現。人魚姫はチョコレートでできています。



魔法の眠り粉  525円

魔法の眠り粉を振りかけて、眠りを誘う妖精です。粉の詰まった袋をかつぐ妖精は、おじいさんの姿をしているとか。

マンゴーの果肉入りパッションフルーツムースを、濃厚なチョコレートムースが包み込んでいます。チョコ好きの方にオススメ。



森の小人  525円

グリム童話「親指小僧」に登場する小さな妖精で、森の木こり夫婦のもとに生まれ、さまざまな冒険をします。

キノコの形がキュート!赤いカサの部分は甘酸っぱいストロベリームース。中にスポンジが入っています。キノコの足の部分はバウムクーヘンで、輪の中に黄桃と生クリームが詰まっています。



気になるケーキはありましたか?

バウムクーヘン好きなら、迷わず「森の小人」
暑くなってきたら、ゼリーデザートの「妖精の宿る舟」もオススメです

全国22店舗の「ユーハイム・ディー・マイスター」 で 2012年6月1日から9月下旬まで発売中


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アドリア海の塩バニラ@チロルチョコ

2012-06-09 15:11:28 | 甘いもん
プチプラで人気の チロルチョコ のスペシャルバージョンを発見!


チロルチョコ “アドリア海の塩バニラ”

チロルチョコに似つかわしくないヨーロピアンな商品名が気になり、買ってみました(笑)

アドリア海とは、イタリア半島の東側に広がる海。
アドリア海沿岸部(イタリア、スロヴェニア)では古くから塩田で塩の生産が行なわれています。

塩スウィーツ は昨年あたりに流行りましたが(熱中症予防の塩分補給)、これは今年の4月に発売された新商品(9個入り、105円)


サクサクのビスケットを、やや塩気のきいたバニラチョコが包み込んでいます

バニラチョコが口の中で溶けるとまったり感が強く、濃厚なホワイトチョコ、でも、ちょっと甘じょっぱい、という、ひとくちチョコ。塩が甘さを引き立てます。1個30kcal。

個人的には、塩スウィーツはあまり好みではないのですが、これは嫌味のない塩気で、抵抗なく食べられました。というより、むしろ気に入ったかもしれません



チョコをもうひとつ


こちらは友人の ウィーン土産の“モーツァルトチョコ”

中はマジパンとチョコが3層になり、超まったり~
ごちそうさまでした!


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AOCコトー・ブルギニョンの定義

2012-06-08 14:12:46 | ワイン&酒
日本で初めて発売された仏ブルゴーニュの新AOCコトー・ブルギニョン を昨日取り上げましたが、その造り手であるメゾン・ルイ・ジャド社ピエール・アンリ・ガジェ社長から聞いた話を紹介しながら補足したいと思います。



ブルゴーニュ地域における“ピノ・ノワール”“シャルドネ”“ガメイ” の関係

今は、コート・ドール地区にはピノ・ノワールとシャルドネが、ボジョレー地区にはガメイが(+少々のシャルドネ)主要品種として植えられていますが、昔はコート・ドールにはガメイとピノ・ノワールがたくさん植えられていたそうです。
その名残で、Gamay村が、Beauneから10kmほどの場所に今もあるとか。

また、今でこそシャブリ地区からコート・ドール地区、コート・シャロネーズ地区、マコネ地区と広く使われているシャルドネは、300~400年前くらいに登場した新しい品種で、かつてはマイナーな存在だったというから意外ですよね。

2000年前にイタリア人(ローマ人)が侵入し、フランス(ガリア)にブドウをもたらします。
歴史的に見ると、ピノ・ノワールが最初に登場します。
ガメイとシャルドネはピノ・ノワールの子供になるようで、数年前にスイスの科学者が遺伝子的に証明しているようです(ガジェ社長の談)

さて、ガメイはかつてコート・ドールにたくさん植えられていましたが、コート・ドールの石灰、粘土石灰質土壌と相性が悪く、平凡なワインにしかなりませんでした。
しかし、ガメイはボジョレー地区の花崗岩土壌によく合い、素晴らしいワインを生み出すことがわかってきたため、ボジョレーで発展してきました。

コート・ドールにガメイがたくさん植えられていたように、昔はさまざまな品種がブルゴーニュの各地に入り込んで存在していました。
そうすると、ワインも玉石混交となり、一見しただけでは品質が判断ができなくなってきたため、4つの階級ピラミッド(実際には5つ)が作られるようになりました。(ガジェ社長の祖父以前の時代の話)

しかし、4つ目のレジョナルの下になる5番目のクラスにある“グラン・オーディネール”が徐々にネガティブなイメージを持つようになってきます(→昨日の説明参照)

そこで、シャブリからボジョレーまでの6地区すべてを含んだエリアを“グランド・ブルゴーニュ”と認識し、このグランド・ブルゴーニュをカバーするポジティブなものとして、AOCコトー・ブルギニョンが制定されました。


ピエール・アンリ・ガジェ氏  ルイ・ジャド社 社長


AOC“コトー・ブルギニョン” の定義

ボジョレー地区を救済する背景があるため、どうしても赤ワインのことが中心になりますが、コトー・ブルギニョンには白とロゼも存在します。

◆生産地域
ブルゴーニュ全域。上記で紹介した6つの地区すべてで生産可能。

◆色
白、ロゼ、赤

◆表記
(AOC)Coteaux Bourguignons
ロゼはクレーレ、白はプリムールまたはヌーヴォーの表記を付けられる。

◆品種
白:アリゴテ、シャルドネ、ムロン、ピノ・ブラン、ピノ・グリ
ロゼ(主要品種)ガメイ、ピノ・ノワール、ピノ・グリ、セザール(ヨンヌ県のみ)
赤:(主要品種)ガメイ、ピノ・ノワール、セザール(ヨンヌ県のみ)

ブレンド比率の規定なし

2011年ヴィンテージから適用

コトー・ブルギニョン のポジションは、
ブルゴーニュ(ブラン/ルージュ)、ブルゴーニュ・シャルドネ/ブルゴーニュ・ピノ・ノワールと、
ボジョレー・ヴィラージュ/ブルゴーニュ・アリゴテ とのちょうど中間に位置する、と考えるといいようです。


今回、ルイ・ジャド社が日本で発売するコトー・ブルギニョンは赤と白のみ

ルイ・ジャドの歴史の中で、アリゴテとシャルドネをブレンドするのは初めてのこと。
「つくる過程の中で美味しいものができたので、じゃあ白もつくろう!となった」ガジェ社長。

のコトー・ブルギニョンは、酸に特徴のあるアリゴテが実にいい仕事をしています。個人的には、この白はかなり好みのタイプ!この品質と価格(1,850円)ならハウスワインにしたいですね



テロワールを重視するブルゴーニュのワインを、地区を越えてブレンドすることについて、
「テロワールはグラン・クリュやプルミエ・クリュには欠かせない明確な定義だが、地域名ワインはそれとはまた別の意義(ボリューム)がある。若い世代に気軽にブルゴーニュの味を知ってもらい、将来につなげたい」と、ガジェ社長。

さて、コトー・ブルギニョンは日本の若い世代にどう受け止められるでしょうか?




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ブルゴーニュの新AOCコトー・ブルギニョン本日発売

2012-06-07 19:28:13 | ワイン&酒
本日(2012年6月7日)、仏ブルゴーニュの新AOC “コトー・ブルギニョン” のワインが、
ルイ・ジャド社(メゾン)から初めて日本で発売されました。

それに伴い、ルイ・ジャド社からピエール・アンリ・ガジェ社長、オリヴィエ・マスモンデ輸出部長、社長の息子のチボー・ガジェの3人が先日来日し、記者会見を行いました。


左から)チボー氏、マスモンデ輸出部長、ガジェ社長

AOCコトー・ブルギニョン(Coteaux Bourguignons) は、フランスのINAO(国立原産地・品質研究所)が2011年11月24日に認定した新しい原産地呼称です。

生産地域はオーセロワからボジョレーまでのブルゴーニュ全域で、地域内のブドウであれば複数品種のブレンドが認められ2011年ヴィンテージから適用されます。



今までのブルゴーニュの格付けは下記のようになっていました(コート・ドール地区の例)

1)グラン・クリュ 特級ワイン (例:La Tache、Romanee-Conti など)

2)プルミエ・クリュ 1級ワイン (例:Vosne-Romanee 1er Cru Les Suchots など)

3)ヴィラージュ(コミュナル) 村名ワイン (例:Vosne-Romanee など)

4)レジョナル 地区名ワイン (例:Bourgogne Pinot Noir、Bourgogne Rouge など)

5)レジョナルの下のクラス (例:Bourgogne Grand-Ordinaire、Bourgogne Passe-Tout-Grand、 Bourgogne Aligote)

-----
今後は以下のように変わります

1)~3) 変更なし
4)5) 再編

4)レジョナル → 3分類 -(1)(2)(3)  ☆正確なルール(比率)を規定

(1)Bourgogne Pinot Noir (赤)
 ピノ・ノワール85%以上、15%までガメイ、セザール(ヨンヌ県のみ)可

(2)Bourgogne Rouge (赤)
 ピノ・ノワール70%以上、ガメイ30%まで(但し、クリュ・ボジョレーに限る)
※以前はガメイ100%でも“Bourgogne Rouge”と呼ばれるものが存在した

(3)Bourgogne Gamay (赤)
 ガメイ85%以上(但し、クリュボジョレーに限る)、ピノ・ノワール15%まで

5)レジョナルの下のクラス → 3分類 -(1)(2)(3) 

(1)Coteaux Bourguignons (白、赤、ロゼ)
 広域の複数のブドウ品種を自由な比率でブレンド可
※ただし、ガメイはクリュ・ボジョレーのブドウ限定

(2)Bourgogne Passe-Tout-Grand (赤)
 ピノ・ノワール1/3、ガメイ2/3、但し、同地区のブドウのみブレンド可

(3)Bourgogne Aligote (白ワイン -アリゴテ100%)

一見すると、Bourgogne Grand-Ordinaire (赤:ピノ・ノワール、ガメイも使用可) が Coteaux Bourguignons に置き換わったように見えます。

が、「グラン・オーディネールは、ピノにガメイを混ぜることでネガティブなイメージを持つものだったが、コトー・ブルギニヨンは、ブルゴーニュ地域のワインの素晴らしさを表現するものとして、ポジティブな位置付けのワインとして誕生した」と、ガジェ社長は言います。

よって、ルイ・ジャド社の長い歴史の中で、グラン・オーディネールは生産していませんでしたが、新AOCのコトー・ブルギニョンの生産には積極的に乗り出しました。

「品質の高いコトー・ブルギニョンを出すことが成功の鍵。品質が高ければ成功だが、並みのワインなら失敗」(ガジェ社長)



ブルゴーニュ地域には、北からシャブリ&グランド・オーセロワ、コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ、コート・シャロネーズ、マコネ、ボジョレーという6つのワイン生産地区があります。

そうです、ボジョレー・ヌーヴォーで知られているボジョレー地区もブルゴーニュに入るのですが、7、8年くらい前からボジョレーワインは深刻な状況になってきました。世界的に売れなくなってきたのです。

そこで、ボジョレー地区の生産者たちが、自分たちもブルゴーニュの一員ということで、“ブルゴーニュ・ルージュ”(ガメイ100%でも可)や“ブルゴーニュ・グラン・オーディネール”(ガメイも使用可、ブルゴーニュのどこのワインでも格下げして売ることができた)をつくるようになってきました。

100年ほど前の時代のグラン・オーディネールは価格も高く、ポジティブな商品だったようです。しかし、ボジョレーのクリュワインを格下げしてグラン・オーディネールの名で売ってもいいようになってくると、だんだんと格下に見られるようになりました。
よって、せっかくグラン・オーディネールの名前を付けても売れなくなっていました。

こうしたことから、「ボジョレー地区もブルゴーニュの一員であり、離れ離れになっていた兄弟のようなもの。兄弟の1人が困っていれば手を差し伸べるのが人間として当たり前。兄弟が一緒に手を携えていくことが、これからのブルゴーニュ地方全体の将来につながっている」(ガジェ社長)と、ブルゴーニュの北から南をまとめるプロジェクトが進み、レジョナル以下のワイン再編が行なわれました。

その結果、誕生したのが、“コトー・ブルギニョン” です

コトー・ブルギニョンはピノ・ノワールにガメイをブレンドできるブルゴーニュ・パストゥグランと似ていますが、パストゥグランはブレンド比率が決められ、かつ同じ地区でつくられたブドウしかブレンドすることが認められていません。

しかし、コトー・ブルギニョンは、100%ピノ・ノワールでも、100%ガメイでもOKですし、コート・ドール地区のブドウとボジョレー地区のブドウをブレンドしてもかまいません。

ブレンド比率もブドウ産地も、各社の考え方次第の、自由なワイン なのです。
よって、さまざまなタイプのコトー・ブルギニョンが登場してくるでしょう。



ルイ・ジャド社では、赤はコート・ドール地区のピノ・ノワールとボジョレー地区のガメイをブレンドしています。というのも、コート・ドール地区の土壌はガメイに合わず、月並みなワインにしかならないからです。

「ガメイに最適なのは花崗岩土壌。コート・ドールでつくられたパストゥグランより、花崗岩土壌のボジョレーのガメイを使ったコトー・ブルギニョンの方が確実に美味しい」とガジェ社長。

さて、そのコトー・ブルギニョンを飲ませていただきました!


左)Coteaux Bourguignons Blanc 2011 右)Coteaux Bourguignons Rouge 2011 Louis Jadot

は、ブルゴーニュ地方(詳細は不明)のシャルドネと厳選されたコート・シャロネーズ地区のアリゴテのブレンドで、シャルドネの方が比率は高め。アルコール12.5%。

ペイルグリーンの若々しい外観で、花、白い果肉の果物のアロマが繊細でエレガントに香ります。酸がイキイキとしてフレッシュ!果実味がきれいで心地よく、なめらかさもあります。

コート・ドールのピノ・ノワールとボジョレーのガメイのブレンドで、比率はシークレット。というのも、ヴィンテージの状況により変わるから。アルコール12.5%。

紫の色調が鮮やかで、輝きのある外観をしています。たくさんのフルーツの甘いアロマが立ち上り、口に含んでもフルーツのニュアンスがたっぷり。果肉感のあるやわらかなアタックがチャーミングで、タンニンは軽快。まろやかな果実味が楽しめます。

どちらもよくできていて、料理にも幅広く合わせられるタイプのワインだと思いました。



ルイ・ジャド社としては、最上級レンジから下のランクまですべてカバーして消費者に届けたいという思いがあり、コトー・ブルギニョンは、ブルゴーニュワインにまだ馴染みのない若い世代へのイントロダクション的なポジションのワインとしているとのこと。

よって、価格はお手頃(各1850円、税別)なのですが、ブレンドはルイ・ジャド社に40年以上在籍しているワインメーカーである名匠ジャック・ラリディエールが行なっていますし、エチケットは、グラン・クリュや1級ワインに貼られているのと同じデザインのバッカスラベルが貼られているという、グレードの高いワインなのです。

ブルゴーニュワイン委員会会長でもあるガジェ社長は、新AOCの誕生にあたり、率先して実際のワインづくりに取り組みました。
他にどこがつくっているか、まだよくわからないと言っていましたが、ルイ・ジャド社のコトー・ブルギニョンが第一号のコトー・ブルギニョンのひとつであることは間違いないでしょう。

それが、世界で最初に日本で発売 されることになりました

日本の成熟した食文化、ワイン市場があること、日本人の味覚の繊細さ、エレガンスさや正確さを求める面を評価し、敬意を表して、というのが、日本を最初に選んだ理由だそうです。

新AOCワインが世界で最初に日本で飲めるとは、不思議な気分ですね(笑)

ルイ・ジャドのコトー・ブルギニョン(2011年ヴィンテージ)は本日発売ですから、近いうちにきっと出会うことでしょう。



上述したように、エチケットデザインは他と共通ですから、“Coteaux Bourguignons ” の文字をお見逃しなく!

(輸入元:日本リカー株式会社)

→ 補足 「AOCコトー・ブルギニョンの定義」


右端は輸入元 日本リカー株式会社の大久保社長


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朝顔が咲きました

2012-06-06 16:33:00 | 雑記
今年初めて植えた 西洋朝顔 が、今朝初めてひとつ花開きました


ブルーの色合いが涼しげで、見るだけでほっと癒されます

毎年タネから蒔いているいつもの朝顔も育てていますが、そちらはまだまだ。

夏が終わり、秋が深まってもたくさん花をつけている西洋朝顔が気になり、今年は1本だけ植えてみました。成長が早く、蕾の数も多い上、いつまでも咲いてくれるなんて、逞しい!

この夏は朝が楽しみになりそうです


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癒しのレモン

2012-06-06 11:06:51 | 甘いもん
まだ週の半ばですが、ちょっとお疲れモード。

そんな私を癒してくれたのが、先日のOB会で女性のM先輩からいただいたコチラです。


レモンの皮を使った “手作りレモンピール”

甘く、ほろ苦く、酸味も爽やかで、口に入れると、シャキッとしているのに甘美
あ~癒される~

レモンに含まれるクエン酸は疲労回復効果があるといいますが、これも効きそう?
レモンパワーで、今週も乗り切りたいですね

M先輩、ありがとうございました♪


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ジンファンデルにチョコチップクッキーを

2012-06-05 10:15:52 | ワイン&酒
先日、カリフォルニアのソノマのワイン生産者が来日し、ソノマのピノ・ノワールとジンファンデルについてのセミナーが行なわれました。

その中で、今回は ジンファンデル を紹介します。

ジンファンデルについて語ってくれたのは、「ペドロンチェッリ」のジュリー・ペドロンチェッリ氏と、「ダッシュ・セラーズ」のマイク・ダッシュ氏。


Cry Creek Valley Zinfandel Mother Clone 2009  Pedroncelli Winery

「ドライ・クリーク・ヴァレーでのジンファンデルの栽培の歴史は150年ほどあり、現在も100歳以上の古い樹齢の木が残っている」 とジュリーは言います。

1927年創立のペドロンチェッリでは、150年前(1850年前後頃)のクローンを追跡しようとしたのですが、それができなかったので、自分たちのマザークローンをつくり、育ててきました。
ペドロンチェッリが購入した畑には、1904年に植えられたジンファンデルの木があったので、これをマザー・クローンとしたのです。

上記のワインには、100歳を超えるマザークローンの木(超old vein)からのブドウと、50歳のold vine のブドウなどが使われています。


「マザークローンがワインのパーソナリティを決めます」 Julie Pedroncelli ST.John
(ジュリーはペドロンチェッリの3世代目)



ジンファンデルは、ソノマだけでなく、カリフォルニアのいたる所に植えられていますが、
「ソノマ・カウンティのジンファンデルは洗練されていると自負している」とマイク・ダッシュ氏。

ジンファンデルつくり方 によって、ピノ・ノワール的なものからビッグでダークなものまで、色々な表現ができ、また、温度に対して感度の高い品種なので、海岸線に近いところと内陸では、ブドウの個性が違ってきます。
海岸線の近い方が冷涼なため、赤みのある果実味を感じるものに、温暖な内陸ではより濃いスタイルのワインになります。
これは“酸”が大きく影響しているわけで、内陸の方が酸のレベルが低くなるため、口の中で厚みを感じるものになります。

マイクによると、「冷涼な気候を特徴としているソノマ・カウンティのジンファンデルは、他の暖かい地域でつくられたジンファンデルより酸のレベルが高いので長熟する」と言います。

実際に飲んでみても、ソノマのジンファンデルは果実味がきれいで、ほどよくボディが引き締まり、タンニン、酸のバランスがよく、エレガントなものが多いと感じました。



ワインのスタイルに応じて、ジンファンデルはさまざまな料理に合わせられると思いますが、面白かったのは、ジュリーの夫エドのコメントでした。 (エドは2年前にも来日、コチラ で詳しく紹介)

今回、試飲会のブースでジュリーの隣に立っていたエドが、
「肉料理やブルーチーズにもいいけど、ジンファンデルにはチョコチップ入りのクッキーがオススメ!生地にシナモンなどのスパイスが入ったものだと、さらにグッド。ボクの大好きな組み合わせ 」 と、それは嬉しそうに言うのです。

ジンファンデルチョコチップクッキー
ワインも飲み、甘党でもある私にとって、なんて魅力的なマリアージュでしょう(笑)
これはぜひ試さねばいけません!

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 ソノマってどんなところ?

  ・ワインカントリーSonoma -1- → コチラ

  ・ワインカントリーSonoma -2- → コチラ


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シャンパーニュ生産者のプロヴァンスワイン

2012-06-04 12:00:36 | ワイン&酒
昨年の11月に素敵で面白い出会いがありました。

シャンパーニュ「Bruno Paillard」 (ブルーノ・パイヤール)の当主 ブルーノ・パイヤール氏南仏プロヴァンスでつくったワイン を紹介してくれました。


日本に初めてリリースする 白、ロゼ、赤の3本のプロヴァンスワイン

「ブルーノ・パイヤール」 は1981年に創立した、100%独立した家族経営のシャンパーニュ生産者で、“最高の品質のシャンパーニュのみをつくる” という信条を持っています。
彼らのシャンパーニュは、小さくとも素晴らしい料理を出すレストランなどでも広く使われていることが自慢で、2010年は422軒ものミシュランの星付きレストランでオンリストされたとか!

自社畑は30ha、生産量はルイ・ヴィトングループの1%に過ぎませんが、ブルーノ・パイヤールは順調に販売数を伸ばしているシャンパーニュメゾンです(2010-2011 対前年比4%増)。



シャンパーニュのランスに生まれたブルーノ氏は、もちろんシャンパーニュの土地に愛情と情熱を持っていますが、寒い季節にははやはり暖かい場所で過ごしたいと、1994年の年末、バカンス用の別荘を探しにプロヴァンスを訪れました。

その時に偶然、ブドウ畑付きの別荘と出会い、畑に一瞬で魅了されてしまった!
別荘自体はイマイチだったけどね(笑)」

その畑はサン・トロペから北西に50kmほど離れたSaint-Antonin du Var村にあり、標高260~280m、森に囲まれた、トリュフも採れる土地。土壌は主にチョークと粘土質、敷地面積100haの中に合わせて20haほどのブドウ畑が点在していました。

ブドウ品種は、サンソー、グルナッシュ、シラー、ムールヴェドル、カベルネ・ソーヴィニヨン、カリニャン、ユニ・ブランなどで、中には50年以上の樹齢のものもあり、この畑に一目惚れしたブルーノ氏は、年明け早々すぐに購入。
「Domaine des Sarrins」(ドメーヌ・デ・サラン)を立ち上げ、その年(1995年)の秋に初の仕込みを行いました(ロゼと赤、18,000本)。



Chateau des Sarrins Rose 2010

シャトー・デ・サランのロゼは、AOC Cotes de Provence のワインです。
プラチナの輝きを帯びた美しいバラ色をしています。
デリケートなタッチで、口当たりはサラリとし、やさしくエレガントな味わいが魅力です。

サンソーがメインで、グルナッシュと少量のシラーとムールヴェドルをブレンド。
気温の低い(10~12℃)明け方の4~8時頃に収穫し、直接プレスを長くゆっくりと行ない、温度管理されたステンレスタンクで発酵させています。

プロヴァンスといえばロゼワイン、それも辛口のロゼ。
ドメーヌ・デ・サランでも、生産量の70%がロゼワインです。



“Sarrins” (サラン)は“サラザン”の短縮形で、7~11世紀頃に地中海周辺に台頭していた“アラブ人”を表す言葉だそうです。
エチケットの“黄色”は南仏プロヴァンスの“太陽”を、“青色”は“ラベンダー”と“空”の色をイメージしているとのこと。

彼らの畑のある場所は、雨が少なく、日照が多く、風通しのよい土地で、特に風のおかげで病気が防げることから、ビオに取り組み始め(2007年に申請)、現在はすでにビオの認可が下りています。

サランのワインメーカーはアルザス出身のフランス人で、ビオに精通している醸造家。よって、ドメーヌは普段はそのワインメーカーに任せ、ブルーノ氏は月に2回プロヴァンスに出かけてチェックしていると言っていました。



Les Sarrins Blancs des Rolle 2008

ロール種100%でつくられた白ワインです。ロール100%だとAOC規定に合わないため、Cotes
de Provence ではなく、“Vin de Pays du Var” になります。1998年が初ヴィンテージ。現在の生産量は全体の20%。

ロール種は素晴らしい果実味があるが、知られていない。シャルドネはシャンパーニュやブルゴーニュではいいが、暖かい地方には合わないと思うので、シャルドネではなくロール種を選んだ」と、ブルーノ氏。
※ロールはイタリアでは“ヴェルメンティーノ”

バトナージュを行い、ブルゴーニュ的につくり、新樽で10~11カ月熟成させています。
樽の選択に当たっては、樽の産地、メーカー、トーストの加減を幾通りも試したとのこと。

ピュアなフルーツ感があり、なめらかでボリュームがあり、華やかさもあります。
しっかりした飲みごたえで、ロゼよりもボディに厚みがあり、非常に高い品質です。
格はヴァン・ド・ペイですが、格付けだけで判断するともったいない結果になります。



Chateau des Sarrins Rouge 2005

赤はAOC Cotes de Provence で、グルナッシュ、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨンのブレンドです。樽で3年熟成させ(新樽は使いません)、瓶詰め後は2年置いてから出荷。よって、現行ヴィンテージは2005年になります。生産量は全体の10%。
(2004年はタンニンが強く、まだ丸みが出ないので、2005年を先にリリースしたとか)

プロヴァンスでも赤ワインが生産されていますが(プロヴァンス全体の11%)、サランのように長く熟成させる生産者は稀のようです。

ブルーノ氏が言うには、「我々の畑のテロワールが非常に良いので、長期熟成が可能なブドウが得られる。昼夜の気温差が激しく、1日で20℃の変化があり(8月の昼間36℃、夜15℃)、濃縮したアロマをつくり出せるブドウだから」。

なお、赤ワインの熟成には新樽を使いません。赤をつくり始めた当初は新樽を使っていましたが、ワイン自体にタンニン分があることから、現在は白ワインで使用した樽を赤ワインの熟成に使用しています。

赤ワインを飲んでみると、非常に上質な、ボルドー的なニュアンスを感じます。長い熟成期間のおかげでカドが取れ、ほどよい丸みのある旨味系ボディです。合わせるのは肉料理もいいですが、旨味たっぷりのチーズ(コンテなど)とのマリアージュが個人的にはオススメです



気になるワインはありましたか?
どんな料理、シチュエーションにも合わせられるプロヴァンス・ロゼはオールマイティですが、ロール100%というこだわりの白ワインや、長期熟成を念頭においてつくられた赤ワインも素晴らしく魅力的ですよね


「自分の名前がエチケットに載っている以上、最高の品質を常に求めている」 とブルーノ氏

ボルドー、ブルゴーニュをはじめ、他の生産地域の生産者が南仏などで新たにワインづくりをするケースは珍しいことではなくなってきていますが、エチケットに “Bruno Paillard” の名のあるプロヴァンスワインを見つけたら、ぜひ一度試してみてはいかが?新しい発見があるかも?


(輸入元:ミレジム)


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