9月8日 サンデーモーニング
引退を明言した宮崎駿監督。
“風の谷のナウシカ”
“天空の城ラピュタ”
“となりのトトロ”
そして新作“風立ちぬ”にいたるまで監督としてこれまで11本の作品を世に送り出してきた。
単なる子供向けのアニメーションではなくその作品には深いメッセージがしばしば込められてきた。
人間による環境破壊をテーマにした数多くの作品。
監督もまた著書の中で
人間中心主義的な考えは根本的に間違いだと思います。
人間だけが生きるのではなく、
獣にも木々にも水にも生きる場所を与えるべきなのです。
そして現代人の際限のない欲望を描いた作品。
宮崎監督自身 金銭や欲望に踊らされる現代社会についてこう語っている。
「六本木ヒルズの窓から見まわして自分が偉くなったような人がいるらしいんですが
最悪の風景ですよ。
ぼくの感覚から言うと。
お金の話ばっかりしているから。
政治家も。」
さらに宮崎監督はここ最近でも憲法改正問題に明確に反対するなど社会への強い問題意識を持ち続けた。
(作家 半藤一利さん)
「平和で穏やかなこの国が強い国になっていこうとしているという点で
宮崎さんは現代も昭和も良く似ていると思ったのではないか。」
(街の声)
「その時代その時代と格闘するような感覚があった。」
「自然とか環境とか人類への愛情とか
人間の心の中の何気ないところをすくい取って見せてくれる。」
(6日 宮崎駿監督)
「ジブリを作った時の日本のことを思い出すと浮かれ騒いでいる時代だったと思う。
大国になって日本はすごいんだと。
それについて僕はかなり頭にきていました。
経済は勝手ににぎやかだけど心のほうはどうなんだ。」
日本社会の在り様に疑問を呈してきた宮崎監督。
監督は以前から
今はファンタジーが作れない時代になったと語っている。
(JT生命誌研究館 中村桂子さん)
「ある種のゆとりみたいなものがないところに
人々を魅了するようなファンタジーというのは生まれてこない。
そういうものを閉じ込める社会に今はなっている。」
いまの社会状況が監督引退にも影響しているのではないかと語る中村さん。
(IT生命誌研究館 中村桂子さん)
「大震災後 もう一回人間のことを考えようよと多くの人がなったんじゃないか。
でも2年半たってみたら目の前のお金のこととが経済成長のことばかり大きくなって
根本的に“生きる”とはどういうことかを考えようという雰囲気が
逆に前より減っちゃった気がする。
ものすごく生きにくくなったという感じがある。」
これまでたびたび日本社会の将来に懸念を隔さなかった宮崎駿監督。
それでも監督は最後の会見でこう語った。
「子どもたちに
この世は生きるに値するんだ
ということを伝えるのが自分たちの仕事の根幹になければいけないということを思ってきた。
これはいまも変わっていない。」
引退を明言した宮崎駿監督。
“風の谷のナウシカ”
“天空の城ラピュタ”
“となりのトトロ”
そして新作“風立ちぬ”にいたるまで監督としてこれまで11本の作品を世に送り出してきた。
単なる子供向けのアニメーションではなくその作品には深いメッセージがしばしば込められてきた。
人間による環境破壊をテーマにした数多くの作品。
監督もまた著書の中で
人間中心主義的な考えは根本的に間違いだと思います。
人間だけが生きるのではなく、
獣にも木々にも水にも生きる場所を与えるべきなのです。
そして現代人の際限のない欲望を描いた作品。
宮崎監督自身 金銭や欲望に踊らされる現代社会についてこう語っている。
「六本木ヒルズの窓から見まわして自分が偉くなったような人がいるらしいんですが
最悪の風景ですよ。
ぼくの感覚から言うと。
お金の話ばっかりしているから。
政治家も。」
さらに宮崎監督はここ最近でも憲法改正問題に明確に反対するなど社会への強い問題意識を持ち続けた。
(作家 半藤一利さん)
「平和で穏やかなこの国が強い国になっていこうとしているという点で
宮崎さんは現代も昭和も良く似ていると思ったのではないか。」
(街の声)
「その時代その時代と格闘するような感覚があった。」
「自然とか環境とか人類への愛情とか
人間の心の中の何気ないところをすくい取って見せてくれる。」
(6日 宮崎駿監督)
「ジブリを作った時の日本のことを思い出すと浮かれ騒いでいる時代だったと思う。
大国になって日本はすごいんだと。
それについて僕はかなり頭にきていました。
経済は勝手ににぎやかだけど心のほうはどうなんだ。」
日本社会の在り様に疑問を呈してきた宮崎監督。
監督は以前から
今はファンタジーが作れない時代になったと語っている。
(JT生命誌研究館 中村桂子さん)
「ある種のゆとりみたいなものがないところに
人々を魅了するようなファンタジーというのは生まれてこない。
そういうものを閉じ込める社会に今はなっている。」
いまの社会状況が監督引退にも影響しているのではないかと語る中村さん。
(IT生命誌研究館 中村桂子さん)
「大震災後 もう一回人間のことを考えようよと多くの人がなったんじゃないか。
でも2年半たってみたら目の前のお金のこととが経済成長のことばかり大きくなって
根本的に“生きる”とはどういうことかを考えようという雰囲気が
逆に前より減っちゃった気がする。
ものすごく生きにくくなったという感じがある。」
これまでたびたび日本社会の将来に懸念を隔さなかった宮崎駿監督。
それでも監督は最後の会見でこう語った。
「子どもたちに
この世は生きるに値するんだ
ということを伝えるのが自分たちの仕事の根幹になければいけないということを思ってきた。
これはいまも変わっていない。」