12月16日 おはよう日本
島根県の西部に伝わる石見神楽。
迫力のある舞で知られ
この神楽を見にくる若い女性がいま増えている。
夢中でシャッターを切っている女性たち。
彼女たちこそ神楽好きの女性“カグラージョ”である。
「いい蛇(じゃ)でした。」
「迫力があってかっこよかったです。」
カグラージョの1人 江津市の佐々木奏絵さんは1年に20回以上神楽を見に出かける。
(佐々木奏絵さん)
「だいだい神楽をやっている人は3割増しでかっこよく見える。
神楽が恋人なんじゃないかって言われる。」
神楽好きの家族の中で育った佐々木さんは
中学3年生になるまでの6年間こども神楽で演じていた。
学生時代 写真部に所属していた佐々木さんは
4年前 Uターンで地元に戻ると再び神楽の魅力に惹き込まれ
神楽の写真を撮り始めた。
(佐々木奏絵さん)
「伝統芸能だが進化をしながら
社中によって面や舞い方が違って新しい発見があるので面白い。」
1つの演目で100枚以上の写真を撮る。
写真を撮るとすぐFace Bookに載せる。
舞台で演じていた男性が写真を見にやってきた。
「よかったです きれいに撮ってもらえて。
いいアングルですよね。」
こうしたふれあいもカグラージョの楽しみのひとつである。
石見神楽の魅力をもっと多くの人に伝えたい。
佐々木さんは写真展を開くことにした。
写真好きのカグラージョ4人も手伝う。
展示するのは女性たちが撮った神楽の写真36枚である。
迫力ある狐
おろちと戦うスサノオノミコトなど
女性たちの好きなシーンである。
会場の甍街道交流館には大津市をはじめ広島県などからも多くの人が訪れた。
佐々木さんも神楽の魅力を伝える。
「すごいです。」
「かっこいいなと思って
また機会があれば見に行きたい。」
(佐々木奏絵さん)
「1枚の写真を見て
この神楽は面白そうだから見に行ってみようかなと
そういうところから神楽ファンが広がっていったらいいなと思う。」
石見神楽に様々な魅力を見出すカグラージョ達。
若い女性たちが伝統芸能を支えようとしている。