1月7日 編集手帳
古今東西、
歌の題名は数あれど、
景気の良さでは指折りだろう。
『大当り景気ぶし』という。
西條八十作詞、
上原げんと作曲、
1957年(昭和32年)の歌である。
♪ こころ合わせりゃ景気はつづく、
今年来年さ来年…
歌詞には国際政治も顔を出す。
♪ さくら咲く咲く平和の空で、
野暮(やぼ)な原爆ためすバカ…。
この歌の3年前には南太平洋ビキニ環礁で、
米国の水爆実験によって日本のマグロ漁船「第五福竜丸」が死の灰を浴びている。
敗戦の焦土からようやく復興の扉をあけた当時の人々は、
核が繁栄の敵であることを骨身にしみて知っていた。
「なんと野暮でバカな」は実感だったろう。
時は移れども、
浜の真砂(まさご)と“ためすバカ”は世に尽きないものらしい。
北朝鮮が「水爆実験に初めて成功した」と発表した。
その実否はともかく、
国内経済が疲弊の一途をたどるなかで、
救い手であるはずの国際社会からこれ以上孤立してどうする。
思い切って【evil】(邪悪)を180度転換し、
国家の【live】(生き延びる)道に賭けてみる。
“ためす”なら、
こち らだろう。
バカと利口の分かれ目である。