世の中に「先生」と言われる人はたくさんいます。
政治家、医師、弁護士、教師など、人は相手をに対して、「先生」という場合が多いようです。
でも、学校の先生だけはちょっとかわっています。
学校の先生のなかには、自分のことを指して、児童生徒に「先生は」と言う人がいます。
私は教職35年以上の中で、自分のことを「先生は」と言ったことは、皆無といっていいほどありません。
自分から「先生は」と言わないのは、理由があります。
人間関係において、「先生」という言葉は、必然的に力関係につながりやすいのです。
「先生」は教える人、子どもは教えられるものという関係に無頓着になってしまうと、命令的になったり、圧迫的な言動になったりします。
「先生」であるが故の、強引な指導になります。
先生と児童生徒は、対等な関係であると思います。
「わたしは」でいいと思います。
私の場合、教員業務期間は短かったのですが。その期間内に自分から「先生」とは決して自称せず、あくまでも一人称は「私」で通しました。
それ故に、箕輪中学元校長であられた先生の思いが十分に伝わります。
突然のコメントだったことを重々お詫び申し上げます。
ただ、どうしてもコメントを書かせて頂きたかった我が衝動をどうかお許し頂けますように。
私も教師になりたての頃は、「自分は先生と呼ばれるほど立派な人間ではない」という思いが強く、「先生は」と言えなかったのです。
それからキャリアを積んでくると、今度はまわりの教師と生徒の関係を見聞きする中で、「対等な人間関係」を意識するようになりました。
結局教職36年間で、自分のことを「先生は」と言ったことは皆無に近かったのです。
だから、若い教員が「先生は」と言っていると違和感を感じます。「あなたはどんな意識で先生と言っているのですか」と問いを投げかけたことが何度かあります。
「先生は」と言い慣れてしまうと、感覚も慣れてしまい当たり前になってしまいますね。