学校づくりとは、子どもに視点をあてたとき、「困っている子」が困らない学級や学年をつくることです。
職員室での、教員どうしの会話。
「あの子は授業中、ちっとも勉強しようとしない。ずっと机にうつ伏せになり寝ている」
「起きているときは、友だちにも暴言を言うこともあります」
「そうそう。ほんとうに困った子ですね」
こんな会話が交わされることがあります。
その教員から「困った子の扱いをどうすればいいですか?」という質問を受ければ、わたしはこう答えます。
「困った子なんているのですか」
「困った子とは、困っている子ですよね」
学習にそぐわない態度や暴言とか暴力でしか自分を表現できないのです。
そうすることでしか自分の居場所を守れないのです。
そういう点で「困っている子」がいるのであり、「困った子」とは教師の立場で言っているということに気がつきます。
困っている子が困らないようにするのが、教師の役目です。
その子が困らないようにするには、多くの教職員で、さまざまな角度からその子を見ていくのです。
そうすると、今まで気がつかなかった子どもの困っている様子が見えてきます。
困っている子は日々ようすが変わることにも気づきます。
困っている子が困らなくなると、クラスや学年が落ち着いてきます。
それは、子どもと子どもがつながり、周りの子が育っているからです。
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