みどりの野原

野原の便り

2月14日 大雪 半自然草原  ユーカリ ランシンボク

2014年02月14日 | Weblog
大雪
朝外を見ると真っ白。大雪だ。えらいこっちゃ早目に出ないと・・と予定より30分早く家を出た。
奈良に1990年以来24年ぶりの大雪警報が出たのは長居公園に着いてから知った。
 
家の近くの道路 こんなに雪が積もったのは今年初めて   満開の梅にも雪の花

 
雪の長居公園 いつものランニングする人の姿もなく、誰もいない雪の広場。雪合戦したら楽しそう。
雪と事故のため電車が遅れて危うく遅刻しそうだった。
もう一人の担当者と今日の講演会の受付をしたが、この大雪で集まりが悪かった。

「半自然草原」についてお話を聞く。
「草原」と言っても近くでは思いつかない。曽爾高原・葛城山頂・若草山ぐらい。

初めに「自然草原」「半自然草原」「人口草原」などの定義を聞く。
世界的にはステップ・サバンナ・ツンドラなど木の生えない環境はあるが、湿潤温暖な日本では、高山の風衝地帯や海岸など特殊な環境の限られた所にしか「自然草原」は出来にくい。
気候的には日本の植生は森林だという。
ほとんどの場所はそのまま放置しておくと木が生え遷移が進み、森林になってしまうからだ。

「半自然草原」という言葉は最近になって聞くようになった。草刈り・野焼など「人の手が入ることによって森林にならずに維持されている草原」をいう。カヤ場 採草地など。
「人口草地」というのは、同じく人によって維持されるが、播種や施肥などひと手間かけた草原のこと。牧草地
田んぼの畦・畑の畔も刈り取りなど人の手で維持されている半自然草原であると言われて身近に感じることが出来た。

昔は草は資源として田畑の肥料に家畜の飼料に屋根葺きの材料など人の生活に欠かせないもので、草刈りや野焼きを行い大切に守られた。
それが、だんだん利用されなくなり、放置され、森林化したり、植林地になったり、開発されたりで、草地は急激に減少している。

半自然草原の保全の取り組み、野焼きをしたところと放置したところの比較、絶滅危惧種との関係。
野焼きによる高温は地中にまで影響しないとのこと。
草花を利用する文化の変化。
盆花やお墓に野の花を供えるという文化もなくなったというお話にも頷けた。
草原が消えると文化も消える。

昔は燃料や牛馬のえさ・敷き藁・堆肥・屋根葺き材・薬草・お供えの花など資源として草原を利用したが、
今は生物多様性・伝統文化の継承・二酸化炭素の吸収・水源涵養・癒しの空間・観光・地域食材・環境教育など新たな価値があることで草原が見直されている。

終了後、雪の中 植物園を歩く

 
やっと見つけたランシンボク 紅葉した葉をつけたまま 赤い果実を付けた小枝が落ちていた。

 
雪の重みで折れたのかユーカリの大枝が落ちていた。高くて観察しにくいユーカリの花を手にとって見れた。
溶けかけた雪で靴はぐしょぐしょになったが、回った価値があった。
コメント
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