朝、3時半、帰途に就く。
6時頃、福山SAで朝食。今度はラーメンに炒飯、ではなくて、パンにサラダ、スクランブルエッグ。
何度か休憩してトイレに行ったりCDを入れ替えたりしながら、東進を続ける。
荷物が増えたので、屋根を開けられない。
まあ、自動車道で屋根を開ける、というのは考えようによっては危険過ぎる。
何より昨日今日は夏が来たような日射しだったから、開けられないのは却って良かったのかもしれない。
あの天気の中、開けて何時間も走れば、確実に体力を消耗する。
何度目かの休憩の後、SAを出てしばらく走っていたら、けたたましい爆音とともに5、6台のバイクが追い抜いて行った。
と言っても百十キロから百二十キロ程度ではなかったかと思う。さっきのSAに前後して入って来たバイクだろう。
高速走行には向かない格好で、車種もバラバラ。グループのようには見えなかった。
何となく、我先にと先陣争いをしているような走り方で、一団になって走っている、という雰囲気ではない。
それから数分後。
今度は後ろに女の子を乗せたのが一台、クルマの間を縫うようにヒラヒラと擦り抜けていった。
いつもならバイクに抜かれる度に、「バイクで来ればよかった」と思うのだけれど、今回は全くそんな気にならなかった。むしろ追い抜いて行った二つのグループ(?)に嫌悪感を抱いたように思う。
我ながら初めての感覚に、ちょっと驚いたが、
「クルマにしか乗らない人はいつもそう思うんだろうな」
と、何となし思い遣ることができた。
嫌悪感を抱いたのは、一つには爆音。もう一つはその走り方。
蝶のように「ヒラヒラ走っている」つもりなのは当人だけで、クルマから見れば「フラフラ走っている」ようにしか見えない。
目の前をうろうろされるのは目障りだし、危険さえ感じる(転倒されたら轢いてしまう)から、バイクを追い越そうとする。追い越したら、視界が開けて一安心できるから、マイペースで走り出す。
逆に、クルマに追い抜かれ、すぐ目の前に入られてゆっくり走り出されると、今度はバイクの方が大変なストレスを感じることになる。何しろ前方の視界を完全に塞がれてしまうのだ。
一人で淡々と走っているバイク。数台が適切な間隔を取って、編隊を組んでいるように走っているバイク。
乗車姿勢のきれいなバイク(ガニ股はいない)。追い抜くときに軽くハンドサインを出して、一気に抜き去り、しばらく先で定速に戻るバイク。
追い抜いて、すぐにクルマの前を塞ぐように走行車線に戻ってくるバイクは、まず、いない。
追い抜いて、すぐにバイクの前を塞ぐように走行車線に戻ってくるクルマは、たくさんいる。
先ほどの数台のバイクは、おそらく単独、或いは二台程度のグループが、偶然一緒になり、ヒートアップしたんじゃないのかなと思う。
他山の石、としなければ。60半ばだし。まだバイク、降りる気はないし。
・
6時頃、福山SAで朝食。今度はラーメンに炒飯、ではなくて、パンにサラダ、スクランブルエッグ。
何度か休憩してトイレに行ったりCDを入れ替えたりしながら、東進を続ける。
荷物が増えたので、屋根を開けられない。
まあ、自動車道で屋根を開ける、というのは考えようによっては危険過ぎる。
何より昨日今日は夏が来たような日射しだったから、開けられないのは却って良かったのかもしれない。
あの天気の中、開けて何時間も走れば、確実に体力を消耗する。
何度目かの休憩の後、SAを出てしばらく走っていたら、けたたましい爆音とともに5、6台のバイクが追い抜いて行った。
と言っても百十キロから百二十キロ程度ではなかったかと思う。さっきのSAに前後して入って来たバイクだろう。
高速走行には向かない格好で、車種もバラバラ。グループのようには見えなかった。
何となく、我先にと先陣争いをしているような走り方で、一団になって走っている、という雰囲気ではない。
それから数分後。
今度は後ろに女の子を乗せたのが一台、クルマの間を縫うようにヒラヒラと擦り抜けていった。
いつもならバイクに抜かれる度に、「バイクで来ればよかった」と思うのだけれど、今回は全くそんな気にならなかった。むしろ追い抜いて行った二つのグループ(?)に嫌悪感を抱いたように思う。
我ながら初めての感覚に、ちょっと驚いたが、
「クルマにしか乗らない人はいつもそう思うんだろうな」
と、何となし思い遣ることができた。
嫌悪感を抱いたのは、一つには爆音。もう一つはその走り方。
蝶のように「ヒラヒラ走っている」つもりなのは当人だけで、クルマから見れば「フラフラ走っている」ようにしか見えない。
目の前をうろうろされるのは目障りだし、危険さえ感じる(転倒されたら轢いてしまう)から、バイクを追い越そうとする。追い越したら、視界が開けて一安心できるから、マイペースで走り出す。
逆に、クルマに追い抜かれ、すぐ目の前に入られてゆっくり走り出されると、今度はバイクの方が大変なストレスを感じることになる。何しろ前方の視界を完全に塞がれてしまうのだ。
一人で淡々と走っているバイク。数台が適切な間隔を取って、編隊を組んでいるように走っているバイク。
乗車姿勢のきれいなバイク(ガニ股はいない)。追い抜くときに軽くハンドサインを出して、一気に抜き去り、しばらく先で定速に戻るバイク。
追い抜いて、すぐにクルマの前を塞ぐように走行車線に戻ってくるバイクは、まず、いない。
追い抜いて、すぐにバイクの前を塞ぐように走行車線に戻ってくるクルマは、たくさんいる。
先ほどの数台のバイクは、おそらく単独、或いは二台程度のグループが、偶然一緒になり、ヒートアップしたんじゃないのかなと思う。
他山の石、としなければ。60半ばだし。まだバイク、降りる気はないし。
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