『かがみの孤城』
著:辻村 深月
ポプラ社
「こじょう【孤城】(1)ただ一つだけぽつんと立っている城。(2)敵軍に囲まれ、援軍のくるあてもない城。」
ファンタジーでありながら、痛いほどリアル。
7人の中学生のそれぞれの孤独も、それを理解できない人たちとの溝の深さも、読んでいて記憶に切り傷ができてしまうそうなくらい。それでも、その辛さの中から「力」「希望」「思いやり」が生まれてくる、まるで日の出のように光が射し始める経過が描かれていきます。
悲しいことに、私たちの生きている世界はフィクションに負けないほど残酷で、大人の多くは「自分に都合の良い解釈」にとらわれて現実が見えなくなっているのも事実。
それでも、頼れる人、助け合える人、話を聞いてくれる人、分かってくれる人が、どこかにいる。それだって真実なんだと、私は思います。
ある程度の年齢以上の人には、物語の仕掛けが早いうちに見えてくるかもしれません。
それでも面白さは損なわれず、ただただ最後まで祈るように一気読みしてしまうこと間違いなし。
きっと作者も祈るような気持ちで書き上げたんじゃないでしょうか。
孤独を感じている若者も、その周りの大人たちにも手に取ってほしい。
そして、手を伸ばし合ってほしいと思います。
著:辻村 深月
ポプラ社
「こじょう【孤城】(1)ただ一つだけぽつんと立っている城。(2)敵軍に囲まれ、援軍のくるあてもない城。」
ファンタジーでありながら、痛いほどリアル。
7人の中学生のそれぞれの孤独も、それを理解できない人たちとの溝の深さも、読んでいて記憶に切り傷ができてしまうそうなくらい。それでも、その辛さの中から「力」「希望」「思いやり」が生まれてくる、まるで日の出のように光が射し始める経過が描かれていきます。
悲しいことに、私たちの生きている世界はフィクションに負けないほど残酷で、大人の多くは「自分に都合の良い解釈」にとらわれて現実が見えなくなっているのも事実。
それでも、頼れる人、助け合える人、話を聞いてくれる人、分かってくれる人が、どこかにいる。それだって真実なんだと、私は思います。
ある程度の年齢以上の人には、物語の仕掛けが早いうちに見えてくるかもしれません。
それでも面白さは損なわれず、ただただ最後まで祈るように一気読みしてしまうこと間違いなし。
きっと作者も祈るような気持ちで書き上げたんじゃないでしょうか。
孤独を感じている若者も、その周りの大人たちにも手に取ってほしい。
そして、手を伸ばし合ってほしいと思います。