MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『ちゃっけがいる移動図書館』

2025年01月15日 | BOOKS

ちゃっけがいる移動図書館 -髙森美由紀 著|単行本|中央公論新社

小田桐実、三十五歳。図書館に非正規職員として勤務。将来の夢はない、貯金もない、結婚もできない。そんな、ないない尽くしの毎日が、子犬を拾った日から激変する!?

 

図書館好きなので図書館を舞台にした本が出るたびに手に取ってしまいます。

『ちゃっけがいる移動図書館』は、30代非正規勤務独身女子が主人公。
真面目で不器用で空気が読めなくて、夢も気力もなく毎日を過ごしている彼女の暮らしに突然子犬がやってきます。

成長物語っていうと10代を思い浮かべがちですが、30代だって成長する!
子犬との出会いが暮らしも意識も周りとの関係も変えていく……読後感が暖かくて優しい物語です。

物語の中で彼女の借りている本や読み聞かせしている本、利用者にお勧めする本にも注目。
彼女の気持ち、心中を表す重要な小道具だと思います。

表紙のイラストもやわらかい日差しが素敵。
私は中扉のボールを追いかける ちゃっけのイラストが一番好きです。
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