MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『グリフィンとお茶を』

2012年10月28日 | BOOKS
 『グリフィンとお茶を~ファンタジーに見る動物たち~』荻原規子 徳間書店

 「勾玉」三部作・「RDG」シリーズの作者、荻原規子さんによる「物語に出てくる動物(幻獣も含めて)」を題材にしたエッセイです。
 読んでいると、紹介されている物語をまた読みたくなります。
 (私も数冊、図書館で借りてきちゃいました!) 


 私も読んできた本(ファンタジー)が多く紹介されているうえに、私の視点と似ているところもあって、とても嬉しくなりました。
 海外の原作による日本のアニメ映画の批評など、つくづく同感。
 女性であるからこその視点、かもしれません。

<関連リンク>
『グリフィンとお茶を~ファンタジーに見る動物たち~』 - 徳間書店
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ヤーコンのきんぴら

2012年10月25日 | 料理&美味しいもの


 実家から、ヤーコンが届きました。

 見た目はサツマイモによく似ているヤーコン。
 アンデス原産のキク科の根菜です。
 切ってみると、果物みたいにシャクシャク、水分たっぷり。

 キク科というのがビックリですが、食べてみると、ほのかに春菊の茎のような香りがするように感じました。

 実家の母のおススメは「ヤーコンのきんぴら」。
 しっかり炒めてもシャキシャキしているのがとっても不思議です。

 ヤーコン自体がほんのり甘いので、お砂糖は控えめで大丈夫。
 フラクトオリゴ糖が含まれていて、健康にも良いと注目されている食材なんだそうです。

 新聞紙でくるんでおけば、長い期間常温で保存ができると母が言ってました。
 生でも食べられるうえに、常温で長期保存ができるなんて、いざという時にも便利かもしれません。
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『千年鬼』

2012年10月21日 | BOOKS
 『千年鬼』西條奈加 徳間書店

 最後まで読んでから表紙のイラストを見ると泣いてしまいそうになるぐらい、グッときてしまいました。
 『朱龍哭く』で好きになった西條奈加さんですが、今回は時代物とファンタジーの合わさったような感じで、またよかったです。

 子鬼の一途な思いと、それを見守る黒鬼。
 物語が重なって、そして終盤にそれまでの物語の「始まり」があって、切ないけれど少し希望のある優しいラスト。

 うん。よかった。
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『廃工場のティンカー★ベル』

2012年10月18日 | BOOKS
『廃工場のティンカー★ベル』 永嶋恵美 講談社

「廃」の字で始まる短編が6つ入っています。

 どの物語もやりきれなさや切なさがあって、悩んだり迷ったりしている登場人物が出てくるのですが、後味が良い優しい物語になってます。
 「さあ、これからだ」 そう思えるラストに仕上がっているからでしょうか?

 著者紹介に「ドメスティック・サスペンスの旗手として活躍」と書いてあったのに「へぇ!」と驚いてしまうぐらい、人間の良いところが出ているのです。(もちろん、人間の嫌な部分もでてくるのですが)


 辛さや痛みを抱えて生きている毎日の、なにげない奇跡。
 気付かないで通り過ぎなくてよかったと思える出来事がある、そんな1冊です。
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『アーヤと魔女』

2012年10月14日 | BOOKS
 2011年に亡くなったダイアナ・ウィン・ジョーンズの遺作、『アーヤと魔女』です。
 ダイアナ・ウィン・ジョーンズといえば、日本では『魔法使いハウルと火の悪魔』(※)が有名ですが、この『アーヤと魔女』もファンタジーです。児童向けのファンタジーですが、大人も楽しめると思います。

 作者ダイアナ・ウィン・ジョーンズが「世界中の挿絵画家の中で、彼女の絵がいちばん好き」と評したという佐竹美保さんの挿絵がどのページを開いてもあるという、贅沢な本になっています。


 『アーヤと魔女』の原題は、『EARWIG AND THE WITCH』。
 「EARWIG」というのは、「ハサミムシ」。「陰から操る・こっそりほのめかすことによってそそのかす」という意味もあります。
 表紙の絵では帽子をかぶっているので分からないですが、短い髪の毛を二つに分けて頭の上にピンと立つように結んでいる髪型が、なるほど「ハサミムシ」なんだけど、日本語訳の「アーヤ・ツール(操る)」じゃ分からないので残念。ここが、翻訳の難しいところですね。


 アーヤの能力は、ちょっと困ったもののような気がしますが、それでも子どもたちには彼女の前向きな強さが魅力的に見えるかもしれません。
 この不思議な家族(?)がどうなっていくのか、もうダイアナ・ウィン・ジョーンズが続きを書くことができないなんて……。
やっぱり寂しく感じます。

※『魔法使いハウルと火の悪魔』は、映画『ハウルの動く城』よりも断然面白いと私は思っています。女性には絶対小説のほうがおススメです。
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『チ・カ・ラ。』 

2012年10月06日 | BOOKS
『チ・カ・ラ。』 イングリッド・ロウ 小学館


 不思議な力を持った一族に生まれた女の子が主人公の物語ですが、ヤングアダルト(YA)ならではの思春期の葛藤は普通の子と一緒。たくさんのファンがいるのも肯ける、素敵な物語です。

 男の子も気になるけれど、一番は自分の「チカラ」のコト、そして家族。
 主人公が、家族が、友人が、みんな一生懸命で、ハチャメチャで温かくて……、読者も彼らと一緒に旅をする楽しみを分かち合えます。

 原題は、『Savvy』。
 「Savvy」は、私の辞書では「実際的な知識・理解・能力」とあります。
 翻訳者によると「ちょっとしたコツ」のようなものだとか。
 もちろん一族のチカラもそれぞれ面白いのですが、チカラを持った一族でない「普通」の友人たちにもそれぞれの魅力があることが描かれています。
 実は不思議なチカラを持っていない彼らのほうが頼もしかったり、チカラを持った主人公のほうが不安定で弱かったり、魔法のようなチカラのあるなしなんて、ちょっとした個性のように書かれているところが、とっても好ましいです。


 そうそう。ページの端のパラパラ漫画も可愛いです。
 
 続編『Scumble』も楽しみだなぁ。

 
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